任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041023747

作品紹介・あらすじ

カリスマ経営者・山内の右腕として、「ゲーム&ウオッチ」「ゲームボーイ」など黎明期の任天堂のほとんどのヒット作を生み出した伝説の天才開発者・横井軍平の生涯を描く。斬新な発想の陰にあった苦悩とは?

感想・レビュー・書評

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  • 横井軍平の人生訓。
    枯れた技術の水平思考の源流。
    アイデアとは何か。世界に一つだけを目指した結果、競合も競争もないという考えが涙を誘う。
    ほんのちょっとの実用性を潜めることが顧客のインサイトに直結すると感じた。
    本音と建前をアイデアにうまく盛り込むと未顧客の想起になるかもしれない。

    優れたアイデアは子供が大人に勝てるような遊び。
    大富豪や鬼ごっこの変形を身体知で持って考えることなのかなとエピソードよりとらえた。
    ゲーミフィケーションどころか全てがインビジブルゲームだと思っていきたい。

  • 東2法経図・6F開架:589A/Ma35n//K

  • 日本の技術者にフォーカスする話は読んだことなかったので、面白かった。ただ、内容は軽い。

    個人的には横井氏が山内氏に詰められる場面は印象的。あとは彼の技術的な発想も今後のヒントになりそう。

  • 2015年6月刊。ゲーム&ウォッチの生みの親。◆【引用メモ】「枯れた技術の水平思考」とは、すでに時代遅れになった技術であっても、俯瞰して新たな使い道を考えれば、今までになかったオンリーワンの商品が開発できるという考え方である。(中略)WiiやニンテンドーDSなどは、まさにこの考え方のもとに作られた。(p.30)◆横井はこのダックハントのファミコン版ソフトも発売している。テレビ画面に向けて光線銃を撃つとカモに当たるというものだが、これも実に不思議だ。なぜテレビ画面で当たり判定ができるのだろうか。(p.89)

  •  「枯れた技術の水平思考」で有名な、任天堂の故横井軍平氏について書かれた本。
     ゲームウォッチをやゲームボーイを開発された方である。
     文字通り、新しい技術に裏付けされた革新的なサービスでは無く、どこにでもある枯れた技術から、新たなサービスを生み出すもの。
     電卓の液晶とボタン、ちょっとした基盤で作るゲームウォッチ。枯れた技術である故にコストを抑えることが可能であったそうな。

     確かに、最新の技術でモノを作る場合、そのモノを作る工場から設計しなおして、部品で試行錯誤し……と、コストが掛かってしょうがない。 しかしながら、枯れた技術はある程度価格がこなれているし、最小限のコストで製造できることが多い。たとえ同じ売値でも利益率が高いのだ。

     しかしながら、新技術でモノを売るのは簡単だが(簡単じゃ無いけど)、枯れた技術の場合は目新しさはなく、その技術を使って、何か新しいことが出来ることで売りになる。
     ハードじゃ無くてソフトで売る方法。
     任天堂のトランプには、遊び方の書かれた紙がついている。
     トランプというハードだけではなく、遊び方と言うソフトで売る。(また、トランプが流行り始めた頃は賭け事に使われることと言うイメージがあり、それを払しょくするためにも遊び方は効果的だった模様)


     枯れた技術っていうけれど、それを組み合わせれば、新しい遊び方を生み出すのはそれを知り尽くすか、あるいは、もう一手も二手も先の未来を考える思考だよなぁ……と。

     技術屋視点では、完全な製品を売り出したいと思うのだけれど、想像の余地を残すとか、遊ばせたいとか……そう思わせるものの方がすごいなーと。
     最新のゲーム機、格好いい3Dモデリングされた映画のようなゲーム。けれども、何故あまり面白くないんだろうと思ってしまう人にはオススメ……してもしょうがないのかな、どうなんだろうね。
     1ページごとに考えさせられる言葉がたくさんあり、読み応えがあって面白かった。

  • もしかして、元になっている本を読んでいるような気がする。

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著者プロフィール

ITジャーナリスト。ITビジネスやIT機器について、消費者や生活者の視点からやさしく解説する力量に定評がある。著書に『Google の正体』(マイコミ新書)、『インターネット社会の幻想―世界最強のメディアをめぐる誤解と正解』(アルク新書)、『グラフはこう読む! 悪魔の技法』(三修社)、『Macの知恵の実』(毎日コミュニケーションズ)、『ゲームの父・横井軍平伝―任天堂のDNAを創造した男』(角川書店)などがある。

「2013年 『あなたの家族がよろこぶiPad生活入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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