牛家 (角川ホラー文庫)

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著者 : 岩城裕明
  • KADOKAWA/角川書店 (2014年11月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041021620

牛家 (角川ホラー文庫)の感想・レビュー・書評

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  • とあるゴミ屋敷。空いた玄関を覗くと山頂から見下ろした雲の様にゴミ袋が廊下を埋め尽くす。そしてその奥に一際大きな物体が鎮座している。男か女か人なのかも怪しい牛の様な肉の塊。導入部のこの1文に心の琴線がソクソクしたのだが…いや、確かにゴミ屋敷に於ける次に何が出てくるか分からない恐怖の疾走感は気持ち良かった。前半までは。後半は何やらSFっぽい展開となり、あらま!というオチに消化不良。危機的状況下のジョークや妙な冷静さに緊迫感が失せた。非常に面白い設定だけに後半の失速が残念。不気味さと異様さは秀逸。こういうの大好き。

  •  ゴミ屋敷の清掃にやってきた特殊清掃員が体験した奇妙な出来事を描く表題作と、奇妙な親子の関係を描いた「瓶人」の2編を収録した作品集。

     表題作「牛家」は日本ホラー小説大賞の佳作を受賞した作品なのですが、これは感想が難しい…。巻末でホラー小説大賞の選考委員、宮部みゆきさんの選評が載っているのですが、これが一番この作品を表しているように思うので引用します。

    「『牛家』は問題作です。「おいしい?」と問われて、「……たぶん」という返答しかできない異国の料理のような味がします。」

     言いえて妙です(笑)。あらすじもオチもへったくれもなく、ただゴミ屋敷で奇妙な体験をするだけの話。だんだん主人公たちが体験していることの現実と幻想の区別がつかなくなり、そしてそのまま放り投げられます。いわゆる不条理ホラーですが、文章はなかなか板についていると思いました。

     なんとなく大賞が取れなかったのも分かりますが、かといって埋もれさせるのがもったいない、という気がしないでもない、そんな作品です。こんな言葉はどうかと思いますが納得の佳作作品!

    「瓶人」はそれと比べるとインパクトは落ちるものの、話は上手くまとまっていて、作者紹介によると既に別の賞でデビューされている方らしいので、そうした地力の確かさが出ているように思いました。

    第21回日本ホラー小説大賞佳作「牛家」

  • 表題作はあんまり…というか、文章がアレ過ぎて読むのに苦労しました。あんまり小説とか読んだことのない人が書いた文章のような…気がしないでもないですけれども、実際のところはどうなんでしょうか?

    今流行りのゴミ屋敷!を舞台に繰り広げられるお話ですから、期待していたんですけれども、なんだか…まあ、ホラー小説?だからなのかもしれませんけれども、お話が非現実な方向へと向かっていってしまいましたねぇ…これ、作者も書いてて混乱してきたんじゃないでしょうか? なんだか話の落としどころにやや難が…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    個人的には「瓶人」のが良かったですねぇ…少々、泣けるような話ですし。表題作とは雲泥な出来栄えだなぁ…と思いました。

    角川ホラー文庫とかってあんまり読んでこなかったんですけれども、暇つぶしには丁度良いですね! 幽霊を怖がる、みたいな感覚はあまり僕には無いのですけれども、このホラー小説群を読んでいくうちに本当の恐怖に出会えるかも! みたいな期待が無いではないので、これから少しずつ読んで行こう…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 牛家
    瓶人

  • かなりエグくて、グロいです…

    2016.10.1

  • 完全なる不条理系ホラー。タイトル作の『牛家』はひたすら不気味でエグい上に、どこにもオチが見当たらない。怪異について一つも解決どころか説明もなされぬまま。なのに何度も読み直したくなる中毒性がある。登場人物を含め、最初は何てことない光景が徐々に歪んでいく恐ろしさ。幻覚と現実の境界線が消えていく様は、突然、自分の足元が抜けたような感覚に近い。「ゴミ屋敷にはなんでもある」という言葉がすべてを表している。
    2作目の『瓶人』は発想的にはゴーレムかなと最初に思った。冒頭の数行は少年の日常なのに、急転直下、こちらも登場人物たちはネジが飛んでいる。言っていることも、やっていることもおかしいのに少年の語りで進むため、何だか爽やかさやお涙頂戴(のような)シーンもある。ふつうに考えてハッピーな話じゃないのに、なぜか青春小説を読んだような読後感で我ながらちょっと笑ってしまった。

  • 日本ホラー大賞佳作を取った作品と、もう一つ短編が入っています。
    ホラー小説大賞の選評が巻末についていますが、佳作に輝いた「牛家」は、選者の宮部みゆきが書いていた一言に尽きます。

    「『牛家』は問題作です。「おいしい?」と問われて、「たぶん……」という返答しかできない異国の料理のような味がします。」

    奥さんとの間に問題を抱えながら特殊清掃業につく主人公。今までの経験から言ってもかなりすごい方に入るゴミ屋敷の清掃に着手したら、そこで奇妙な現象が起きた……。
    片付けたはずのゴミが復活していることに始まり、部屋を開けると別の場所に通じていたり、なぜか牛の飼育員がいたり……。何だろう。映画のCUBEみたいに「なんでこんなことになってんの?!」という不条理が延々と続く。
    そして解決されないまま、主人公も読んでる方も何が真実なのかわからなくなって終わる。
    ひとつひとつの奇妙な出来事が本当に奇妙で、引き込まれました。

    後半に収録されているもう一つの作品「瓶人」。
    死体を秘伝の方法で蘇らせて、それと一緒に暮らすという話。
    瓶人の描写はところどころ気持ち悪いけど、何となくハートフルでいい話に着地している。
    ちょっと青春要素もあって、好きなテイストでした。

  • あまり好きではない法螺

     つまりホラー。前半戦でわけわからんオカルトに乗り切れず断念。

  • 面白かった。
    牛家良かった。
    瓶人もありきたりな漢字はしたけど面白かった。

  • 「牛家」は不衛生で病的で狂気的で素晴らしかっただけに「瓶人」がなんかマトモ過ぎて肩透かしを食らいました、、、「牛家」のような長編を期待!

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