緑の毒 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 416
レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019535

感想・レビュー・書評

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  • 嫌な話だ。

  • 昏睡強姦魔という重い題材ながら、妙にテンポ良く進む物語にどこか軽薄な印象も受けつつ読み進めた。もっとヒリつくような重苦しさを期待していたので拍子抜け感は否めないが、登場人物ひとりひとりに込められた鋭い視点に圧迫感を覚える。強姦魔の川辺にしても、卑劣で邪悪な印象より矮小で哀れな印象しか残らなかったのは正に意図通りなのかも。川辺の歪んだ自尊心の為に傷つけられた女性たちが反旗を翻す様を通して【女性の自立】を描いた作品という印象も受けた。川辺の妻や文庫化に辺り付け加えられたエピローグが特にその印象を強くしている。

  • 女たちがたくましいので救われる。
    桐野作品の女たちはいつもつよい。

  • 最低男が主人公です。
    このクズに早く鉄槌を!と、女性読者みんなが思っていたのではないか。
    桐野さんのダークな世界観は好きですが、レイプ魔ってのはちょっとな…
    そして唐突に終わった感じが否めない。

  • 怖い!毒い!鬱い!の三拍子そろった安定の桐野節、春先にはもってこいの一冊でした◎

  • 桐生夏生の作品が読みたくて図書館に行ったらこれしかなかった。
    開業医が水曜夜にレイプを人知れず繰り返している話。妻も医者だが、他の医者と不倫している。
    あらすじはドロドロだが、ドロドロの描写は一瞬なので穏やかに読めます。
    ストーリー展開にはあまり驚かなかったが、それぞれの登場人物の視点から書かれている構成が面白い。
    リアル感があり、ドキュメンタリーを見てるような感じでサクサク読み進められた。
    他の人もおっしゃるように、完璧主義だった犯人の最後があっけなさすぎた。

  •  直前に読んだ「ポリティコン」同様、途中まではよかったんだけど、終盤がなあ……(´ェ`)ン-…

     犯人の正体も動機も最初から割ってるわけだから、一番の読ませどころは「どんな決着をつけるか?」だったんだけど……(´ェ`)ン-…
    「OUT」とか「ダーク」「グロテスク」なんかのころのナッツだったら、こんなふうには落とさなかったんじゃないかなあ……(´ェ`)ン-…
     断崖まで突っ走って怒涛の海に頭から飛び込んでいくような、(計算された)やけのやんぱち無鉄砲が魅力だったのに……突端まで行って、下をちょっと覗いて引き返した感じ……(´ェ`)ン-…
     ひそかにナッツを「平成の女西村寿行」に擬していたんだけど、こういうのが続くようじゃ考え直しだな(>_<)
     孤島かなんかで川辺と女たちが血みどろの死闘を繰り広げるようなラストをおぼろに期待してたんだけどなあ……(´ェ`)ン-…
     勢いがなくなったぶん、粗(偶然が多すぎ)が目立ってもいるし……(´ェ`)ン-…
     実際問題、セカンドレイプの恐怖は尋常でなく、あのていどの「復讐」(安手のテレビドラマみたいだった)ですら実行は困難なんだろうけど、ここは「OUT」作者の小説世界なんだからなあ……(´ェ`)ン-…

     解説読むと、七年がかり?の執筆だったみたいだけど、時間がかかったぶん勢いが減じた感(>_<)
     Vシネ男優とか、あれだけの役割しか果たさないんだったらああまで詳細な描写はいらなかったと思う(>_<)
     終章も蛇足にしか思えなかった(>_<)
     アパート住人の会合も必要だったのか?(>_<)
     視点を拡散したぶん川辺の狂気に割かれる紙数が少なくなり、「緑の毒」(=嫉妬)というメインテーマがぼやけたように思える(>_<)

     とにもかくにも、ラスト(>_<)
     もっとぶっ飛んだものを期待してた(>_<)
     こんなお行儀のいいナッツなんて、なあ……(´ェ`)ン-…
     以前なら、読者を川辺に感情移入させるくらいの荒業を見せてくれてたのに……(´ェ`)ン-…

     2017/11/14




     

  • 開業医の川辺は、同じ医者の妻カオルが救急医の玉木と不倫をする水曜の夜に、一人暮らしの女を狙ってレイプを繰り返す卑劣な犯罪者であった。被害者の女達は徐々にネットの掲示板に集まり出し数少ない犯人の手掛かりを集め、川辺を追い込んでいく。 いつもは多少犯人にもやむにやまれない事情のようなものもありそれが犯人を魅力的に見せていることもあるが、この川辺は本当に最高に気持ち悪かった。特に服装に執着する点とか相手の着ているものを瞬時に「あれはどこの今シーズンのものだ」とかわかるのが超気持ち悪かった。

  • 胸糞悪い話。医者が寝てる一人暮らしの女性の部屋に忍び込んでレイプするという、恐ろしい話、、、でも妙にリアリティがあったなんとも言えない。

  • 妻が浮気をしていると知った開業医の川辺。
    妻への嫉妬が、彼を邪悪な道へと誘う。
    医者という立場を悪用した昏睡レイプだ。
    被害者となった女性たちの怒りは繋がり、川辺へと向かっていく。

    2016.10.23

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著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。1993年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、2010年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、2011年同作で読売文学賞を受賞。2015年、紫綬褒章を受章した。近著に』『奴隷小説』『抱く女』『バラカ』など。

「2016年 『猿の見る夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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