犯罪者 下 (角川文庫)

著者 : 太田愛
  • KADOKAWA (2017年1月25日発売)
4.23
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  • レビュー :39
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019511

作品紹介・あらすじ

修司と相馬、鑓水の3人は、通り魔事件の真の目的が、ある巨大企業グループの残忍な罪業の隠蔽であることを掴む。3人は、犠牲者を救済するためにメディアと警察を利用した一発逆転の賭けに挑むが……。

犯罪者 下 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 企業犯罪を糾弾すべく三人組と、犯人側が熾烈な攻防を繰り広げる。
    犯人を追いつめたかと思う計画も、その裏をかかれ、そんな危機的状況も何とかクリア。そんな展開に、手に汗握る、との形容が思わず頭に浮かんだ。
    逆転に次ぐ逆転と、読み手の心を掴む著者の手練手管はベテランの域。
    最終章に、事件関係者を取りあげたドキュメンタリー番組を挿入したのは、いかにもテレビドラマの脚本家らしい構成。
    解説でもふれているが、この三人組はシリーズで次回作にも登場するらしい。ということは、この三人組は無事に生き延びられるということで、途中生きるか死ぬかのスリリングさに少し欠けてしまうのは否めない。
    それでも、この作品の魅力が損なわれるとは言えない。
    次回作、『幻夏』も続けてぜひ読みたい。

  • めちゃくちゃ面白かった。みんな読んだ方がいい。最近読んだエンターテイメント小説で、一番おもしろかった。
    太田愛さんて知らない作家さんだなと思ったら、小説はこれがデビュー作。脚本家として活躍されていた。「TRICK」「相棒」の人か! なるほど! とその面白さに納得した。
    物語は通り魔殺人事件から始まる。駅前で5人の男女が次々と斬り付けられ、うち4人が死に、少年1人だけが生き残った。運び込まれた病院で、少年は謎の男に「10日生き延びてくれ」と言われ…。どんどん明らかになっていく事実、事件の真相を暴こうとする主人公たちと、敵との攻防は二転三転とし、息つく暇もなく場面が展開していく。
    主人公たちはもちろん、脇役たち(けっこういっぱいいる)の人間性も丁寧に描かれているのが、すごく良かった。読み応えがあった。アクションシーンも多いので映像化…ドラマ化もできるし、いつかするんじゃないかなと思うし、ドラマ化したら観たいなとも思うけど、この作品は小説で読めてよかったなと思う。どんどん移り変わっていく場面で、それぞれの登場人物に思惑や感慨や感傷があって、それが一編通りでないのがこの作品の面白さだと思うから。

    すごいなあ。これ、どうやって書いたんだろう。ストーリーが先か、いろいろ調べ物をしていて、その後にストーリーがあったのか。作者の人に聞いてみたい。

  • 描写の躍動感に一気読み。互いの腹の探りあいが読む手を進めさせる。消費者のためを本当に思っている企業のトップってどれくらいいるのだろう。

  • 著者初読み。
    いつものことながら、ブグログの評価が良かったので、読んでみた。
    平凡な建設作業員の18歳の修司が朝目覚めるところから、物語は始まる。
    しかし、その修司はある日駅前の広場で起きた4人が死亡する通り魔事件に遭遇し、唯一の生き残りとなる。犯人は近くの雑居ビルで死亡している状態で発見されるが、何故か修司は命を狙われる。その修司を所轄の刑事・相馬が助け、相馬の友人・鑓水と3人の見えない敵との闘いが始まる。
    著者は脚本家さんらしく、話の展開が圧倒的に上手い。
    状況描写が少し多い気はするが、子供たちを襲った架空の奇病「メルトフェイス症候群」との関連なども、きちんとまとめていて、つい話に引き込まれてしまった。
    他の小説の作品も、今回の登場人物が引き続き出て来る3部作になるらしいので、続けて読んでみようと思う。

  • ベビーフードがもたらした病原菌入り発祥事件に、政治が絡み、見も知らぬ人たちが5名殺されようとして、1人繁藤修司のみが生き残った。その後にその事件を知った担当者が廃棄業者と結託して、会社に本当のことを発表させようとするが、政治の裏の手が回って、そこに相馬、鑓水コンビが関わって、実行したものが途中で倒れたがその後を継いで政治家からお金を横取りし、最終的に世間に開示する話。後の幻夏、天上の葦に続く話の第一話。迫力と展開が早くて誰かが言っていた通り、日本のディーバーだわ。やはり脚本家だけ有ってひねってひねって最後の落ちも結構さわやか、でもページが多くて読むのは結構大変だけど後味が良い!

  • きっと色んな好評を貰ってる作品でしょうが、とにかく私は、切なかった。悲しいような、憤るような、でもよかったと思うような。なんせ切ない。でも一言で言うと面白かった!是非映画かドラマでも観たい!修司は二宮和也で(ry
    まだ見ぬフロリダキーズ。正義とは。正しさとは。

  • 太田愛『犯罪者(下)』角川文庫。

    珍しく、斜め読みでお茶を濁した。

    解説で池上冬樹が激賞しているし、レビューの評価は高いのだが、自分には合わなかった。確かに複雑なプロットと謎が謎を呼ぶ展開は分かるのだが…

  • 駅前で起きた通り魔事件と、謎の奇病の発症が見事に繋がって、その勢いのまま下巻に。上巻では、盛り過ぎじゃないの?って思うくらい、人物の背景など詰め込んでいる感があったけど、その情報量があるからこそ、下巻に入ってからの対決に厚みが出て、とても読み応えがありました。映像向きでありながら、決して軽くなく、書き込みの量も半端じゃない。だから一発逆転に賭ける男たちの熱がストレートに伝わってきて、クライマックスではハラハラし通しだった。ご都合主義で、全てがうまく行く訳じゃない、少しほろ苦さを残した終わり方も良かった。

  • 上巻を上回る展開の速さ!めまぐるしい展開にドキドキ、ハラハラの連続!
    通り魔殺人、幼児を襲う奇病メルトフェイス症候群を軸に企業の体質、隠蔽工作、政界との癒着…盛り沢山の内容を盛り込んで読み応え充分!
    登場人物の人間性も一人一人、その人柄が伝わる様に丁寧に描かれていて各々に感情移入してしまいます。
    相馬、鑓水、修司(中迫、真崎も含め)のバランスも良い!
    個性豊かで皆全然違うけど皆愛がある…魅力たっぷり!それぞれの温かな人間性に惹かれます。
    そしてラスト20ページ…これがまたとても良い(^^)
    この20ページには作者、太田愛さんの人柄が見える気がします(個人の勝手な感想です)
    人を大切に想う気持ち、優しさ、愛情の深さ…太田さんのその人柄が作った展開(場面)なのではないかと…
    この20ページのおかげで本作の想いがグッと深まった感じがします。
    決して明るいストーリーではないけれど様々な思いを心に残してくれた身のある小説でした。
    太田愛さん、ファンになりました(^^)
    これからも読み続けていきたい作家さんです。
    上巻、途切れ途切れにしか読めなかった事を悔いたので下巻は寝る間を惜しんで一気読み!
    眠いけど、一気読みで間違いなかった(^^)

  • 上下巻、久々の一気読み。

    面白かった。

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