生贄のマチ 特殊捜査班カルテット (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.45
  • (6)
  • (38)
  • (49)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 369
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041020425

作品紹介・あらすじ

家族を何者かに惨殺された過去を持つタケルは、クチナワと名乗る車椅子の刑事からあるチームに誘われ、組織の謀略渦巻くイベントに潜入する。孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、エンタテインメント巨編!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 家族を惨殺され、一人生き残ったタケルは、法的に裁かれない人間に私的制裁を加える日々を送っていた。
    そんなタケルは謎の人物クチナワに出会い、極秘潜入捜査に加わることに。最初に潜入先で他のメンバー、カスミ、アツトと出会い、チームとして警察では捜査出来ない特命の潜入捜査を行っていくシリーズ。
    久しぶりの大沢作品。チームを組む3人の年齢が若いので、最初は物語に入り込みにくかったが、敵との対峙シーンなどはさすがに大沢在昌。読み応えあり。
    中途半端な警察小説ではなく、あくまでもエンターテイメント作品として楽しめる。
    タケル、カスミ、アツトのそれぞれの成長と、過去の謎がこれから描かれると思うと、今後も楽しみ。

  • テンポよく読めて面白かった。物語の設定も突拍子もないけど、続きか気になって読み進めた。カスミの秘密が気になります。
    次回作に移ります。

  • 久々の大沢作品。
    もう、一気読みがとまらない!!
    3人の距離が少しずつ近くなる感じが切なくていい。

  • これからどうなっていくのかなかなか読めない展開だった。シリーズ読破決定。

  • 渋谷デッドエンドを読み終わることができなかった。
    怖くって。。
    なので、だんなにさき読んでもらい~
    おもしろい!とわわかったので、
    最後をまず読んで、
    安心してからまた読んだ( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

    そして、このシリーズを制覇したくなった。

  • 少年たちだがハードボイルド

  • 怒りをその身に纏って自分の正義を貫こうとしているタケルたち。ヤッパリ、クチナワの指示に無条件に従っていてはいけない気がする。流されずに、自分たちの目と耳で状況を捕まえていないといけないと思う。

  • 十字架の女王を読んで面白かったから
    また読んでみたカスミ、タケル、ホウの
    3人チームで宗教団体の闇を暴く

  • 塚本を抹殺する前編のような「渋谷デッドエンド」で配役が登場し、表題作で彼らの活躍に焦点が当たる構成は、面白いと感じた.クチナワが全体をコントロールし、タケル、カスミ、ホウらが派手に動き回るが、ミドリ町へ彼らが侵入する件が楽しめた.ヤクが当然のように行きかう町、日本の中の中国と言える雑多な町.このような場面を創造する著者の発想に感心した.クチナワとうまく連携して、窮地に追い込まれたカスミを救い出し、黒幕の敦(トン)を暴き出したタケルとホウの活躍は素晴らしかった.

  • 大沢在昌の長篇ミステリ作品『生贄のマチ 特殊捜査班カルテット』を読みました。
    『流れ星の冬』、『亡命者 ザ・ジョーカー 新装版』に続き、大沢在昌の作品です。

    -----story-------------
    警察小説の名手・大沢在昌の新たな挑戦! 
    異端者4人組の潜入捜査班!

    家族を何者かに惨殺された過去を持つタケルは、クチナワと名乗る車椅子の刑事からあるチームに誘われ、組織の謀略渦巻くイベントに潜入する。
    孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、エンタテインメント巨編!
    -----------------------

    2010年(平成22年)刊行された作品… カルテットシリーズの第1作『カルテット 渋谷デッドエンド』と第2作『カルテット2 イケニエのマチ』を合本して文庫化された一冊です。

     ■渋谷デッドエンド
     ■生贄のマチ
     ■解説 若者たちに開かれしハードボイルドの息吹 小島秀夫(ゲームデザイナー)

    子供の頃、家族を何者かに惨殺され、怒りに衝き動かされるタケル… 中国残留孤児三世に生まれたことで日本人を憎むホウ… 出自から目的まで、すべてが謎に包まれたカスミ… そして、3人を特殊捜査チームに仕立てようと目論む、警視庁の異端者クチナワ、、、

    それぞれの想いを秘めた4人が犯罪に立ち向かう… タケルはクチナワと名乗る車椅子の刑事からあるチームに誘われ、組織の謀略渦巻くイベントに潜入する。

    それは“本社”という組織が麻薬売買目的で企画する音楽イベントへの潜入だった… 孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、エンタテインメント巨編、開幕!

    主人公の3人の活躍が現実離れしているのでリアリティはないのですが… 文体の歯切れがよく、テンポもよくて、キャラクターにも魅力があるので、とても読みやすかったですね、、、

    自分も主人公たちと同じ10代になった気分で、大人の裏社会を背伸びして覗き込んでいる感覚で読めました… 大沢在昌らしい、娯楽作品、エンターテイメント作品に仕上がっていたと思います。

    本作品に収録されている2篇で、バラバラだった3人に絆が芽生え、仲間として認識し、チームとして機能し始めたので、今後の展開が愉しみ… 続篇も読んでみたいですね。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大沢在昌の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×