ぼくはこうして大人になる (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.79
  • (7)
  • (18)
  • (13)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 215
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019405

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 年の離れた、血のつながりのない双子の妹兄をもつ一(はじめ)。幼い頃、この双子に、女だとおもいこまされ、また、従兄に間違った性癖をおしえられ、今は中学3年生、優等生を演じている。
    東京で、弁護士をしている、兄のクライアントの弟が、一の中学に転向してきて、一の生活が、変わっていく。
    長野さんらしい、はなしの展開。
    でも、最後が、ちょっといい話で、読後感がよかった。

  • 久しぶりに長野さんの本を読んだ。
    歳の離れた血が繋がっていない双子の兄姉をもつ主人公。中学生のちょっと冷めた感じや背伸びした感じがなんとなく懐かしかったかな。

  • 残酷なこの世界は、とても美しくて。

    主人公・一(はじめ)は、田舎町の医者の末息子。双子の姉と兄とは年が離れている。地域の力関係が反映する学校では優等生を演じている。ある日、七月(なつき)が転校してきたことで、一の日常が変わり始める。

    長野まゆみ的な、というのか。夏なのにからっとした潮風の爽やかさを感じる。主人公は美しい「未青年」であり、彼を取り巻く登場人物たちも、実際には居ない美しさを持つ。フィクションを思う存分に味わえる、薄荷菓子のような色気に満ちた世界。この物語は思春期女子には効くだろう。

    自分の性的志向にコンプレックスを持つ。幼い頃自分を女だと信じ、またそのように振舞っていたのは双子の兄・十(みつる)と姉・百(もも)のせいで、彼らに今も振り回されていると思っていた一は、とあることから真実と彼らの愛情を知る。敵意を向けられ、体調を崩すまでに自分の世界を犯してきた七月とも、数々のすれ違いを繰り返し、距離を縮め、彼の想いを知る。変わったような、変わらないような、地元の有力者の息子であり教室の支配者である健との関係。一時はひび割れ崩れたかと思いきや、前と同じではないけれど穏やかなところに着地した令哉との関係。頼る人である従兄の亜細亜。どの登場人物も、一を愛している。そこがどうしようもなく、この世界に浸ってしまう。

  • 嫌いじゃないけどあざとい笑

  • ほんとうは新潮文庫版がほしかった

  • 甘美な物語の流れに時折奇声を発しながら読み進めました。さすが長野さん、この人らしい文章の組み方や流れの作り方に、久々に読んでもたのしく読ませていただきました。

  • イケメンだからって性格悪くても許されると思うなよ。と七月に対する嫌悪ともいえる感想を抱きながら読み進めていった。
    多くはないけど女子生徒の無意識の損得勘定の動きに肯きながら、一と七月の繊細な心理描写で青春期の微細な動きを表現していく長野さんのすごさを改めて突きつけてくる一冊でした。
    厚さがないので、何度も気軽に読み返せます。

    解説にあった、ジャンル=長野まゆみには首を傾げてしまいました。
    私みたいにBLはBLでしょ。なんて思いで彼女の作品を読むのは少ないのかな?
    解説した宮木あや子さんの考え方が一般的なのでしょうか?

  • こういう少年の周りには魅力的な大人がつきもの。

  • 長野さん独特の儚さに少年らしい生意気さや純粋さが際立っていてすごく好み。結びが過ぎ去るように終わってしまったので、白昼堂々シリーズのように続編希望。

  • 思春期の危うさが鮮やかでした。
    私はすぐ自分を定義づけるためにカテゴライズしたがるけど、自分の足場とかそういうのはぐらぐらしているものなのかもしれない。

全13件中 1 - 10件を表示

ぼくはこうして大人になる (角川文庫)のその他の作品

長野まゆみの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
長野 まゆみ
三浦 しをん
辻村 深月
長野 まゆみ
有効な右矢印 無効な右矢印

ぼくはこうして大人になる (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする