一私小説書きの日乗 野性の章

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041021385

感想・レビュー・書評

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  • 2013年5月21日から2014年6月19日までの日記。前作でずいぶんひどい人がいたものだと思ったが、その露悪的なところが病みつきになるところがあって、日記なので時間をおいてはまずいだろうと読んでしまう。

    今回はよく仕事をしていて、喧嘩も少ない。玉袋さんと取っ組み合いのケンカをしても仲直りしている。編集者とは二人くらいともめてるけど騒動にはなっていない。

    体調的には親知らずの抜歯と後半痛風と頸椎症性神経根症がダブルで押し寄せてきてる。

    食べたものをベースに買淫がアクセントになりつつ快調に読めるのが魅力的。自分も少し真似て日記を書いている。

    たまにおススメの作家なども出てくる。今回は藤野可織さん。自分をほめてくれる人に会うとすぐゴロニャンとなってしまう。自分は五流作家と卑下しつつ、弱い者を見ると声高になるキャラクターであり、それを嫌われるのを承知で書いてしまう覚悟がありますね。

    読み続けることに意味がある日記シリーズかもしれない。初版は11月末に出ているので今年もそのくらいでしょうか。

  • 第一弾以降読んでいなくて、最近文學界か何かに自分の日記を読みなおすのは苦痛とか書いてあったのを読んだら不思議と読みたくなってまた手に取ってしまった。
    相変わらずすごい食いっぷり。(私の三日分ぐらいのカロリーを一食で摂っているとかざら)そして著作もついに30冊を超えたとか。ご活躍何より。この人の文章は本当飽きない。いついかなるコンディションでも読める稀有な作家。憤怒の章と『一日』も読もう。面白い。

  • 週刊誌の女性記者二人現れ、自分を見て嬌声を上げる。やたらチヤホヤしてくれ、随分と思い切った性的挑発の言辞まで弄してくれ、内心舌舐めずりしつつ帰り際に二人の連絡先を聞く。色々と期待と股間が膨らむ一夜。ショートメールを送ってみる。返信はあったものの、かの夜の狂的に弾けた調子とは打って変わった事務的で素っ気ない文言。追ってご連絡させていただきます、とのやんわりとした拒絶の返答。結局、追っての連絡は来なかった。華やぎの中にもそこはかとないペーソスが漂う。買淫の記述が日を追うごとにバリエーションに富んでくる。辛うじて当たり、はずれと言えばはずれ。いろんな意味でややはずれ。あたりは久しぶりが幸いした感じ。大当たり、気持ちよかった。会心とは言えず。・・・・・頸椎症性神経根症の罹患で日乗は終わる。相変わらずの自己中心的身贔屓に薄ら笑いを浮かべながら、どこかほっとしてしまう。

  • ☆☆☆3つ

    ふと、どうしてこの作家の本をこうもひとつ残らずせっせと読んでいるのだろう、と思うことがある。 しかもこれが只の日記なんだよ!

    しかしどうやら食い物の趣味が似ているところにその理由がありそうだ。 夜中明け方近くに「赤いきつね」と「緑のたぬき」をすすってから寝るのはめちゃ体に良くないけどウマそうだなぁー、と共感していると言う事。

    まあ、第一意的には文体の独特さと文章の「上手さ」に主因があるのだろうけれど、わたしにとってはこの食い物の件もまんざらではないのだ。

    たぶん。すまぬ。

  • 914.6

  • 一見何のことは無い、西村賢太さんの日記。
    しかし、味わい深し。
    一日何もしていないような日も多く、
    買淫も手淫も、恥ずることなく晒す。
    そんな飾りのないところが大好きである。

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