藤原定家●謎合秘帖 幻の神器 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041024881

感想・レビュー・書評

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  • 頼朝が鎌倉幕府を開いていた頃の京が舞台。
    紀貫之が弟子に伝授したと言われる「古今伝授」。
    藤原定家は父、俊成より「古今伝授」の相承者の証に必要と、三種の御題を出される。
    御題の謎に取り組み始めた数ヶ月後、俊成が何者かに攫われる。
    三種の御題を解き明かすことが俊成を救う手立て。
    定家は父を救うため、博学な僧侶、長覚に協力を求める。

    この時代は苦手。
    鬼の漫画「夢の碑」で読んだくらいの知識。
    「平家物語」を児童書で読んだのでなんとなく時代背景を把握できてる感じ。
    「唐衣」を読んで、「百人一首の常識」を読んでいたのもラッキーだった。
    敵の目的は何か?敵は誰なのか?
    京の政権争い、頼朝の思惑。
    読んでいるうちに和歌の世界の奥深さが紹介されていくのも楽しい。
    折句、物名歌、本歌取り。
    人が良く、短気で、おろおろする定家の人柄も良かった。
    けど、他の方々が濃すぎて勿体無い。
    御手洗さんみたいな長覚、腹黒そうな潮丸、出来過ぎ美女の式子内親王、奈良の貴人、宇智秋久。
    もう少し長覚が名探偵でも良かったのかな。

  • 歌に隠された謎解きは面白いが、結局定家が解いた謎はほとんどないという…優秀なワトソンがたくさんいる系ミステリだった。長覚とのコンビの要だが、長覚よりも潮丸のほうが目立っていたような。

  • 和歌のなかに隠された暗号を解き、「幻の神器」を探す歴史ミステリー小説。園城寺の美僧長覚、紀氏の血をひく岩清水八幡宮権別当の息子潮丸、式子内親王などの助けをかり、藤原定家が難題に挑む。読後感のいい歴史ミステリーの秀作。

  • 百人一首をつかったパズルゲームをカギにした小説かな と思っていましたが、平安時代初期の歴史を題材にしたものでした。
    その時代の小説を読んだばかりだったので、楽しく読書できました。

  • 高名な歌人・藤原定家は、ある日、敵対勢力の一員である源通親から呼び出され「古今伝授」の話を切り出される―曰わく“治世の道理を説くものである”と。
    その後、関白・九条兼実の息子良経からも同様に訊ねられる。
    権力の頂きに近い男たちが共に狙う「古今伝授」―
    そんな折、定家は父・俊成から三種の御題を解けば「古今伝授」を授けると言われるが、解読が進まぬ中、俊成が何者かに誘拐されてしまう…
    鍵は御題の解読にある―
    美貌で毒舌の僧侶・長覚と、紀貫之と同じ紀氏の血を引く少年・潮丸と協力し、父の救出の為に奔走する定家。
    伝統的な和歌の修辞法と謎合わせをモチーフに公家社会の権力の闇に迫る、平安鎌倉ミステリー。

    なんか私が想像していたものとは違いました-勝手に期待しすぎてた…
    言うほど定家と長覚はコンビっぽくないし、名探偵でもない感じ-
    どちらかというと定家は流され系主人公かと…
    長覚と潮丸で良いトリオでしたが。
    怪しい…と思った人物がまんま犯人(一味)でちょっとがっかり。
    ただ、その代々に渡って受け継がれる意志は凄いな-と。
    しかし系図、姻戚とか複雑過ぎてこんがらがるよ~

    .

  • 歌詠みの名手にして本歌取りの旗手。後の冷泉家当主を胸に抱いて読み始めたものだから、頼りなくて優柔不断で、気が短いくせに臆病な定家像への違和感は残っているが、実のところ、その家柄や置かれた立場を推し量れば、案外、定家はこんな人だったのかもしれないとも思える。

    偉大な父を持つがゆえに、その父に認められたくて努力も欠かさなかったのではあろうけれども、定家の人間としての魅力は、天賦の歌才ゆえに周囲の人々を惹きつけるのだろう。自分ひとりでは読み解けるはずもなかった三種の御題だが、彼を認め、また放って置けない人たちがいつの間にか彼を取り巻き、支え、答に導く。

    この放っては置けない頼りなさこそが定家の魅力だと、父の俊成は見抜いていたのかもしれない。

    困難に一人では立ち向かえぬほど弱い人間でも、仲間が自然に集い、力を貸してくれる…そのような引力に恵まれた男、藤原定家。

    この頼りない歌人の成長物語として、しばらくシリーズを追ってみたいと思う。

    謎は荒唐無稽だし、その鍵となる歌の読み解きは少し無理を感じたが、既存のものに新たな意味を含めることの難しさを思えば、とても面白かった。

  • 伝統的な和歌の修辞法を使った暗号解読、和歌の中に隠された暗喩。
    道具立ては興味深い。
    近くシリーズ第二弾も出るらしいので、だんだん登場人物の造形に深みが出てくれば面白くなると思う。

    鎌倉初期の公家がどういう生活をしていたのか、あまりピンと来ないせいか?まだ主人公に思い入れできていない。

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