光圀伝 (下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
4.09
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本棚登録 : 506
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041020494

作品紹介・あらすじ

水戸藩主となった水戸光圀。学問、詩歌の魅力に取り憑かれた若き”虎”は「大日本史」編纂という空前絶後の大事業に乗り出す。そして光圀の綴る物語は、「あの男」を殺める日へと近づいていく――。

感想・レビュー・書評

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  • 義に生きるために、犠牲にしなければならない事。その執着心と覚悟に、どこか人間としての快活さや浪漫を感じる。一生をかけるのだ。そんなモノが自分にはあるか。江戸時代は、生まれながらに身分があり、人生を賭す所業は、今よりもっと明確だった。不自由だったからこそ、迷う自由が無く、義を示しやすかったか。選択肢があるから、私はこれではない、という自分探しに迷う。時代を感じて、やや憧れもして。空想の向きが逸れたが、それも読書の醍醐味。光圀公が義に生きた軌跡とは。エンターテイメント性も保ちながらの秀作である、

  • やっと読み終わった ~

    光圀は、死者を送り届ける人だった
    死者の志を受け継いでいくのが使命だったのかしら

    日本史の教科書だとさらさらと流れていく歴史も、
    こうしてスポットライトを当てられると、
    涙が出るくらい壮大な生き様なんだと思った

    よくわかんない涙が流れたよ

    しかし難しかった、読むのを何回か断念した
    でも読み終わってよかった

    2018.09.24

  • 天地明察の水戸黄門がどえらいかっこよかったので
    ハードが刊行されたときからもちろん読む着満々だったのに今ごろ文庫で読了

    期待に違わぬ水戸光圀だった
    上司にほしい
    時代小説に興味なくても読めると思う

    星は5に限りなく近い4
    もっと長くてよかったなと思ったので

  • 助さんを演じてた杉様の方がハマりそうな光圀像!(*_*)
    ホントは諸国漫遊はしていなかったってのは、小学校の時に教えられていたけれど、ナショナル劇場の東野英治郎の水戸黄門のイメージを拭うのは難しい…^^;

  • 治世、親子、夫婦、君臣において、正しい人生、正しい社会とは何かを探求する物語であった。

    正しくも大きくなりすぎてしまった紋太夫。
    佐々、左近が愛おしい。

    人間的なスケールの大きさを見事に描き切った大作で、自分の人生をどう生きるか、反省させられた。

  • 単行本版に同じ

  • これまで歴史小説は戦国・幕末専門だったが、この小説は合戦がなくても抜群におもしろかった。
    特にバラエティに富んだ登場人物たちが素晴らしい。
    水戸徳川家・徳川御三家・将軍家・朝廷・儒学者・歌人など。 光圀は政治の舞台でも、学問・文化の振興でも多くの者と関わるがみな個性豊かで魅力的な人物ばかり。
    読み終わった人はお気に入りのキャラが1人・2人はいたはず。(自分の場合は林読耕斎と「宰相」保科正之)
    「この小説を原作に大河ドラマを」とついつい考えてしまうようなスケールの大きい快作。

  • 「己の大義を成就せん」と突き進む光圀を描く、冲方版“水戸光圀”一代記。 ―― http://bookmeter.com/b/4041020492

  • 「太平の世」の時代だったのだから、物語が穏便(平坦)に過ぎていくのも、いたしかたないのかも知れないが・・・・
    下巻は年表を読んでいるような気分になってしまった。

    幼少時代から青年時代の光圀に、あれだけの時間を割くのなら、「江戸の大火」「紋太夫の大義(謀略)」をもっと掘り下げたら面白くなったのかもしれない。。。と思った。

    平坦すぎて盛り上がりに欠けてしまった。

    歴史小説は、やっぱり戦国時代かな。

  • 水戸光圀公の生涯。いわゆる伝記なのだが、光圀公の一人称で内面まで描かれている。若々しいエネルギーが暴発している青年期を経て、壮年、老年へと、凄みを増していく様子が本当にリアルに描かれており、筆者が膨大な資料を当たりつつ、想像力を膨らませたことが伺える。

    司馬遼太郎の作風を、よりリアルに一人称視点で描いたというとイメージできるのではないか?

    そして、光圀公の魅力的な人物造形がこの物語の最大の魅力である。虎のような猛々しさを露わにする、典型的な武人であり、太平の世に全くそぐわないキャラクター。それでいて、そんな人物が時代に適応しようとして必死に学問にうちこむ様子が滑稽で愛らしい。

    藩主を継承して、肩に力が入りすぎて、つい湯呑み茶碗を粉砕してしまう、花山薫のような肉体を持ちながら、ど天然の正妻に、膝枕されて、ご安心ご安心と撫でられたら、大人しくなる可愛さ。そんな人物が、過去の書物を引きちぎらんに力んで読み込み、ついに詩歌という文学の世界で天下を取る。

    抱きしめたくなるような、ひたむきさと純粋さで駆け抜けた光圀公の生涯は、本作でまばゆいばかりの光を放っていた。

    人の人生は、数百年を経た現在でも、たかだか100年に満たない。その限られた生をどう全うするか?自分に問いかけてくるような良作でした。

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著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

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