口入れ屋おふく昨日みた夢

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 130
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019894

作品紹介・あらすじ

今日も「きまり屋」には、奉公人を雇いたい者、雇われたい者がひきもきらずやって来る。それでも、面倒が起きると助っ人として駆り出されるのは、決まっておふく。色気より喰い気、働きもので気立てのよいおふくは、金に渋い大将、内証に構わない女将、自分の弱さを売り物にする座頭、我侭妻に威張りん坊亭主…揃いもそろって偏屈な雇い主たちに憤慨したり閉口したり、時に同情したり。やり切れぬ思いをこらえながらも、様々な事情を抱えた人々と接するうち、おふくは姿をくらました夫への未練にも、自然と区切りをつけてゆく-。

感想・レビュー・書評

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  • (15-32) おふくは経営者一家の一人だが大店ではないのでせっせと働かなくてはいけないが、家族にとても愛されている。愛されてるけど甘やかされてはいないことに好感が持てた。しっかり者なのに敗れた結婚をいつまでも引きずっていることに最初のうちいらいらしたが、この小説はおふくの成長物語なのだからしかたない。
    連作短編で一章ごとに少しずつおふくが変わっていくのが良かった。題名になっている最後の章のかよとおふく、かっこよくて素敵だった。

  • この人の書いた本が好きで、続きが読めないのが残念。イマモムカシモ、普通の生活とは、こんな物かもしれない。

  • もっと続きと読みたかった。おふくのような人を目指そう。

  • いい事ばかりじゃなけど悪いことばかりでもない。
    素直なさっぱりとした物語。

  • 宇江佐真理氏の人情味あり、笑いあり、悲哀あり、どうにもらならい人生を見つめる今昔を なんと上手にまとめ上げているのか!

    いつも、本を手に取ると、一気に読まずにいられない。

    6話からなる連作。
    江戸の口入屋の番頭の娘で、でもどりのおふくが、短期間の仕事に助っ人として駆り出されて、色んな事情を抱えた人たちと接して、自分を見つめて、人生の再出発を鑑みるのである。
    最初の書き出しもうまい!
    朝の掃除を終えたおふくが箱膳の前に座ったところから話が始まる。
    作者が、おふくの姿を食から表していて、人物がどのような人柄化をうまく表現している。
    お金も家に入れず、それでいて、店のお金を持ち出して、何も言わずに出て行った夫への未練を捨てることが出来ないおふく。
    「きまり屋」の口入屋に出戻ったおふくは駆り出される奉公先で、金に渋ちんの大将、家のことを顧みない女将に、目が見えないという障害を武器にする座頭、貧乏暇ありの独り者の医師、病人で我儘な妻、武家の虐げられた妻、、、それぞれ人の世の中を垣間見る。

    お金って、、、夫婦って、、、生きるって、、、
    最後の「昨日みた夢」で、若奥様のかよが、虐げられながらも、優しくしてくれた舅を看取り、我が実の娘織江と和江共、未練も残さず、おふくと家を出るのであるが、そこまで耐え忍んで仕えなければいけなかったのか?と。
    おふく自体も、置き去りにした夫の甘い言葉も、吹っ切ることが出来るように、強い女に成長していた。

    作者宇江佐真理氏が、存命だったら、もっと、このシリーズを楽しめたのにと、思うと、残念で仕方がない。

  • 宇江佐真理先生死去(合掌)
    口入れ屋らしい出来事や人間模様が次々と
    この世界も終わったのですね・・・

  • 逐電した夫への未練を断ち切れず、実家の口入れ屋「きまり屋」に出戻ったおふく。働きもので気立てのよいおふくは、駆り出される奉公先で様々な人生模様を目の当たりにし、一筋縄ではいかない人の世を学んでいく――

  • 出戻りおふくの連作短編。
    どの話もよかった。おふくが素直で可愛い。ほのぼのと江戸の話を書いてるだけでなく、ピリッとした辛辣さもあり読んでいて飽きがこない。
    シリーズ化してほしいなぁ。

  • 【収録作品】慶長笹書大判/粒々辛苦/座頭の気持ち/名医/三日月/昨日みた夢

  • 口入れ屋の出戻り娘 おふくが主人公の6つの連作短編集。
    身につまされるような話もあるけど、おふくの明るい性格のおかげか沈まず読み進められる。奉公先での出来事を通して成長していくおふくの姿も良かった。
    短編集なので一つ一つは短いけれども、どれも味わい深いお話でした。
    続編が出るのならぜひ読みたい。

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著者プロフィール

1949年函館市生まれ。函館大谷女子短大卒業。95年「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、01年『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞。人情味豊かな時代小説を得意とし、著書は「髪結い伊三次捕物余話」シリーズなど、多数。2015年11月、惜しまれつつ、没。

「2016年 『口入れ屋おふく 昨日みた夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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