- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041019290
作品紹介・あらすじ
田舎の閉塞感から逃れるため東京行きを決心した紗耶加は、ひとり暮らしを始め優しい彼もできたが、毎日の生活に徐々に違和感を抱き始め……。はい上がるひとりの女性の姿を圧倒的リアリティで描く10年の物語。
感想・レビュー・書評
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謙遜と自己否定は違う
人にやさしくあることと、自分に酷いことをする人を「赦す」ことは違う
これは大事にしたいなぁ。
先に読んだ「そのバケツ~」のトラウマなのか、倫世との関係を心配したけど終始仲良くて良かった。
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地元の携帯ショップで働いていた紗耶加、田舎の閉塞感を厭い、東京で一人暮らしを始めた。…
一人の女性の10年には、本当に色々なことがあると思う。
特にこの年頃には、結婚出産もあるだろうし、紗耶加のように仕事で自分の居場所を見つけることもある。
紗耶加の10年には、多くの出会いがあり、その出会いによって彼女の環境も大きく変わって行く。
出会った人達によって、強くなって行った彼女の姿はとても逞しく感じたけれど、あまり共感できるタイプではなく、何となくモヤモヤは残ってしまった。
好きなことを見つけ、それを自分の生業にすることが出来た彼女には、それが一番の強みになるはず。
新たな出会いもあり、終わり方はよかったと思う。
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何のために生きるか?、どうやって生きるか?
生きるって当たり前にやっていることだけど難しい。
黙っていると低く見られることもある。
人の想いを大切にしているといつの間にかうまく利用されていたり。
そんな中でいかに自分らしく、そして自分を大切にして生きられるか?そんなお話。 -
飛鳥井さんの作品やなあ。
蓮井紗耶加の25-35歳の話。自分でもいいとは思わないのにやめられない恋愛の感じとか、仲の良い友達にもらった言葉とか。共感するところがちょこちょこあった。
読み終わった後は、清々しい気分に。 -
携帯ショップで働く紗耶加は、変わり映えのない毎日にも、閉塞感のある田舎にも、どこかすれ違う彼氏にも少し、息苦しさを感じていた。
思い切って彼氏と別れ飛び出した東京で、少しずつやりたいことを見つけ、ついにはフォトグラファーの座を手に入れた。
どこか友だちの話を聞いているような、そんな身近な感じです。
やりたいことが見つからない焦りや不安、
好きな人と上手くいかないイライラ、
好きなものを見つけてひたむきに頑張るところ、
等身大な日常が描かれており、ところどころリアルで、わかる、と思うところが多々あります。
一方で、誰の立場に立って物語を見るかによっても見え方が違ってくると思うのですが、主人公が彼氏に対して感じるような、どこかしっくりこないような違和感も同時に感じ、もやもやとした気持ちと共感する気持ちが交差していた気がします。
フォトグラファーになった彼女。
彼女が撮った写真が見てみたい。きっと素敵な写真だったのだろうと想像します。 -
飛鳥井千砂さんの作品。
携帯の販売ショップで働いて、弱くか弱い存在に見えた主人公のさやか。
様々な人との出会いや別れを通して、自然に最後の印象は、自分を持っている強い女性。
同一人物なんだけど、その変化がすごく自然で、かっこいいなあと思った。、 -
初めて読んだ作家さんでした。
初めの方は「たいしたことない本」って高をくくりながら読んでいたけど、最後の方に行くに従って、ちょっとずつ没頭していきました。
自分に近い感覚なのかもしれないからかもしれません。
私は「今からでもやり直せる」って思っているからスタートが遅い人の成長記録が好きなのかもしれません。
私は「ほく、写真撮る、心が動いたから」って言葉、スゲーいいなって思います。
私も心が動いてから読書を頑張っているからですかね。 -
これってハッピーエンドなのかなぁ。
なんかスッキリせず。。。
私にはしっくりきませんでしたー -
読みやすかった。
さやかが色んな人に出会って、色んな感情をもって、どんどん逞しくなっていく。
ワクワクするものに出会えるって素敵。