つれづれ、北野坂探偵舎 物語に祝福された怪物 (角川文庫)
- KADOKAWA (2018年11月22日発売)


- 本 ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041021644
作品紹介・あらすじ
天才作家・雨坂続が再び眠りについて2年。佐々波は徒然珈琲を手放し、フリー編集者として活動していた。そんな中、雨坂の最高傑作『トロンプルイユの指先』の映画化の話が持ち上がるが……。
感想・レビュー・書評
-
このシリーズ全部読んだけど、全部を貫くテーマは、はっきりいって言葉遊びに過ぎない。私にはつまらない。実体のない幽霊のようなものだ。雨坂続が、個々の具体的な事件について、ストーリーを見出して解決していく連続ものだったら、どんなに良かったことだろう。神様じゃあるまいに、完璧な小説、作家などないよ。いや、神様だってそんなこと想定しないさ。もしかして、私に理解する能力がないだけかもしれないが、どうでもいいや。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ完結編。
2人の天才と、編集者の話。
どちらの天才も魅力的で、
2人の作品が読みたくてたまらない。
描かれなかった場面もあるけれど、
それはそれで良かったと思うし、
とても好みなラストシーンで
終わり方もとても良かった。
もう一度最初から読み返したくなる。 -
北野坂探偵舎シリーズ6巻目にして、完結編。
雨坂続が幽霊の世界に取り込まれてから2年後の物語。雨坂は未だ目覚めず、佐々波は神戸を離れ、ユキは大学生になりアルバイトをしている。
そんな折に『トロンプルイユの指先』映画化の話が持ち上がり、ユキの前には助けを求めるノゾミが現れた。
完結らしいけれど、いろいろと放り出された印象が強い。
もう少し明確な答えが提示されるものと思っていたので、読んだことでかえってもやもやしてしまった。シリーズ初期のほうが純粋にわくわくしながら読めたかな。
文章は説明くさいのに、結局は何もわからなかった。私が行間を読めていないだけかもしれないけれど。
ただ「小説」について語られる言葉たちだけは、変わらず好ましいと感じられた。この小説にとっては、それだけで充分なのかもしれない。 -
幽霊たちが人間に絡みすぎ。結局わからないことだらけで終わった。
-
完結編。
雨坂続が眠りについて2年後の話。
だんだん話についていくのが難しくなってしまった気がする。 -
「ずっと、天才を愛してる」
いつまでも焦がれて。
静かに広まっていって欲しかったであろう作品が、こんな形で表舞台に立つのは想像しなかったことだろう。
「赤と行間」
以前とは変わってた。
二つの世界を自由に往復することが出来るのは、重要な役割を担う登場人物に指名されたということだろう。
「物語に祝福された怪物」
過去を探しつつ進む。
書くこと以外に興味がないようにみえたが、心のどこか片隅だったとしても忘れることは出来ないのだろう。 -
小説に救われ、ただ幸福でいる。(311ページ)
-
2巻と4巻がお気に入りです。
-
『娯楽』★★★☆☆ 6
【詩情】★★★★★ 15
【整合】★★★☆☆ 9
『意外』★★★★☆ 8
「人物」★★★★★ 5
「可読」★★★★☆ 4
「作家」★★★★★ 5
【尖鋭】★★★★☆ 12
『奥行』★★★★★ 10
『印象』★★★★★ 10
《総合》84 A -
もはや「北野坂探偵舎」というタイトルに相応しい内容ではないですね。
完璧な小説へのこだわりにはついて行けませんでした。
著者プロフィール
河野裕の作品





