沸騰! 図書館 100万人が訪れた驚きのハコモノ (ワンテーマ21)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041018163

作品紹介・あらすじ

これからの本との出会いのカタチ。人口5万人の町に日本中から客が訪れる武雄市"TSUTAYA"図書館の挑戦。

感想・レビュー・書評

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  • 新しい図書館を語る時に、必ずでてくる「武雄市図書館」。その開設の当事者である武雄市長、樋渡啓祐さんの奮闘記。運営を外部に指定管理者に委託、それもTSUTAYAのCCCと新刊を売る会社に。既存の価値観からすれば対極にあるような企業に。
    市民にとって図書館の役割は、新しい価値観、サービスとは何。お役所仕事、行政からの視点ではなく一般消費者、市民からの視点で考える。

    そこでの問題はすべて、いま私が地元の図書館を利用しながらも実感していることばかり、でも既に日々動いている図書館業務を反対向いて動き出すのは難し、それを動かすエネルギーは大きく必要だし、少しハンドルを切ったぐらいでは何も変わらないのも、ひしひしと感じますな。

    でも、今、我が町の図書館館長も新しい図書館への変革を試みようとされてるので、何かお力になりたいものですな。

  • ここまで裏側を描いてよいのかと思ったが、面白かった。ニュースになるような全国でも初めてのような取り組みは、裏では反対や課題も多く、それをどうやって実現まで進めていったかが分かるのは大変貴重だと思う。一度現地に行ってみたい。

  • "九州は佐賀県にある武雄市というところの市長が、町にある図書館を造り変えた苦労を赤裸々に語ったのが本書。なんと、その図書館はTSUTAYAとスターバックスコーヒーと共同で運用している斬新なもの。一度は訪れてみたくなる図書館だという。
    そのスタートは、17時で閉館し、月曜日は休館、会話もはばかられるという、ある意味良くある図書館に市長が通い始めたのがきっかけ。利用者の目線ではなく、保守的な運用ルールを守ろうとする体制との戦いが始まる。
    後は、読んでみてください。同年代の市長をこれからも応援したくなった。"

  • 図書館は好きだけど
    改善してほしい点があるのも事実だった。
    著者が作った図書館は利用者には
    理想的なものだと思う。
    理想を実現するためには公務員の力だけでは
    無理なところもあって、民間と協力することにすら
    反発されてしまうのは大変だったと思う。
    「言ってもムダ」から「言わなきゃ損」だと
    周りの人の気持ちを切り替えることができたのは
    スゴイと思うし、そこで働いてる人が羨ましい。
    本に関する環境は国力に繋がるから
    時代に合わせて変えていってほしい。
    ちなみにこの本は図書館の中で読み切って
    借りることはなかった。
    本書の中で、こういう利用者のことは
    今まではあまり考えられていなかったと知って
    驚いた!
    旭山動物園と21世紀美術館との連携も楽しみ!

  • ニュースで見聞きしたときに行ってみたいと思った
    読んで、行ってみたい気持ちが強くなった

    わたしは正直、代官山の蔦屋は落ち着かない
    トイレに向かう通路の窓辺に
    人がギッシリ座っているのが嫌だった
    それだけの理由

    けれど、手がけた図書館という視点なら
    見に行きたいと思った
    ただのあまのじゃくかもしれないけれど

    市長さん、過激だけど柔軟性もあるし
    バランス感覚を失わないようにされていると感じた
    市が良くなるために!という熱意が伝わるし
    敵が多いであろう理由も見える
    万人に通用しないかもしれないけれど
    強さと信念を持ち実行できた人だけが
    そこに辿り着けるのだと感じた
    文句言うだけの外野なんか
    そこには一生辿り着けない

  • 公務員改革というより、人を変える事の難しさ。恨み辛みも正直で、これでもおそらく一割ぐらいしか書かれてなさそうですが。先駆者の熱量が半端ない。読後、沸騰の意味がわかりました。

  • 武雄図書館が出来るまでのあれこれ。反対派はどこにでもいる。

  • 201707読了。市長目線・公務員目線で図書館を作ったというよりは、利用者の目線に立って改良したって感じでした。図書館も時代のニーズに合わせていかないと取り残されるんだなとも。

  • 2014年刊。著者は佐賀県武雄市長。市図書館の運営を民間委託(委託先はTUTAYA経営のカルチュア・コンビニエンス・クラブ㈱)するまでの市長の奮闘記。◆東大⇒総務庁⇒大阪の高槻市へ出向の後、市長に転身した著者が、発想を切り替えることにより図書館の価値を高めようとしていく。◇かなりの自賛本なので、多少割り引くべき内容だろうが、方向性の適切さと実現への熱意は感じる。◇ただ、市長の業務全体から見て図書館改革がどこまで重要なのかという根本的疑問は残る。また、本書引用の議員による市議会での質問の拙劣さに目が点。
    これは老害と言われてもやむを得ないレベルか。◇一方、随意契約への市長の甘さは感じる。この問題は、後付でその是非を判断しにくい点なのだ。情報がきちんと残され、随意契約に至った判断過程を検証できるか。日本の公務員文化において、この点が適切かにはまだまだ懸念すべき事項が多いように感じる。

  • さっと読む。武雄市図書館がどのようにしてできたのかプロセスがわかる本。どのような図書館にしていきたいかが、書かれていて興味深い。指定管理導入の図書館であろうが、直営の図書館であろうが、ちゃんとその図書館がどのような図書館にしたいかの目標を持っているというのは重要だと思う。ただあるだけではダメなのだなと…

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著者プロフィール

樋渡社中CEO/前佐賀県武雄市長
1969年生まれ。東京大学経済学部卒業後、総務庁(現総務省)入庁。総務省大臣官房秘書課課長補佐を最後に同省を退職。2006年佐賀県武雄市長選に立候補、当時史上最年少の36歳で当選。8年8カ月の在職中に、市民病院の民営化、図書館の民間委託、官民一体型の教育など、革新的な政策で注目を集める。2014年12月辞任、佐賀県知事選に立候補したものの落選。2015年2月、まちづくり会社・樋渡社中を立ち上げる。

「2015年 『PUBLIC DESIGN 新しい公共空間のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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