国家の暴走 安倍政権の世論操作術 (角川oneテーマ21)
- KADOKAWA/角川書店 (2014年9月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041018149
感想・レビュー・書評
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『ヨハン・ガルトゥングというノルウェーの平和学者は、戦争のない状態を「消極的平和」と定義した。だが、戦争がなくても、病気や貧困やハンディキャップなどに苦しみ、個人が本来持っている能力を開花させることを阻まれている人々もいる。
そうした状況をなくして一人一人が人間らしく、生き、そしてその能力を開花させることができるよう、単に戦争がないだけでなく、貧困、病気、飢餓、人権抑圧、環境破壊などの「暴力」がない状態を、ガルトゥングは「積極的平和」と定義した。
国際社会に出て行くのであれば、そうした「暴力」に苦しむ途上国に支援をすることが、本当の意味での「積極的平和主義」につながるはずだ。
軍隊を引き連れて「悪い奴ら」を叩くことが
積極的平和主義だというのは、とんでもない勘違いであり、あまりにも田舎者の発想である。』
安倍政権はポピュリズムかファシズムか?
いずれにしても怖いことには変わりはない。
確かに改革派・ハト派って少ないなぁ〜。
リバタリアニズムかつパシフィズムでしっかりした政党ってないもんかね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2014年初版とちょっと古いが、古賀茂明氏の初めての書物を読んだ。
古さを感じさせないどれも明快な物言いで、古賀氏らしいと感じた。
官僚、官邸、首相の暴走が停まらないことが良く判る。 -
反安倍政権、反集団的自衛権の人であるが、多少感情的すぎるきらいがある。同じ反安倍であれば同時期に読んだ植草氏のほうが論理的かもしれない。
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【由来】
・amazonでたまたま
【期待したもの】
・自分の中では現安倍政権に対しては、どちらかと言えば好意的な評価になるので、そうじゃない視点を是非、ということで。
【要約】
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【ノート】
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【目次】
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百点の政策提言、政治提言があると思うなら怪しいと思うべきだと思う。少なくとも対外的な姿勢でいえば、安倍首相は原則的には間違ってはいないが、結果として正しいとは思えない。「戦争はしないが、改革はする」多くの人が求めている当たり前のことが書いてある。そして意外と正しい帰結をこうして出してくる人は少ない。少なくとも、国内政策、政治改革、行政改革については古賀さんの言っていることは正しいと思う。バランスの問題はあるにせよ、今のこの風潮の中で、建設的な批判としての、こういう本が出されることは大切だと思う。なんとなく安倍さんが頼りになると思っている人に、是非、一度読んでみて欲しい。
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今話題の安保法案を始めとする安倍政権の問題点を洗いざらい書かれて、勉強になりました。
筆者の想いが色濃く出ていたかと感じました。 -
一度読んだが、報道ステーションでの騒動があり再読。
安倍政権の危険性を指摘している。
チーム安倍こそが暴走装置。その構成員は
①官僚スタッフの中心は経産省
②世耕官房副長官をはじめとする補佐官
③菅官房長官
④NSCのハト派はダミー
⑤NHKなどのマスコミ
北朝鮮拉致事件を支持率アップのため利用等
この著者に対して批判的な意見をする人も多い。
しかしながら、国家権力に対してこれだけ真っ向から意見を言うことは勇気がいることではないかと思う。 -
安倍政権が目指す右よりの改革に危機感を表明。
安倍総理の改革は日本を戦争がないと生きられない国家にしている。
アメリカよりは問題。アメリカはベトナム、イラクなどでこれまでも多くの間違いを犯している。
もっと改革を目指すハト派政党ができてもよいのではないか。
戦争を抑制するには、核や武装の充実ではなく、国際世論を見方にすること。
日本らしさを世界にアピールすること。 -
ちょうど報道ステーションでの「事件」後に図書館で借りる。何てタイムリーなんでしょう。
これを読むと安倍の暴走止めるべし!と思うのであるが、百の意見にもちゃんと耳を傾けないと偏った考えになってしまう。 -
レビュー省略
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アベノミクスに異論を唱えている古賀さんの著書。
安部政権の目指すところは、経済・軍事両面で欧米列強に並びかけた戦前の日本である。軍事力を駆使するには、戦争をしやすくしなければならない。自衛隊を国防軍にして、軍事力を増強しなければならない。武器輸出もしなくてはいけない。
1.国家安全保障会議(NSC)設置により、非常事態においては戦争するかしないかを決定できる例外がまかりとおる
2.特定秘密保護法でNSCの議事内容を半永久的に隠せる
3.防衛装備移転3原則により武器輸出がすすむ。武器の輸出がすすむと世界のあちこちで戦争が起こることを望むようになる。戦争がなくては経済がもたない国になる。
4.集団的自衛権の行使容認。米国から戦争に一緒に行ってくれと言われたときに、今までは9条が盾になっていたが、今後はいけないとは言えなくなる。もしもことわるならば、TPPでもなんでもしますと米国の言いなりになることになるが、すべてそうはいかないためやはり同盟国である米国のために日本も戦争をせざるを得なくなる。
5.集団安全保障により戦争の機会が激増する(複数の国家が互いに武力の不行使を約束しあい、その約束に反した国に対して、残りすべての国が制裁を与える制度)。知らない国にも自衛隊が戦争に行くことになる。
6.自衛官のリクルートを円滑に進めるための少子化対策。
7.米国の情報に惑わされない日本版CIAの設置。
8.現行ODA「軍事的用途及び国際紛争助長への使用を回避する」を改訂し、外国軍支援を可能にする政策。武器を買わせるために、ほかの名目で巨額の援助をすれば、浮いた金で日本の武器を買ってもらいやすくする。米国ではイスラエルやエジプトにそういったことをしている。
9.国防軍の保持。9条の改正により、戦争の永久放棄という文言をなくし、戦力の不保持や交戦権の否認を定めた9条二項を削り、個人的自衛権だけではなく自衛権一般を認める。安部政権の目指すところは憲法上の要請という後ろ盾を得て、世界トップレベルの軍事力を保持することにある。
10.軍法会議の設置という治外法権
11.国家総動員法復活?戦争の時には有無を言わさず、国家の言うことを聞かなくてはならないという法律の制定の可能性
12.徴兵制導入。自衛隊員不足を補う、強くするための制度。安部政権は若者に人気があるから、まずは9条を改正し、次の段階で徴兵制が議論されるのではないか。
13.核武装。軍事力を高めるのは戦争のためではなく、潜在的な敵国に我が国を攻撃することを思いとどまらせる抑止力になる。戦争をしないために軍事力を強化するといいながら、原子力開発に力を入れていく。
将来的には男子は戦争に行くから、女性は仕事をし、子供を産み育てよということか?
電気代を高くして原発がなかったらやっぱり電気がたりないんだなーと思わせておいて、原発再稼働し核を保持するのが狙いなのだろうか?そうだとすると恐ろしい。 -
読みやすい。日本版NSC、特定秘密保護法、集団的自衛権で戦争が出来る国へ。それは嫌だな。
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安倍政権の危険性をわかりやすい論理展開で述べている好著。
戦争をしないと維持できない国作りをしようとしている安倍政権の怖さがとてもよくわかる。
集団的自衛権の行使に始まり、ゆくゆくは戦争にたどり着くストーリーに現実性を感じて恐ろしくなってしまった。
ハト派の議員が増えてくれることを願う。
古賀さんはしがらみなく自分の信念に基づいてものの言える貴重な存在だ。多様な意見を確保しつつ、戦争をしない日本を維持していきたいと強く感じた。 -
20150104
平気で嘘をついたり、討論中にスグにムキになったり、反対意見に聞く耳を持たなかったりする安倍総理の人格には危うさを感じていたが、本書を読む事で確信した。
総理がアメリカ大統領に良い顔をしたいためだけにアメリカの言いなりで戦争に突き進む可能性が多いにあることをあらためて感じた。
先々、徴兵制さえも現実味を帯びてきており、子どもを持つ親としては決して政権の暴走を許す訳にはいかない。
そんな安倍政権を年末の衆議院選挙で歴史的大勝をさせてしまった選挙制度にも多いに問題があるが、国民の命よりも、見栄や、利権を守ろうたする政権の暴走をこれ以上許す訳にはいかない。
女性活用、地方創生という耳触りの良い政府広報にごまかされる事なく、国民はしっかりと安倍政権の本心を理解し、正しい方向に向かわせるために小さな声を集めて大きな力を築いていかなければならない。
ただ、同じような内容が何度も書かれていたので、もう少し簡潔にまとまっていればもっと多くの国民に著者の思いか伝わるように思えた。 -
古賀さんの本は好きだったのだけど、これは読んでてイライラする。
官僚の考え方の批判はその通りだと思うし、日本をダメにしてる最たるもんだとも思うのだけど、国民を馬鹿にしてんのは古賀さんも同じなのかと感じた。
安倍さんのやり方が全部正しいのかどうかは判んないが、こいつだからこう考えてんだよ、みたいな論の進め方は不愉快だ。
あってるかどうかは、知らないよ。
だけど不愉快。
この人も、所詮官僚なのだと思わせていたただいた。 -
1.日本版NSC
2.特定秘密保護法
3.集団的自衛権
恐怖の3点セット
確かに何か我が国は危ない方向に
向かっているような感じがしてたが
それが確信となるような1冊でした。 -
今日の朝刊の一面に『「自民300」予測衝撃走る』の見出しが躍る。自民党はこの衆議院選挙に大勝し、そして16年の参議院選にも勝って長期政権を我が物にするのであろうか。そうなると首相の構想と夢は確実に実現されるのであろう。果してそれで日本は平和で豊かな世界の国々から称賛される国になるのだろうか。それにしても、今回の選挙で選挙民の一番の関心事が景気回復にあるのは、これで良いのかという感想を持つのですが。本当にこれで良いのか?悲しい気持ちでいっぱいです。
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政治家やジャーナリストの言動にイライラするだけだから、最近は意識的に政治の話題を避けてきたけれど、たまたま人に勧められたので読んでみた。 ちょうど解散総選挙になったことだし。 日本がどうなろうとも、国家に依存しない個人として生きられるよう、自分で準備しとけばいいかな。
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安部政権に対する辛口の評価。
集団的自衛権や特定秘密保護法案など、キナ臭い法案が多いということは感じますし、憲法9条の改正の話も、個人的には誰も傷付いていないのだから改正しなくても良いのではと思います。この本にあるように死の商人を目指すというなら言語道断だと思いますが。
むしろ、経済面をしっかりやってもらいたいと感じました。消費税も上がり、景気をきちんと見極めていけない時期だと思いますし。
それにしても、既得権益の問題は誰がやっても解決しないかなと思う。そして、平均寿命世界一と言うことは素晴らしいと思うが、それだけ頭の固い長老が居座ることにもなるので、この点も喜んでしまって良いものか。
などなど