小説 ほしのこえ (角川文庫)

  • KADOKAWA (2016年11月17日発売)
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本 ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784041026281

作品紹介・あらすじ

中学生のノボルとミカコは仲の良いクラスメイトだったが、3年生の夏、ミカコが国連宇宙軍選抜メンバーに抜擢された。宇宙と地球に離ればなれになった二人をつなぐのは、携帯電話のメールのみ。だがミカコの乗る宇宙船が地球を離れるにつれ、メールが届くのにかかる時間も長くなっていく。時間と距離に隔てられた、二人の互いを思う気持ちはやがて……。『君の名は。』の新海誠の商業デビュー作『ほしのこえ』を小説化。

感想・レビュー・書評

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  • 人の想いは距離を、時間を超えることはできるか?
    このテーマは、新海誠氏の「秒速5センチメートル」や「君の名は」といった他の作品にも通じるテーマで、その原点みたいな作品。
    そもそも「ほしのこえ」はほとんどひとりで制作したアニメ作品。当時は信じられない。そう思わせるクオリティだった。
    アニメは30分程度。多くは語られない。そして、この小説はそれを埋める役割をもち、後日譚やその他の事実が明らかになる。
    これをすっきりと感じるか、野暮と感じるかは人によって異なるけれども。

  • 読み終えて感じた事は
    社会の理不尽さを受け入れた2人が受け入れ困難に立ち向かった2人が恋愛を成就させた恋愛ストーリー
    秒速5センチの正反対をいった作品であった。

  • 宇宙の時空を越える遠距離恋愛。メール交換のなかでのそれぞれの成長。その中で、異星人の意図に疑問があったりする。ピュアな世界である。

  • とても良かった。
    原作のアニメでは説明が省かれていたものに対する重厚で事細かなSF的解釈。流石SF畑のノベライザー、大場惑氏と言ったところ。
    しかし、文章が淡々としており、新海作品の文学的な側面が薄れている感は否めない。
    また所々矛盾に思う点(ショートカットアンカーは一方通行なのに、タルシアンがやってきたショートカットアンカーを追ってアガルタまでたどり着くことなど)やぶつ切りの文などがあり、物語に集中できない部分もあった。
    ただ、このノベライズを読んだ後にもう一度原作を見てみると一つ一つのカットが意味を帯びてくるし、ささやかなハッピーエンドも楽しめるので、この作品のファンなら読むべき一冊だと思う。

  • 新海監督のアニメ作品のノベライズ。
    目次の「2046年」という文字を見た時点でワクワク!読み進めていく中で宇宙の話だとわかり、そこにノボルとミカコの淡い遠距離恋愛と大人になる過程が描かれることで、遠い宇宙の話でありながら、その人間模様に惹きつけられて面白かった。またアニメ作品のノベライズということもあり、映像が浮かぶ描写が多く、色鮮やかに移るこの世界観が楽しかった!

  • いつ読んでも良さを再確認できる。この本初めて読んだのは確か小5くらいの時で当時は「君の名は。」が流行ってた。「君の名は。」を小説で読んで、衝撃を受けたから新海誠の作品を沢山読もうと思ってはじめに手に取った1冊がこの本「ほしのこえ」 当時の自分にはこの甘酸っぱい恋愛は全く理解できなかったかも知れないけど、子供ながらに感激してうるっときた覚えがある。あと設定がすごい面白いから飽きずに読める。

  • 戦いの描写が良かった

  • 新海誠監督アニメのノベライズ。二〇四六年、宇宙軍に何故か抜擢されたミカコは宇宙で謎の生命体と戦い、級友のノボルと何光年も離れメールの到着に時間が掛かり次第に年齢も離れる中想い合う。携帯電話が未来らしくないかなあ。中学生から長く想い続けるのも浪漫的?すり抜けるみたいにあっという間なスピード感の引力。

  • SFものは久しぶりでした。
    とっても読みやすい作品ですぐに読めました。
    最後,二人の年令に差ができてしまったところは
    え?どういう計算になるんだっけと
    分からなくなりましたが,後味も良い青春小説でした。
    こんな風に長い間,離れていてもお互いを思いあえる
    関係って素敵ですね。

  •  映像の「ほしのこえ」を読んだ時、ナレーションの言葉の美しさと端的さにびっくりした覚えがある。美しく丁寧で短い。
     そして小説を読んでみると、おおおおお? あの言葉の裏にこんな状況が? 気づいていなかったーともう一度映像を見ると、確かにその通りなんだよね。何というか、上手い補完をされていると思う。ただ、映像ではそういうものとして理解できて居た設定にツッコミを入れたくなるとこも少々……。上手い省略って難しいなぁと感じた次第。でもやはり面白い。

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