神様の裏の顔

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.53
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本棚登録 : 706
レビュー : 126
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041021293

作品紹介・あらすじ

神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみで包まれ、誰もが涙した――と思いきや、年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。

感想・レビュー・書評

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  • 大勢の人から慕われていた坪井誠造先生の通夜に出席した
    故人と関係のあった人々の出来事の物語。

    人間であるからには、どんなにいい人に見える人でも
    いい面と同じ質量で反対方向のベクトルを
    併せ持っているはずだと思っている私。

    中学教師から小学校の校長まで熱血先生、
    そして退任されてからもNPOの活動で教育に携わり
    大勢の生徒にはもちろん、近所の人
    はたまた自分が経営するアパートの住人にまで優しい。
    なあんて、出来すぎた感ありありなんだもの何かあるはず!

    と、お通夜にきた人々の会話に一緒になって
    耳をそばだて、悪いところを暴こうとしてしまいました。

    そして最後でこの表題の意味がわかるのですが…。

    そうきましたか~と…すっかり騙されました。

    藤崎翔さん。元お笑い芸人さんだけあり
    読み始めて引き込まれたあとの本の中に流れるテンポが、
    漫才の掛け合いのようにポンポン先にいってしまうので
    いつもはゆっくり読む私が、
    文章に引き摺られダダダダと足早に読んでしまいました。

    それだけでなく、さすがお笑いの人と思わせる
    オモシロが散りばめてあり。
    「通夜ぶるまい」の聞き間違いにハマってしまい、
    座布団三枚!と思ってしまった一冊です。

    坪井先生のダメベクトルはそこだったのですね。
    不完全な所の影響が、とんでもないことになってきてますが
    神様じゃないんだから仕方なかったのかも知れませんね…。

  • 誰からも愛され、慕われていた元校長先生の坪井。
    誰もが彼の死に涙を流す。なぜそこまで?と思っていたが、
    だんだんと交流のあった人たちの話題から不穏な流れになっていく・・・
    人って2面性があるよな~どころじゃない感じに。
    だけど、まだ最後の方で流れが変わっていって。
    とにかくどんどん先を読みたくなる面白い本でした。
    これからも藤崎さんの本は読んでいきたいかも。

  • 選評にも書かれてたけど、意外さはあんまりないかな。
    ミステリ好きでいっぱい読んでるひとなら、
    ある程度の展開は読めてしまうと思うよ。
     * * * * * 
    キャラ読み派の感覚としては、ちょっと物足りない。
    この人はこういう人ですよ って提示されても
    お話のなかでそれが機能してない感じ。
    ↑えらそう。w
     * * * * * 
    とは言え、1日もかからず読んでしまったわ!
    私にとっての高評価ポイントである読みやすさが抜群。
    ストーリーテリングも、
    続きが気になってついつい先を先を、と
    ぐいぐい読んでしまったくらい巧い。
    元芸人さんってことで、
    落とし方がわかってるんかも。
     * * * * * 
    たぶん二作めも読むと思うよ。
    今後に期待の作家さん。

  • ~第34回横溝正史ミステリ大賞受賞作。元お笑い芸人が描く驚愕のミステリ~

    インターネットで角川書店の新刊紹介のコーナーをたまたま見ていて興味を持った一冊。そしてこれまたちょうど良いタイミングで図書館の新刊コーナーで発見して迷わず手にしました。

    享年68歳の坪井誠造。元教員だった彼は誰からも慕われる神様の様な人格者。
    彼のお通夜には元教え子、元同僚、近所の人など彼の死を惜しむたくさんの人が集まり、それぞれ生前の坪井氏との思い出を回想していきます。

    しかし、それぞれの良き思い出の中に引っかかる小さな疑惑。その小さな疑惑が集まった時、坪井誠造のとんでもない犯罪者像が浮かび上がってきました。
    彼は稀代の悪人だったのか否や。一度思い込んでしまうとすべてが怪しくなってしまう、死人に口なしという状況で真実は判明するのでしょうか。

    お通夜の一日の出来事を参列者の目線で描かれていて、テンポ良く軽快な語り口調でスイスイ読めました。それぞれの記憶を寄せ集めていく様子も、パズルのピースを埋めていく様な感覚で楽しかったです。

    最後のネタバレの部分が少し長くて興ざめ気味になりましたが、ストーリーの作りからいって仕方ないのかな。
    ま、上手くまとまっていたと思います。

  • 本を読んでいるというよりも、

    どこか、劇を観ているような感覚でサクサク読めました。

    なので、
    「読書」としては少し物足らなさを感じたけど

    最後まで面白く読めました。

  • 元お笑い芸人という肩書きの著者によるミステリということで、良くも悪くも長尺のコントのような印象を受けました。思い込みと現実のズレを題材にしたコントはよく見ますし、「盗聴」と「登頂」の聞き間違いはアンジャッシュのコントを連想させられました。

    そうした点で言うと悪い印象はなかったです(むしろ、読み手を楽しませようと一生懸命な姿が伺え、好印象ですらありました)。おそらくお笑い芸人は常にオーディエンスを意識したネタづくりをしているはずなので、読み手の反応を意識した物作りが本作にも生かされているように感じられました。

    ただ、晴美と友美の関係は…正直「ズルい」という印象しかありませんでした。人によっては「驚かされた」という点で、それを高評価としているかもしれませんが、私的には畳みきれなくなった風呂敷を強引に畳んだという風にしか映りませんでした。

  • 2016/1/10

    面白かった!
    「神様」と崇められるくらいの人格者である元教師が亡くなった。通夜の席で暴かれる彼の裏の顔とは?
    こんなにわかりやすくていいの?と半信半疑で読み進めてラストでエー!
    飽きることなく読めました。
    ユーモアたっぷりで楽しかった(^o^)

  • 小学校や中学校の教員を勤め上げた坪井誠三の葬式には驚くほどの人が詰めかけた。誰にきいても“神様のような”良い人だった坪井。娘やアパートの住人、かつての同僚などが死を悼みながら、故人との思い出を振り返っていく。しかし、次第に奇妙な点が浮かび上がってきて……果たして坪井は本当に神様のように良い人だったのだろうか。

    序盤で分かりやすくこれとこれが繋がってるんだろっていうのが書いてあって、それを答え合わせしながら読むのがなかなか楽しかった。だから最後のどんでん返しには全く気付かなかった。アンジャッシュのコントみたいな、テンポ良くズレていく感じは爽快。最新作よりデビュー作のこれのほうが面白かった。

  • 元教師でカリスマ校長でもあった坪井が亡くなった。集まった弔問者は皆涙する感動的でもある式の中、何人かは故人を想う内に何故か疑う状況証拠がある事に気がつく。通夜振る舞いで集まり話す内に次々と繋がる疑惑。
    会話やストーリーのテンポが良く読みやすい。またクスリとするユーモアも所々に散りばめられているため、凄惨な部分もあるが感じずに読むことが出来る。二転三転する展開と小説ならではのオチもなかなか良い。

  • 1時間くらいで読めてしまいます。
    ミステリを読みなれている方は犯人にはすぐ気付くでしょう。私もすぐわかってしまっただけに、それが真相だと底が浅すぎるよなーと思ってたら、予想外の展開もあり、楽しく読み進めました。
    エンタメ作品としては読者を選ばない作品ではないでしょうか。

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著者プロフィール

藤崎 翔(ふじさき・しょう)
1985年、茨城県生まれ。茨城県立竜ヶ崎第一高等学校卒業。高校卒業後、お笑いコンビ「セーフティ番頭」を結成。ネタ作りを担当。2010年にコンビを解消し、小説を執筆。、2014年、初めて書いた長編ミステリー「神様のもう一つの顔」(のちに「神様の裏の顔」に改題)で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビューする。著書に『私情対談』(のちに『殺意の対談』に改題)『こんにちは刑事ちゃん』『おしい刑事』『恋するおしい刑事』『お隣さんが殺し屋さん』がある。


「2018年 『時間を止めてみたんだが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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