もしもし、運命の人ですか。 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2017年1月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784041026243

作品紹介・あらすじ

黙々と働く昼も、ひとりで菓子パンをかじる夜も、考えるのは恋のこと。あのときああ言っていたら……今度はこうしよう……延々とシミュレートし続けた果てに、〈私の天使〉は現れるのか? 人気歌人による恋愛エッセイ集。MF文庫ダ・ヴィンチの人気作品が角川文庫に登場。

みんなの感想まとめ

恋愛のシミュレーションを繰り返す主人公の心情が、共感を呼ぶ魅力的なエッセイ集です。感情の波をキュン、ドキン、ズキュンと表現し、母性本能をくすぐるような描写が印象的です。自己愛や妄想力をテーマにしたユー...

感想・レビュー・書評

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  • 歌人の「穂村弘」さんのエッセイを、なるべく発売順に読もうとして、今回で6冊目となるが、そろそろ、以前に読んだことがあるエピソードが─主題としてではないが─ちょくちょく入ってくるようになる事に加えて、殆どの内容が、穂村さんの恋愛に関する、御自身の過去の経験に基づいた考察と、妄想的憧れを書いていて、穂村さんの生き方を知りたかった私としては、そのあまりに恋愛だけにシフトし過ぎた内容に、読んでいて段々と辟易してしまい、途中で読み飛ばししながら、ついには、私、今何してるんだろうと醒めてしまった心持ちがして、最後まで読了することが出来なかった。
    ほむほむファンの方、すみませんm(_ _)m

    もちろん、穂村さんの繊細な感性や、その素の考え方の面白さや人間としての愛おしさは感じられたのだが、それと、恋愛に関して、ゲームであるかのような傍から観戦する書き方は全く別だと思うし、恋愛をデータ化することって、そんなに意味あります?

    おそらく、そこには、誰も決して本気とは感じておらず、あくまで昼ドラのようなエンタテインメントの一種として、他人事のように楽しんでいる事が、暗黙の了解として分かっているから、フィクション的楽しみ方で割り切ればいいんだと、いうことなのでしょう。だとしたら、今の私には全く興味の無いことで、まだ遊びとしてなら、こうした書き方も分かるかもしれない。しかし、読んだ感じは本気の恋愛であり、しかも、それの終わりを簡単に友だちに話したりするものだろうかと思い、私ならきっと、自らの心の内に秘めて留めておくだろう。

    といった違いからも、おそらく恋愛に関して、ああだこうだ言うのは、不毛なやり取りなのだろう。
    だから、これ以上は何も言いません。

    ただ、それでも私が印象的なエピソードとして、穂村さんと友達が同居していた部屋に、彼のガールフレンドが遊びに来たとき、窓から花火を見た彼女が、「みにいこうよ」と立ち上がって、外に出ようとし、他の二人は、「何時までやっているのか」とか、「場所が分からない」とか言うのに対して、「だってみえてるじゃん」、「あれに向かって歩けばいいんだよ」と、結果、彼女主導で行くことになった思い出があり、後に穂村さんは、会場に着けたか、花火を見られたかは全く記憶になく、ただ、ぶらぶら歩いたことだけが、くっきりと心に残っていたそうで、結果どうこうではなく、あくまでも彼女と一緒に過ごした、その過程や些細なやり取りの中に、彼女独特の輝きや惹き付けられるものを感じさせられて、素敵な恋や思い出へと変わってゆくような、異性の愛おしさは分かる気がしました。

    • つくねさん
      たださん、こんにちはw

      聡明なたださんが途中で投げ出してしまうことあるのですねww
      なんかすごーく意表を突かれて嬉しかった。あっスミ...
      たださん、こんにちはw

      聡明なたださんが途中で投げ出してしまうことあるのですねww
      なんかすごーく意表を突かれて嬉しかった。あっスミマセン (__)
      恋愛に対してはどうなんだろう、よくは解らないけど
      本気で愛した人ならば、本気で憎める気もするし
      友達に話すことによって整理できたり
      立ち直り早かったりあるんじゃないかなって感じたり。
      美化して整理できたりするかも

      歌人って繊細そうな生き物なので生態はよくわかりませんけどww

      2023/07/12
    • たださん
      しじみさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます(^^)

      まあ、穂村さんに限らず、他の人の恋愛観にあまり興味がないといいますか、こう...
      しじみさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます(^^)

      まあ、穂村さんに限らず、他の人の恋愛観にあまり興味がないといいますか、こうして、しじみさん自ら書いてくれた事に関しては、「整理できるから友達に話すというのは分かります」とか言えますが、私の方から、そうしたことを他の人に別に聞きたくないというか、人それぞれ、好きにやればいいじゃんって思いますし、誰かのアドバイスやデータ分析で恋愛したいとも思いません。

      また、創作ものの小説の中でのそれなら読みたいと思いますけど、今回の穂村さんのエッセイは、妄想ではなく現実的な感じだったので。
      それでも、最初は笑えましたけど、あまりにそれがずっと続きますと・・・ね(^^;)

      おそらく歌人の方々は、観ている世界が私とは全く異なると思うので、『個性的』という言葉がよく似合う方々だと思います。繊細とは真逆な雰囲気の方もいらっしゃいますし。
      2023/07/12
  • ほむほむと呼んでいいですか?
    そう言いたくなる一冊
    ほむほむの恋愛話しは時に
    キュンとして、ドキンとして、ズキュンとする
    要するに大好きになってしまう
    と言うより守ってあげなくてはと
    母性本能をくすぐる
    やっぱり好きだなあ
    「冷蔵庫が息づく夜にお互いの本の
          ページがめくられる音」
    これですよ!

    • 翠さん
      まよまよよむさん、はじめまして!
      レビューにズキュンとしてついコメントしたくなってしまいました(〃ω〃)
      最近キュンが足りないので今度読んで...
      まよまよよむさん、はじめまして!
      レビューにズキュンとしてついコメントしたくなってしまいました(〃ω〃)
      最近キュンが足りないので今度読んでみようと思います♡
      2025/01/30
  • 仮にすべての男の人を8種類くらいに分類したとしたら、あきらかに同じ類になりそうな人だなぁと思って、笑いながら読みました。

    自己愛や過剰な妄想力は表現することを生業にしているものにとっては不可欠だろうし、むしろスケールが大きいほど良いのかもしれない。哲学者とか宗教家なんてきっと悶々としながらこうした問いに真っ向勝負してるんだよね。すごいな。

    つまりこうした「悶々」を短歌や文章に昇華して解き放っているところが醍醐味かなぁと思う。ベースは思春期的妄想なんだけど、そこに共感してやたらニヤッとしてしまう。

    「性愛ルールの統一」に出てくる、退却しながら観客に向かって問うシーンなんてもう(笑)

  • 2007年の本なのに、とても今っぽいなー。
    “ときめきがやすらぎに変わるなら”っていうフレーズ、すごくグッときたなー。
    “職業選択の自由が自己実現へのプレッシャーを逆に高めたように”っていう言い当てドキッとしたなー。
    “目の前の出来事を主体的に引き受けてひとつひとつ片づけてゆく人間と、そこから逃げ続ける人間の能力差は歳を経るごとに大きくなってゆく”って文章に早く出会えてたらなー。
    ひらがなで綴るフレーズの小気味よさ、多様性を叫ぶようなったその弊害、ゆとりとさとりの価値観を串刺しにするような戒め、ソフトに笑える“ふてほど”感(時代錯誤感)もあったりするけど、とにかく今を表現してるのではと思わせる言語化に引き摺り込まれました。
    穂村弘さんの弱男性私観にハマりそうです。ハマってみよっ!

  • こちらで、著者のエッセイのレビューが高評価で嬉しくなった。ぶはっ!という勢い良い笑い、というよりクスクスしてしまう(図書館の角に座って読む)。男の人は(著者のようなタイプの人は)こうやって妄想し、考えるのか、と思った。

  • 読み始めるとやめられないほむほむ。

  • 穂村さんの恋愛エッセイはおもしろいと聞いて。
    解説の瀧波ユカリさんの意見に全面的に賛成。というか、この解説めちゃくちゃおもしろいな。作品のオチになってると思う。この解説もふくめてひとつの作品だと言わしめてしまうような解説をひさしぶりに読んだ気がする。

    解説ばかり褒めてしまった。
    穂村さんの計算された不安定さ(暫定)に安心する人はたくさんいると思う。

  • 恋愛や女性についての穂村さんのネチネチ脳内劇場は慣れたつもりだったが、それだけを1冊にまとめられるとファンでも少しウッとなった。
    私だけ?鍛え方が足らないのだろうか。
    P67 「私のような性質の人間は、女性を自分の脳内で勝手に女神にしてしまう。」
    ご自分で言語化できていて驚いた。
    そうですね、と思ってドロップアウト。すみません。

  • なにかと並行しながらだらだら読むのがいい感じ。
    悪い意味でなく!それくらい気軽に読まないと、引っ張られちゃったらだめだなと思うエッセイ。淡いのに力があるような。
    読みながら分かる〜とかええ、そう?とか作者と対話しながら読むのが楽しい。個人的には解説までちゃんと読むとより楽しく感じた。
    なにか私を劇的に変えてくれるようなエッセイではないけれど、数年前の思い出をふと思い出すような、懐かしい感覚をくれる。

  • ほむほむワールド大好きです。
    歳上なんだけど、可愛さとナチュラルあざとさが垣間見れて、ズルい!!
    終始、ニヤけながらの読了。
    瀧波ユカリさんの解説は、穂村弘という可愛くてズルい人がものすごく適切に表現されているので、ぜひ読んで欲しい!!

    人と時間感覚0.7倍くらいなのかな?と思うくらい、のーんびりゆったりした空気感なので、仕事で切羽詰まっている時や、悪い気持ちで溢れている時はぜひ読み返したい。

  • この本読むの2回目。
    前読んだ時は穂村さん近くにいたらすげー好きになっちゃうって思ってたけど、読み返したらそうでもないと思った。

    恋愛がテーマのエッセイ集だから仕方ないんだけど、こんなにいっぱい女性の言動に対して思考が振り回されてて、やべー奴って思っちゃった。

    でも、言葉への感性で穂村さんの仕事は成り立ってるんだろうから、そう言う意味では仕方ない。
    でも、この本出してからはモテなくなったんじゃないかなとか想像。

  • 大人になっても学生みたいなピュアな恋愛観を心に持っていてすごく面白かった。
    後書きの瀧波ユカリさんも言ってるけどこういう人好きだ。

  • 一度は経験したことがあるような恋愛「あるある」ネタを妄想力豊かに考察、解き明かしているエッセイだ。メールに忍ばせた好意を確かめる言葉、些細なことで好感度が上がったりすること、送ることの重圧などなど。思わずあるあると頭を振って共感してしまう。日常に埋もれた些細な恋愛の煌めきをすくいだして、ユーモアたっぷりに言語化してみせる穂村弘はただものではない。

  • 「短歌ください」の方、というざっくりとしたイメージでいたけど、なんでもないように書かれている思考、妄想の破壊力がすごくて、最初、気持ち悪いなと思っていたのに最後の方は読み終わるのが寂しく感じるくらいでずるい。突き抜けると自意識過剰は個性なのか。6000万円の貯金みせるのも、皿嘗めるのも個性的で魅力的なら、「薄着ですね」で勘違いしてしまうのも魅力では。そして、それがチャームポイントだとご本人が気づいていらっしゃる確信犯なのでは。ちゃっかり運命の人がいるの、さらっと出てくるから二度見した。
    本筋ではないけど、77ページのAさん、現実で遭遇したら惚れてしまう。

  • 本屋さんで 「ときめき延長作戦」をちらっと立ち読みして、即買いした本。

    2回め読みましたがやっぱり面白い。
    特に「わけのわからないワイルド系に憧れる」という話に激しく共感した。穂村さんの思考は、あー分かる分かると共感できる部分もあれば、エキセントリックすぎてついていけない部分もある。さっきまで側にいたと思ったのに、突然遠くにいってしまったように感じて淋しくなる。まるで恋のように振り回されているうちに、自分でも気がつかないうちにだんだんと惹かれていってしまうのだ。

    本編もさることながら、個人的にはハルカトミユキのハルカさんの解説も良かった。次から次へとビジュアルイメージが浮かんでくるような独特で豊かな表現がとても気に入った。

    これは女子ははまること必至だと思うけど、
    男性が読んだらどう感じるのだろうと気になるところです。

  • 内容というより言葉のチョイスやたとえ話が面白かった。

  • 穂村弘のエッセイが好きだ。
    言い回しが、特に。
    独特の空気を纏っていて、癖になる。
    どこで読んでいてもニヤニヤしてしまう。
    不審者と思われるかもしれないから、外で読むのはやめておこうと思うのだが、続きが読みたくて仕方がなくなってしまう。うーん。魔力がある。

    今回の本で、特に好きな言い回しは、
    「彼女のパパとママ」の冒頭の
    【脳が純白になる。】
    という1文。
    すごいセンス。
    頭が真っ白になった、のではない。
    脳が純白になるのだ。
    切迫感が増す気がするのは、私だけだろうか。

    ああ、この穂村弘風の文章が書けるのもあと数分。
    読みきった直後にだけ、真似ができる。
    ああ、この感じ方で、このセンスで、生きていけたら世界はどんな風に見えるのだろう。
    しかし、影響されやすい私は、きっと明日は池上彰の目で世界が見られたらと思うのだろう。

  • 価値観が不一致
    性的同意をどう取るか?みたいなところはちょっと時代?世代?が違うなーと実感した。やっぱり昔の男性なんだと。

  • 穂村さん、本当可愛くてお茶目で、好き!
    『男性が運転する車の助手席に女性が乗った場合のルール案』のくだりとか、『固いフタ』に関する話題を女性たちに呟いたら、女性陣の不満が爆発してしまい、開けてはいけない何か恐ろしいものの蓋を開けてしまった、、のくだりとか。

    笑っちゃうエピソードの中で、核心ついてることもあるんだよね。
    『不思議ちゃんとは、世界に免責される特別な存在でありたいという本人の自意識』
    とかね。笑笑

  • 穂村さん、素敵な人だなあ。
    なんかすごいお茶目というか、純粋少年というか、
    考えてることがストレートなのに、
    哲学的で惹かれる。

    いいな!と思ったところ、付箋貼りながら読んだら、結構付箋だらけになった笑

    理想の男性像より〜
    安心を求めて旅先でもファミレスに入っていたら、当然、アクシデントというものには縁がなくなる。
    「東名を歩いている」ようなことは絶対にならない。そこから生まれるドラマはいつも他人のものだ。アクシデントのリスクを拒否してドラマだけを取るということはできないのだ。

    1%のラブレターより〜
    自分のPCのメール送信箱を改めてみて、気づくことがある。女性宛に送ったメールのどれもが、1%ほどラブレターなのだ。
    思わせぶりな1行。曖昧な疑問文、今日は寒いですねに対して返した「え、今日はそんなに寒くないよ。寒がりなのかな。」の寒がりなのかな。がそれにあたる。
    答えを強要しているよくではまずい。。ならはわひとりごととして流して貰うことが可能だ。そして、女性はこのような微細なきっかけを決して見逃さないと思う。私に対しての関心がなければ、この部分は確実にスルーされる。逆に好意があれば、一歩進めたいリターンがある筈だ。
    だって!怖い!男の人がここまで、相手の返信を読んで、メール文を考えているとは想像すら出来なかった。これは、正直、女性のなかでもかなりの上級者なのでは??などと、私は思ってしまった。
    私も見逃すわけがない!と強く思う。
    でも、この技術を自分が上手く使えるかどうかは、別問題…やるなぁ、穂村さん。

    魔女と恋に堕ちる理由より〜
    一瞬一瞬が生の実感に充ちているような濃い時間はどこにあるのか。
    激しい恋愛のなかで、我々は束の間の生の実感を得ることができる。男性のタイプとしてのいわゆるいいひとが恋愛対象として女性たちに人気がないのはそのためだ。いいひととの穏やかな関係には非日常性が乏しい。生の実感は死に近づくことによって得られる。この絶対的な矛盾が日常のなかで現象化したものが恋の本質だと思う。だが、そのような恋愛には、当然ながらリスクが伴うことになる。
    んー、本質をついてるなあと思う。
    歳を重ねた魅力とも言える。さすがだ…

    雪女の論理より〜
    雪女は人間たちとは異なる世界に棲んでいる。
    ふたつの世界のギャップをたったひとりで埋めようとする努力が、我々の側から見ると不合理で悪夢的な反応に思えるのである。彼女の孤独さ、勇敢さ、虚しさは心を打つ。鶴女房や人魚姫など。類例は多い。
    そうなのか、だからこの物語はここまで美しく、子どもながらにも胸をうつ、印象的なものなのか、と納得してしまった。

    愛は細部に宿るかより〜
    コップに水を注ぐときのことを考えてほしい。
    全体に充ちているからこそ、ある一点から溢れるのである。その一点がどこかってことが問題なんじゃなくて、好きという気持ちは全体に充ちているのだ。
    これなんか、すごく哲学めいているのに、そう!そうなのよ!と私が抽象的に持っていたイメージを的確に言葉にしてくれた!と感じた。
    愛は細部に宿るか?という疑問に対しては、細部に宿るのではなく、あるピンポイントによる自覚、気づきなんじゃないのかな、と私は思う。
    その細部に気がつく前に、すでに好きという感情は発生しているのではないかと思うんだけど、どうだろう???このあたり、たくさんの人と語り合いたいポイントでもあり、自分のなかでも改めて掘り下げて考えてみたいポイントでもある。
    穂村さんの本、面白かったなあ。
    次も読んでみよう!

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著者プロフィール

1962年生まれ。短歌をはじめとして、エッセイ、評論、絵本、翻訳などを手がける。『シンジケート』『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』『水中翼船炎上中』『世界音痴』『蛸足ノート』『短歌の友人』『短歌ください』等著書多数。伊藤整文学賞、講談社エッセイ賞、若山牧水賞他を受賞。

「2026年 『百人一首バトル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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