- 本 ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041026298
作品紹介・あらすじ
昼寝が得意な女子高生の森川ココネは最近、同じ夢ばかり見ていた。時は2020年、東京オリンピックの3日前。岡山でともに暮らす父親が、突然警察に東京へ連行される。ココネは父を助けようと、幼なじみのモリオと東京に向かうが、その道中は夢の世界とリアルをまたいだ不思議な旅となる。それは彼女にとって、“知らないワタシ”を見つける旅でもあった。アニメーション映画『ひるね姫』の、神山健治監督自らによる原作小説。
感想・レビュー・書評
-
こないだ映画を見て、現実世界と夢世界との整合性が取れてないから話の筋が分かりにくくて面白くなかった、とコメントしました。
ごめんなさい。間違っていました。
角川文庫から出版された本作が、わざわざ角川つばさ文庫で再出版ということは、対象年齢は小中学生向けだ。
対象年齢が小中学生と考え直すと、この作品が言いたいことはこういうことだ。
「凝り固まった考えに固執したり、偉くなりたいと他人を貶めるというようなツマラナイ大人になるのはやめましょう」
さらに言えば、アニメ見て「この世界観はこうなっている」と分析して、納得できなければ面白くない。
なんていう一元的な鑑賞方法をするようなツマラナイ大人にはならないようにしましょう。
ということです。ツマラナイ大人(大人の定義って?)でした。反省。
小中学生向けに現実的な話だけしても訓話のようで聞く耳を持つはずがない。
現実と夢がいりまじり、整合性は曖昧なほうが低年齢にもわかりやすいし、そうあるべきだ。
映画をなぞる内容で全く同じ。
小中学生向きだが、ツマラナイ大人に足を突っ込みかけている世の中を分かった風な人たちにも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
思ったよりファンタジーだった。
雰囲気的に君の名はをすごく感じさせる。
青春で、不思議設定で、現実の東京オリンピックっていうものにもからめてて。
親子の関係に言及するあたりも。
時をかける少女みたいな雰囲気もあります。
本人は不思議な体験をしてるんだけど、世界的には現実そのものっていうね。
ティーン向けの良質の物語って感じでした。
これ映像で見たいと思わせるシーンも多かったな。 -
瀬戸内海に面した街に暮らすココネは、幼くして母親と死に別れ、自動車整備工の父親・モモタローと共に健やかに過ごしていた。2020年、東京オリンピック開催を三日前に控えた日、謎の男達がモモタローを連れ去ってしまうのだが……。
映画も劇場で鑑賞したが、どちらもとても好きな作品。
コロナ禍によって東京オリンピック自体が延期となったため、図らずもパラレルワールドを描いた物語になってしまったが。 -
お昼寝をすると別の世界に行ってしまって、現実と別の世界がリンクしている、という話だった。
たぶん、映像で見ると分かりやすいのかもしれないけど、文章だとちょっと分かりにくいところがあった。
でも、全体としては、2つの世界がどう結びついていくのか、というところが面白かったし、夢の世界のお姫様がいったい誰なのか、というのは驚きでもあった。 -
映画がそこそこ楽しめたので補完されるものがないかと思い読んでみた。
登場人物の感情の機微は文字として書かれているのでわかりやすかったけど、物語自体は映画そのもの。舞台裏とか描かれているわけでもなく、映画の謎はこの小説でも謎のまま。
なんというかト書きがみっちり書かれた台本って感じかなぁ。これって映画未見だとどう感じるのかなぁ。 -
映画まだ観てません。
ノベライズとしては……?
いろいろと設定が、ファンタジーなのか現代科学的なのか、ちょっと分からん!
そして、話の内容もハートランドとの行き来の意味がちょっと分からん!(「サマーウォーズ」的なヴァーチャル世界でもなさそうだし)
珍しく、ノベライズより映画の方が見応えがある作品なのかもなーと思いました。 -
なぜか
タイトルのひるね姫とねむり姫と
ごっちゃになるんだよね。
映画ではさらっと流れてしまった部分を
小説版で知ることが出来てよかった。
映画の中で一番気になった、
「心根ひとつで人は空も飛べる」
この一文字をどう変えるか?
という答え合わせを
小説版で出来てよかったです。
他にも
映画の中でなぜこんな
行動をとるのだろうと?
と疑問に思っていたところが
わかって、なるほどね~
っということろが多々ありました。
映画版の理解を深めるために
小説版を読んでよかったです。 -
映画を観てから読むと、細かいところが補完されてちょっとすっきりする。
夢とを現実のリンクは、途中まではまぁなんとかく説明がつきますが、終盤はどうも説明が付かない。特に最期の戦闘とココネの志島本社での落下は、どうにもストーリー的にもリンクしない。あと、ハーツが最期に東京にいる理由とか、ココネを助けるための動きが自動運転というよりAIだとか、どうにも釈然としない点は残る。
そんな感じで、どうもシナリオとしてはもう一つな感じが否めない作品でした。
著者プロフィール
神山健治の作品





