- Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041019948
感想・レビュー・書評
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細胞は何故がん化するのか。その謎は解けないままに、一流の研究者たちは
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ガンをめぐり、医学の、人間の、いろいろな虚栄が次から次へと息をつかずに読むことになった。
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3月17日読了。癌で死亡する有名人が相次ぐ。癌は凶悪化したという仮説が立てられ、首相の号令のもと、外科、内科、放射線科、免疫療法科の当代気鋭の医師が集められ癌を撲滅するプロジェクトG4が結成される。それぞれの医師たちはその科のトップを自認する者達であっただけにプライドが高く、他科を認めようとせず自らの科にいかに研究費を持ってくるかに汲々としている。外科トップに仕える阪都大学雪野、内科トップに仕える東帝大学赤崎は同じ高校の同級生だった。脇目も振らずに勉強し、しゃかりきに今の地位を得た赤崎と違って雪野には人望がありいつも余裕があるように見えた。赤崎は雪野に対してコンプレックスがあり、一方的に暗いライバル意識を持っていた。プロジェクトG4をめぐる医者たちの暗躍、それを取材するマスコミ、そして雪野と赤崎の関係を描いていく。
凄く面白くて分厚さは気にならなかった。物語で唯一共感できる良心的な医師雪野が作者の久下部さんによると一番作りモノっぽいらしく、そこはがっかりした。 -
凶悪化したガン撲滅の国家プロジェクト「G4」外科、内科、放射線科、免疫療法科のそれぞれの国の権威の集まり。患者や治療方法より自己の立場と予算獲得が大切。オペシーンは心臓バクバクの臨場感。ぶ厚いけどサクサク一気。そして考えさせられる読後感
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「ガンは自己」と言う考え方にガ~ン。
確かに自分細胞が変化して起きる。その実態は様々で早期だから治るというものでもないしステージⅣでも生きる人もいる。
検査段階ではわからない、手術の経験豊富な医師が目で見て手で触って初めてわかることもある。
いつがんになってもいいように今を生きる。
凡人には難しいし、とてもつらい。
バリバリ働く女性ジャーナリストの病気の父親はだれが看病しているんだろうな?と思った。 -
「がんにはまだまだ分からないことが多い」 か。ま、そうなんだろうな。
自分ならどうするだろう。 -
実際、ガンになってみないと分からないが・・・私は抗がん剤で苦しみながらの延命は選びたくない、かな。
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医療の進歩も政治家の思惑でどうにでもなるってこと?
研究には莫大な費用が掛かかるってことはわかるけど、私利私欲が渦巻いてなんだかな~。雪野先生みたいなお医者さんばかりならいいのに。
とはいえ、物語としてはとても興味深く、長いお話だけれど飽きることなく読ませていただきました。 -
何でも分かるように見せかけている『医学の虚栄』!
ガン治療開発の国家プロジェクトとした 「G4」=手術、抗がん剤、放射線、免疫療法の4つのグループが、莫大な予算獲得に、足の引っ張り合いで、覇権争いと、化して行く。
山崎豊子氏の描いた医学界の様な状況も、存在する。
昨今、有名人が、ガンで、亡くなっている。
それに対して、いくつもの本がでているのだが、手術不要論、抗がん剤の治療は効かない、遺伝子革命、切らずに治すガン、等々、どれを信じて良いのやら、、、、
この本の表紙に、「当てにならない希望と、つらいけどほんとうのこと。どちらが良いですか。」と、書かれていたが、、、、自分が、ガンになった時、告知して欲しいと、思っている。
治療法は、、、、と、言うと、やはり、そこの病院の意向に従う事になるのだろうな~と、思っていたが、この本を読むと、少し考えなければいけないのかもしれない。
2人に1人が、ガンになり、3人に1人が死亡すると言う事は、6人に、一人がガンで死亡すると言う事である。
平均年齢は、伸びたが、健康寿命は、何歳なのだろうか?
統計にしても、このガンでの死亡も、ガンにかかっている人が、別の病気で亡くなっても、ガンで死亡と言う事になれば、数値も変わって来るだろうから、、、、
医療サスペンスと書かれていたが、今のガン治療について、メスを入れる作品だと思う。