殺意の産声

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.06
  • (3)
  • (6)
  • (36)
  • (9)
  • (0)
本棚登録 : 81
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019283

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ★3.5

    真夏の京都で起こった美人染織作家絞殺事件。
    その影にちらつく連続婦女暴行犯と20年前の真実。
    準キャリア女性刑事が執念の捜査に乗り出すーーー。

    夏の猛暑日、京都市左京区で女性の絞殺体が発見された。
    被害者は染織作家・由良美津子、39歳。
    絞められた美津子の首筋には、藍色の染料が残っていた。
    時を同じくして、別の殺人事件で逃走していた指名手配犯が
    北九州市で逮捕されたという一報が入る。
    犯人の佐伯旭は関西に住んでいた20年前に婦女暴行を重ね、
    美津子もその被害者のひとりだった。
    京都府警・捜査一課の準キャリア刑事・大橋砂生が捜査を進めると
    美津子の周辺で目撃されていた怪しい男の存在が浮上する―。


    殺人事件の捜査が進められる一方で、
    特別養子縁組をされていた事を知り
    自分の出征の秘密をさがす男の子と
    その彼女の視点でも話が展開する。
    その二つがどの様に交錯するのか、
    ワクワクしながら読み進めた。

    殺人事件の捜査をするうちに過去のレイプ事件のとの
    関わりが重要になるから、とにかく重苦しいが、
    捜査の過程も、とても丁寧でゆっくりと描かれていた。
    結末を早く知りたい私にはもどかしい程でしたが、
    不自然なことがなく違和感がなく進む捜査が良かったです。

    男性社会の中でもがく女性準キャリアの砂生刑事の
    葛藤も上手く描かれていて良かった。
    限られた登場人物の中で、中盤以降に何となく犯人が
    読めちゃったのは残念でしたが、
    久し振りにしっかりとした警察ミステリを読んだ気がしました。

    人は、罪の種を心に宿している。
    怒り、むさぼり、愚かさーー。
    それは誰にでもある種だからこそ恐ろしい。

  • 2月-7。3.0点。
    京都の女性染織家が、殺害される。
    捜査するのは京都府警のキャリア女刑事。
    被害者にはレイプされた、忌まわしい過去が。

    二つのストーリーが同時進行。ラスト近くで、交差する。
    うーん、結構ありがち感。
    最後はちょっと切ない感じ。
    まあまあ。

  • 京都で染織作家の由良美津子が首を絞められ殺される。手がかりは首筋に残った藍色の染料。一方、北九州では全国指名手配されていた婦女暴行犯が逮捕される。美津子も被害者の一人だったことが判明し、捜査は一気に進むと思えたが・・・
    登場人物もそれほど多くなく、犯人探しという意味ではすぐに分かってしまう。女性コンビによる捜査という設定は良かった。テーマがテーマなだけに、性的マイノリティや未婚の母の可能性まで広げる必要があったのかなと。

  • 京都府警の女性刑事 大橋砂生が横井聖とコンビになって、染織作家 由良美津子が殺された事件を追う.容疑者として佐伯旭が浮上するが、彼は女性に対して数多く暴行事件を起こしている.黛ナミエと竹内翼のカップルとの接点が出てくる.翼の生まれた経緯が判明するについて、美津子の複雑な気持ちが砂生に理解できるが、冷静に捜査を進める.綿密な構想が背景にあり、非常に良質なミステリーだと感じた.

  •  男社会にめげることなく警視庁で準キャリアとして経験をつみ、京都府警に戻っていよいよ刑事部課長補佐という役職につけた大橋砂生(おおはしすなお)は、自らが妊娠していることに気づく。しかし染織作家・由良美津子が殺害された事件に関わり、そこで性犯罪の匂いを感じた砂生は、子どもを産んでいる場合ではないと、事件に専念することを決める。

     砂生の視点と、ナミエという謎の人物2つの視点でストーリーが進んでいく。確かに最後のどんでん返し的なものには少し驚いたが、物語自体にはそこまで入り込めなかったなぁ。レイプ事件の後遺症だったり、特別養子縁組についてだったり、知らないことも多くて興味深くはあったけれど。

  • とある殺人事件と婦女暴行事件との繋がりを巡るミステリ。とことん女性目線で描かれているけれど。作家さんは男性なんですよね。意外。
    ほんっとこういうの読むと、性犯罪は許せません。軽くとらえられがちだけど、影響力はとんでもなく大きいと思うし。この事件でもあまりにやりきれない悲劇に発展してしまったのが痛々しくて仕方がないです。
    そしてヒロイン自身が悩む問題も、男社会で生きる女性にとっては切実な問題だよなあ。

  • 女女した描写がなんとなくわざとらしい気がした。

  • 2015.2.26

  • ある一人の男の勝手な欲望が生んだ悲しい物語。ケダモノが起こしたレイプが20年後の人々の人生を翻弄する。レイプは本当に許せない犯罪なのだと感じた。被害者は自分に授かった命を簡単に消すことはできず、被害者も、その生まれた命までが、罪の意識を背負って生きなければならない。そして、悲しい結末を迎える。内容は書けないが、その罪の深さを思い知ることになること間違いなし。

  • 限られた登場人物の中で進む殺人事件の犯人捜し。二つの別々の物語りが一つになる時、人間が生まれてくるというのは「喜び」だけではないのだなぁと切なくなった。喜びの生もあれば、歓迎されない生もある。でも完全に歓迎されない生はないと感じた。主人公の砂生が選んだ選択に希望が持ててよかった。

全20件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家

「2018年 『沈黙の詩 京都思い出探偵ファイル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鏑木蓮の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
葉真中 顕
誉田 哲也
吉田 修一
薬丸 岳
長岡 弘樹
米澤 穂信
中山 七里
横山 秀夫
宮部 みゆき
道尾 秀介
東野 圭吾
伊坂 幸太郎
中山 七里
東野 圭吾
中山 七里
下村 敦史
中山 七里
宮下 奈都
誉田 哲也
中山 七里
雫井 脩介
薬丸 岳
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする