インフェルノ (下) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2016年2月25日発売)
3.87
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本棚登録 : 1984
感想 : 110
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  • 本 ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041025031

作品紹介・あらすじ

人類の未来を永久に変えてしまう、恐るべきゾブリストの野望――。破壊的な「何か」は既に世界のどこかに仕掛けられた。WHO事務局長シンスキーと合流したラングドンは、目に見えぬ敵を追ってサン・マルコ大聖堂からイスタンブールへと飛ぶ。しかし輸送機の中でラングドンに告げられたのは、驚愕の事実だった! ダンテの〈地獄篇〉に込められた暗号を解読し、世界を破滅から救え! 怒濤のクライマックス!

感想・レビュー・書評

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  • 下巻が一番読みやすかった。

    終末論の行く末は破滅なのだろうか。今ある問題は人類を滅亡させるかもしれない。それを皆が否認する。問題を感知しないようになるのである。誰かがやらねば。しかし、誰かが止めねば。

    ダンテの『神曲』がテーマとなった本作。神曲の和訳を読んでみたくなった。毎度ながら、ヨーロッパの宗教観など、細かな説明を付けて、物語は進行する為、読むだけでも美しい建物や街並みは、実際には途方もない歴史が作り上げた傑作たちなんだろう、と妄想できる。

    以下、ネタバレ含む(備忘録)。

    天才が示した人口爆発問題への解決策。それは人間を愛していたからこそのものだった。シエナは、亡き天才ゾブリストの使命を完結させるのではなく、止めるためにWHOや大機構と先を争っていたのだった。人類の1/3が生殖機能を失うことになるウイルス。歴史が物語っている。誰よりも、それを手にしてはいけない相手は、WHOや政府であった。
    しかし、遺伝子を変異させるウイルスの拡散を止めることが出来なかった。人類の未来や如何に。シエナは人類を救うことができるのだろうか。物語は小さな希望の光を見出して終わった。
    ラングドン、お疲れ様。

    読了。

  • インフェルノ上中下、ようやく読み終わりました。
    完読するまで、かなりの時間を費やしました。

    理由としては、作中に出てくる場所を検索したり、歴史的建物を検索したり、と、想像するだけだは足りなくなるような量の歴史的な背景を理解しなければ、到底読み進められなかったからです。

    私はそもそも、宗教に詳しくはないので、まずはそこから(笑)。
    果てしなかった〜。

    ということは、このダン・ブラウンという作家さんは、かなり地道に調べ上げ、実際に行ってみたりしなければ、書けなかったと思います。

    色々な作家さんがいますが、調べて検証してさらに実際に行ってみてだという方もいれば、想像をもとに話しを作る方もいます。

    もう、この方は呆れるくらいいろんな文献に目を通して検証して、現場に行った人だと思います。もちろん、有名な方なので、サポートはかなりあったとは思いますが。

    なので、完読してかなり体力を消耗しました。というのが私の感想です。(笑)。

    上中下巻ともに同じ内容の感想です。

  • 昔読んだけど映画版とずいぶん違った記憶
    こっちの方が好き
    犯人は進撃の巨人のジークと似た考え方だった

  • 人類の未来を永久に変えてしまう、恐るべきゾブリストの野望---。
    破壊的な「何か」は既に世界のどこかに仕掛けられた。WHO事務局長シンスキーと合流したラングドンは、目に見えぬ敵を追ってサン・マルコ大聖堂からイスタンブールへと飛ぶ。しかし輸送機の中でラングドンに告げられたのは、驚愕の事実だった! ダンテの<地獄篇>に込められた暗号を解読し、世界を破滅から救え! 怒涛のクライマックス!
    (当書裏表紙あらすじより)

    私は根が単純なので作家のミスリードには大抵引っ掛かります。今回も見事に引っ掛かりました。
    と言いますか本作は前編と中編の様々なところに仕掛けられていて後編で怒涛の謎解きが展開されていきます。
    『そうだったのか!』を何度呟いたことか・・・(笑)
    ただ根が単純なので悔しい気持ちは全くなく、思わず笑ってしまいながら『そーだったの?!』と言いつつ前編や中編の件の箇所を読み返したりしてます。ミステリー小説の楽しさの一つですね。

    超天才・ゾブリストの計画の起因となった現実世界が抱えている問題。
    よく「温暖化」解消が叫ばれていますが、この問題のさらに元となっている一番根深いところにある問題。これが本作の事件の原因となっています。
    そしてそのことに本作で気が付かされて、SF的視点で2020年の世界的な問題となっている「コロナ禍」が世界的な口減らしを自然が引き起こしているのかも、なんて考えまで思い描いてしまいました。新型コロナと比較されるスペイン風邪やペストも世界の人口減に役立った、という考え方もあるようですから。

    発売されたのも買ったのも4年も前。しかし読んだのが新型コロナ騒動真っ只中の今。
    タイミングが良いのか悪いのか何とも言えない感じを受けました。

  • ロバートラングドンのシリーズが好きすぎる。

    イタリアを舞台に、
    ダンテの神曲を模した謎のメッセージを解き明かすミステリー。

    イタリアに行った直後だったので、
    位置関係や建造物がイメージできて
    より楽しめた。

    ラングドンのユーモアと美術・宗教・文化の知識に
    引き込まれる。

    壮大な敵味方の騙し合いと攻防に驚かされた。

    ちょうど現実世界でもコロナウイルスが流行り始めたので、ゾブリストの陰謀と重ねてぞっとした。

  • 「ダヴィンチ・コード」「天使と悪魔」は既読となってます。(「ロスト・シンボル」は積本となって眠っています)
    両作ともに小説は読みやすく面白いが映画はイマイチという感想の作品でした。特に後者の映画は酷かった....

    で本作ですが。

    結末にとても納得がいきません!
    投げたボールが帰ってくるどころかそのまま川に落ちてゆらゆらとどこかに行ってしまったような気持ちの悪さ!
    このシリーズはまだまだ構想が沢山あるらしいですが...なんかもうどうでもいいような...いや、出ればきっと読むんでしょうが...

    ただ途中まではとても面白く読ませていただきましたし、イタリアを観光しているかのような丁寧な背景描写はとても勉強になりました。
    (ネットで美術検索しながら読むのが楽しかったw)

    映画が秋に上映されるようですが、まぁ原作がこれではとても期待はできないなぁ...

  • ラングドンシリーズ。やはり面白い。最後の結末は作者から現代人への問いかけか。コロナ禍の前後で読み味が異なりそう。

  • 世界の人口爆発を食い止めるため、ある天才遺伝子工学者がとった手法は未知のウイルスをばら撒く事⁈
    記憶の無くなったラングドンが医師シエナと共に探るのは、ダンテの神曲に関わるもの達。絵画、デスマスク、そして自身を追っているのは何者か?
    謎が解き明かされて行くと共に、パンデミックを引き起こす何かのありかに近づいていく。
    WHOは?機構は?シエナは?誰が味方なのか、なんのために狙われてるのか?
    全てが繋がった時、人類は救われるのか?
    映画は改変が多かったようで、突拍子もない事についていけず、理解に苦しんだが、本は丁寧に描かれており、楽しかった!これぞ、ラングドンシリーズ!

  • 映画は2度ほどみていたが、改めて原作を読んでみた。
    映画と異なるラストや人の出入りに驚きつつとても楽しめた。
    特にラストが全く違うことに驚愕した。映画では、大衆受けのするハッピーエンドであったが、原作は、異なりどちらかというとバットエンド、または作者からのメッセージ性の強い終わり方であった。

  • そういうラストなの?!意外。

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著者プロフィール

1964年ニューハンプシャー生まれ。アマースト大学を卒業後、英語教師から作家へ転身。2003年刊行のラングドンシリーズ二作目「ダ・ヴィンチ・コード」で一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たす。父は数学者、母は宗教音楽家、そして妻は美術史研究者であり画家でもある。

「2019年 『オリジン 上』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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