ラスト・ワルツ

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.52
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本棚登録 : 1452
感想 : 234
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041021378

作品紹介・あらすじ

ラスト・ワルツは柳広司さんが書かれているジョーカーゲームシリーズの一つです。シリーズで累計100万部を突破している人気スパイ小説です。疾走する特急列車、仮面舞踏会、ドイツの映画撮影所。様々な舞台で繰り広げられるスパイ活動や騙し合い。加速していく頭脳戦なども読んでいる人を飽きさせずにストーリーにひきこんでしまいます。

感想・レビュー・書評

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  • アジア・エクスプレス
    舞踏会の夜
    ワルキューレ

    列車内、舞踏会、映画界
    ちょっと派手な3作でした。
    相変わらず裏の裏の裏をかくDのスパイ達

    舞踏会…は結城の若かりし頃?そして20数年後での再会なのかな。
    出会いからして綿密に張り巡らされた計画か?
    もう全てが疑わしくて恐ろしくなるけど…
    そこが素敵です( ̄▽ ̄)

    この最高にクールなシリーズD機関
    もう終わってしまうのか?

    シリーズ通して表紙のイラストが素敵♡
    今作の後ろ姿は結城よね(〃ω〃)


    • みんみんさん
      次のイケメン見つけなきゃ笑
      次のイケメン見つけなきゃ笑
      2023/06/12
    • おびのりさん
      なんかないかな。
      って、読む隙あるのかーい。
      百鬼夜行すっごいあるよ。
      なんかないかな。
      って、読む隙あるのかーい。
      百鬼夜行すっごいあるよ。
      2023/06/12
    • みんみんさん
      気合い入れて京極さん読むよ(*´-`)
      気合い入れて京極さん読むよ(*´-`)
      2023/06/13
  • 「ジョーカーゲーム」第4作
    D機関vs陸軍、海軍、ソ連諜報機関、ゲシュタポと次々と対峙する敵。疾走中の満州特急あじあで、東京で、ベルリンと世界を舞台に展開する頭脳戦。とても見ごたえがある。物語を語る視点も、スパイであったり、外国人であったり、一般人であったりといろんな角度から「スパイ体験」できる。
    読めば自分も渦中の人。
    何が真実で、何が幻か。
    結末でどう自分を上回ってくるのかと、毎回楽しく読めた。

  • 第二次世界大戦直前の日本陸軍の異端の諜報機関「D機関」を描いた連作短編スパイ小説第四弾。ここまでシリーズを読んできたことで「わかった気」になって生まれる読者の先入観と、そうして予想した展開を、巧みな構成で裏切ってくることによるさらなる刺激、真実が明かされた時の驚きと満足感に、ますます虜になってしまいました。
    読み出したら本当に止まらない、スピーディーかつスリリングな展開は、過去作に続き本作も健在。

    ドイツを舞台にした「ワルキューレ」のスパイなんて、私は最初から最後まで、すっかり騙されてました。
    けれど、過去の作品との巧みなリンクと、それによって次の新たな展開に繋がりそうな締めくくり方に、「えっ、これ、続き(「彼」のほうの別の話)はよ!」と期待が膨らむ膨らむ。
    いや、ラストで持ち込んだこの設定使ったら、連作短編でなくて、長編一本書けそう…。(たいへん勿体ぶった、というか、思わせぶりな書き方をして申し訳ないのですが、ネタバレしてしまうと面白さが著しく減る類の構成だと思うと、悩んでしまいどうも具体的に書けないのです…。)
    毎回、名もなきスパイたちを入れ替わり取り上げてきた構成を、こんな形で活かすとは…。
    第五弾が未だ刊行されていないのが惜しまれます…。いやー、続き本当に出て欲しい。
    結局、時間軸は運命が決するだろう第二次世界大戦の終戦までまだたどり着いていないし。(2019.8現在)

    収録作は、「アジア・エクスプレス」、「舞踏会の夜」、「ワルキューレ」。

    このシリーズは、ちょっとでも興味がある人には是非読んでほしいですね。

  • 読むのはやめた。一作目が最高なので!

  • 待ってました!D機関シリーズ。
    先が知りたくてドンドン読んでしまうけど、終わるのか惜しくなって途中でお茶を飲んでみたり。
    あー、今回も面白かった。

    満州首都、新京ー大連間を走る特急「あじあ」での密室での攻防。
    帝都宮城前広場の紀元二千六百年記念式典で、ミスタ・ネモとの出逢いを回想するファム・ファタルを演じる有閑マダム。
    ドイツが台頭するベルリン中心部、映画界を巻き込んだゲシュタポとの攻防。

    戦況が日本にどんどん不利になっていく。
    国内では華美が弾糾され、海外ではドイツの勢いが増していく。
    D機関がこれからどうなってしまうのか、これだけ優秀な機関が何のために働いているのか。
    今回のラストシーンは虚しさも過る。
    スパイのコンゲームを楽しむシリーズと読んできたので、敗戦に向かう状況は考えていなかったな。

  •  柳広司さんの『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第4作。屈指の人気シリーズに成長したスパイ活劇は、今回も安定しながらマンネリを感じさせない。

     シリーズ第4作に至り、戦乱の足音がさらに近づいている描写が目につく。平時でこそスパイの出番がある。彼らD機関の精鋭たちも、敏感に時代の空気を感じ取っている。端から日本の分が悪いことはおそらく承知しているが、任務を遂行するのみ。

     「アジア・エクスプレス」。満州特急〈あじあ〉号の車内で、取引予定だったソ連のスパイが殺害された。ソ連の秘密諜報機関の暗殺者が、車内にいる…。敵のみならず、読者の裏もかくこの演出は見事。子供たちを騙すのはいただけないが。

     「舞踏会の夜」。D機関メンバーの視点で描かれることが多いこのシリーズだが、今回は陸軍幹部夫人の視点である。戦時統制化にあって何不自由なく暮らす夫人だが、心は決して満たされない。うら若き日の記憶を、いつまでも追い続ける。スリルと緊張感に溢れたこのシリーズにあって、珍しくロマンティックな1編。

     初出は前篇・後篇に分けて掲載された「ワルキューレ」。舞台はナチス体制下のドイツ。表向きは日本と友好関係にあるが、情報戦で常に後手を踏む日本は、信用されていない。そんな中での男の任務は、ドイツ側スパイのあぶり出し。

     ナチスの宣伝大臣・ゲッペルスが実名で登場したり、女癖の悪い日本人俳優と絡んだり…いかにも映画的な演出が目立つ。俳優自ら、主演映画について言っていたではないか。実際のスパイはもっと地味だし、目立ってはいけないと…。

     読者がこの1編に感じるであろう違和感の正体は、最後に明らかになる。彼だってプロであり、任務は果たした。余計な詮索は身を滅ぼすことを、彼も知っている。彼の行動は、もしかしたら戦況に影響を及ぼしたかもしれない。

     『ラスト・ワルツ』と題されているが、完結編のような演出はない。このシリーズはまだまだ続くのだろうか。いずれ本格的に開戦するとして、スパイにできることとは何だろう。

  • ジョーカーゲームシリーズ4作目。スパイ小説で暗躍するスパイ達がかっこいい。裏の裏の裏をかいて、という頭脳戦が痺れる。第二次世界大戦直前の話やけど、この先もスパイ達がどう暗躍するのか気になる!

  • ワルキューレが最高に盛り上がりました。
    ナチスドイツvsソ連、ゲシュタポvs逸見・雪村…などいくつもの対立軸が次々に出てくる。
    そして最後の最後に控えていたのが、海軍スパイvs陸軍スパイ!アツい。

  • このシリーズ、そろそろ潮時かも。 段々マンガばりのいかにもな設定と紋切り型展開ばかりになって来た〜 年年歳歳花相似たり…のフレーズは懐かしかったな

  • #読了。ジョーカーゲームシリーズ第4弾。短編×2、中編1。
    D機関のスパイが活躍、そして結城中佐の影がちらつくのはシリーズの醍醐味。
    2作目で結城中佐、そして女性との舞踏会でのシーンは、そこだけ時が止まったような描写でよかった。
    3作目は、いい意味で裏切られた。なるほど、そうだったのか。これでこのシリーズは終わりなのだろうか?是非続いて欲しいシリーズ作品。

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著者プロフィール

一九六七年生まれ。二〇〇一年『贋作『坊っちゃん』殺人事件』で第十二回朝日新人文学賞受賞。〇八年に刊行した『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞。他の著書に『象は忘れない』『風神雷神』『二度読んだ本を三度読む』『太平洋食堂』『アンブレイカブル』などがある。

「2022年 『はじまりの島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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