ジブリの世界を創る (角川新書)

  • KADOKAWA (2014年7月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (196ページ) / ISBN・EAN: 9784041020777

作品紹介・あらすじ

『思い出のマーニー』で初めてアニメの美術監督に挑戦する種田陽平氏。『キル・ビル』『有頂天ホテル』『イノセンス』など数々の傑作の世界観を実現させてきた「映画美術の神様」が、創造の極意を語る。

感想・レビュー・書評

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  • ジブリの話というより美術監督という仕事の話
    作者の映画への強い思いがひしひしと伝わる
    昭和的な働き方かもしれないけど、実績と相まって興味深い
    何をしたいとかじゃなくて、何を求められているかを常に考えて仕事しているのがよくわかる

    P45
    実は何かをやりたい、と考えないようにしているのです。そういうふうに仕事を捉えるのはプロフェッショナルとしては負けだと思っているところもあります。
    P125
    若い美術助手が、これが好きだ、あの監督は最高だ、などと言っていると、出会うチャンスは遠ざかってしまうと思う。現場で相米さんの話題が出たときに、自分が知っている相米映画の知識をさりげなくアピールしたのです。

  • 「アリエッティ」も「マーニー」も観ていないので、それほど近い感じはしなかった。「ジブリの~」ということで宮崎作品が出てくることを期待したが、そうではなかった。逆に言うと、そのイメージが強くなりすぎているのだと思う。ある意味ジブリの戦略の結果だろうし、この本を始め、新しい監督のジブリ作品は新しい道を模索した結果なのだと思う。内容には関係がない表現の話だけれど、ことわざを引用して、例えば「『急がば回れ』じゃないけど」と言うとき、それってまさに『急がば回れ』だよね、と思うことが多く、どうして否定するんだろうって思う。日本的なメンタリティゆえなのかもしれない。

  • 種田さんの仕事の仕方、ジブリの仕事の仕方など、仕事論的な内容もあり、なかなか知ることのできない、映画・アニメの世界の働き方を知れて面白い。
    地元の美術館で、『思い出のマーニー×種田陽平展』があり、世界観を体験できてから読み始めたので、チャンスがあれば、読み終わったらもう一度体験したいところ。

  • 種田陽平という人物のものづくりの姿勢と考え方がよくわかる。好きこそものの上手なれ。ただ、それだけでなく、ものづくりへの信念をしっかり持ってそれを徹底している。

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著者プロフィール

たねだ・ようへい(原案・絵)
美術監督。武蔵野美術大学油絵学科卒業。映画美術監督として、日本、中国、アメリカなどで国際的に活動する。『スワロウテイル』(岩井俊二監督)『THE有頂天ホテル』(三谷幸喜監督)『フラガール』(李相日監督)『空気人形』(是枝裕和監督)など多数の日本映画のほか、チャン・イーモウ監督、キアヌ・リーブス監督、クエンティン・タランティーノ監督などの作品を手がけた。アニメーション作品には、『イノセンス』(押井守監督)ではじめて関わり、『思い出のマーニー』(米林宏昌監督)では美術監督をつとめた。著書に、『どこか遠くへ』(小学館)『ジブリの世界を創る』(角川書店)『伝説の映画美術監督たち×種田陽平』(スペースシャワーネットワーク)などがある。芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章を受けている。

「2015年 『ステラと未来』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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