虚栄

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 189
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019948

作品紹介・あらすじ

凶悪化がん治療国家プロジェクト「G4」の発足に、外科医・雪野は期待を抱いた。手術、抗がん剤、放射線治療、免疫療法。四グループの邂逅は陰謀に満ちた覇権争いに発展。がん医療の最先端をサスペンスフルに描く!

感想・レビュー・書評

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  • #読了。凶悪化するがんに対し、総理の肝いりで「プロジェクトG4」が発足。しかしながら外科、内科、放射線科、免疫療法科それぞれががん対策の覇権と予算を狙い、肝心の治療や患者はおきざりに。果たしてプロジェクト、がん治療の行方は。。。医師の争いなか、「真がん・偽がん説」に興味がそそられた。同じような話を以前に何かの本で読んだことがあるような気がするが、実際放置できる精神力を保つというのは難しいのでは。

  • 虚栄。
    久坂部羊さん。

    凶悪がん治癒国家
    プロジェクト・G4。
    外科。内科。放射線科。免疫療法科。
    4科で協力し合って
    がん治癒の方法を考えると思いきや、
    しがらみと嫉妬と利己主義で、
    我が科が1番だと。
    研究費欲しさに
    足の引っ張り合い。

    プロジェクト自体の発足の謎。

    最初から最後まで、
    イッキ読み。
    本の中に入った気分。

    とても、
    考えさせられる内容でした。

    患者にすれば、
    がんに効くというのは、
    がんを治してくれる薬の事。
    医療界では、余命が1ヶ月延びたから効く薬。有効な薬剤だと言われる。
    大きな意識の隔たり。

    医学の虚栄。
    重いテーマです。

    面白かった。

  • ラストの「これは作り話じゃない、現実なんだから…」というセリフに、唸ってしまう。確かに、地位やお金に目がくらんだり、保身のために誰かを陥れたり、そういうこともあるのかもしれない。しかし、責任の重さ、ハードな任務に見合う十分な報酬や地位が与えられていたなら、こんな事にはならないのではないかとも。
    また、患者も医師任せ病院任せにせず、自分の病気や治療法に関してもっと勉強するべきだと思う。医師は神ではない。治せない病気もあるし、手術に失敗することもある。ドクターXは現実には存在しないのだ。
    数年前から考えていたことだが、今後、自身がガンになったらどうするか、この本を読んで考えが決まった。大変面白く読めた。

  • 夢中で読んだ。ガン医療の医師や製薬会社やメディア、政治家の本音が見れた気がした。私も早期発見のための定期健診に疑問があるので、今後いろいろ知りたいと思う。
    外科、内科、放射線科、免疫療法科で足の引っ張り合いをしてるのを見て、まさに政治と同じだなと思ってしまった。素人の私がこんなことを言うのはなんだけど、もっと解決しなきゃならない問題がいっぱいあるのに、国会ではひとつのことにみんなで寄ってたかって時間を使って攻め立て議員を辞任に追い込む。辞めれば解決するもんでもないだろう。
    この本でも追い込まれて亡くなった医師もいた。きっと志は病気の人を助けたい!っていう思いだったのでは?それがいつの間にか、教授になること、新しい実験結果で論文で評価されること、製薬会社からお金を受けとることとか、人間の欲望は終わりがない。
    考えさせられる本だった。さすが久坂部さん。

  • ほんまにタイトルとおり”虚栄”だった。
    立場というか自分たちの位置づけというかそんなことばかり気にしているようで、もう! と思ってしまう。
    相手を蹴落としながら自らを優位にするのではなく、その世界全体の位置づけをあげてくれるような動きであれば、患者としてもありがたいのに。
    がん治療については、ますます考えさせられてしまった。

  • 凶悪化がん治療国家プロジェクト「G4」の発足に、外科医・雪野は期待を抱いた。手術、抗がん剤、放射線治療、免疫療法。4グループの邂逅は陰謀に満ちた覇権争いに発展する。

    読んだら、がんになっても治療するのがいい事なのか疑問になった。
    もう若くないし、癌になってても、治療しないでおこうかな・・・
    いろいろな意味で、担当の医師次第のところが大きい。
    担当になって欲しくない医師が沢山出てくる話でした。

  • 凶悪化がん治療国家プロジェクトの、手術、抗がん剤、放射線治療、免疫療法の四グループそれぞれの考えや足の引っ張り合いや予算の取り合いが渦巻く。ロボット手術他治療方法は何が適しているのか、それとも放置が良いのか。マウス実験等の研究や治療の専門描写が多いものの難しくはなく、色々と勉強するように読めた。

  • がん治療をテーマにした作品。
    筆者の作品を読み終わった後には虚無感と、もやもや感に包まれる。

    しかしながら、改めて日本の医療制度が患者を救済するものになっているのか? がん治療のあるべき姿とは何なのだろうか…と考えさせられる作品。

  • いつものさすがの久坂部さん。
    今回もすっかり引き込まれてしまった。
    「がん」に立ち向かう志は一緒のはずなのに、足の引っ張り合いや駆け引き、群がるマスコミ…いろいろ絡まりもつれていく様はあまりにリアルで、ノンフィクションなんじゃないかとおそろしくなった。

  • いやな答えを聞きたくないならはじめから質問しなければいい。ホントそう思う。雪野先生に主治医をして欲しい。

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著者プロフィール

1955年大阪府生まれ。小説家・医師。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部付属病院にて外科および麻酔科を研修。その後、大阪府立成人病センターで麻酔科、神戸掖済会病院で一般外科、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、『廃用身』(幻冬舎)で2003年に作家デビュー。近著に『院長選挙』(幻冬舎)、『カネと共に去りぬ』(新潮社)がある。

「2018年 『祝葬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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