まにまに (角川文庫)

  • KADOKAWA (2019年2月23日発売)
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本 ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041026380

作品紹介・あらすじ

嬉しくても悲しくても感動しても頭にきても泣けてくるという、喜怒哀楽に満ちた日常、愛する音楽・本への尽きない思い。『サラバ!』『まく子』『きいろいゾウ』などの小説で多くの人に「信じる勇気」を与えてきた西加奈子のエッセイが詰まった一冊。解説:小林エリカ

感想・レビュー・書評

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  • 西加奈子さんのエッセイ「まにまに」読了。

    2015年に出版された書籍なんですね。雑誌の連載で、日々のこと、音楽のこと、書籍のこと、さまざまな、忌憚のない西加奈子さんの言葉が楽しかった。

    音楽のことについては、私と好きな音楽のテイストが全然違うので、へー、という感じだったし、書籍の話は、さすが小説家、なんか、深いっ!(深すぎる…)、と、ちょと斜め読みぽくしてしまったんですが、

    前半の日々のことは、めっちゃ面白くて、全ての話に付箋を貼りたいぐらいの気持ちで読みました。

    ちゃかし方が絶妙!

    いやー、面白かったー。

  • 面白かった
    初っ端「かなこです」に激しく共感

    作者の小説は強くて
    気持ちが入って行きにくいものもあるけれど
    エッセイは
    作者が普通の感覚で普通の生活をしていることを知れる

    文章に無駄がなく
    読みやすい

  • 西さんの小説では「漁港の肉子ちゃん」を読んだことがあったのですが、エッセイは初めて読みました!着眼点が面白すぎて、声を出して笑ってしまうところもありました。カラッとしたお人柄が表れていて最後まで楽しく読むことができました。

  • 流石直木賞作家の西さんは面白いエッセイを書かれると感じたテヘラン生まれ大阪育ちのユーモアセンスはなかなかのもの。
    西さん自身の読書記録も又興味深く、
    機会があれば何冊か手に取り読んでみたいと感じる本の羅列だった。

  • 日々のこと は、
    作者の関西弁のつぶやき、ツッコミが面白い。
    作家視点から見つけるあるあるや、世間の矛盾には、さすが!と思って笑える。 
    奇跡的な話し方をする関西弁の男の話、地元っぽいいい雰囲気のカレーとコーヒーの店の話、携帯ショップの話、フグの味の話。好きだった。

    音楽のこと は、
    洋楽聴かないのでよく分からなかった。

    本のこと は、
    「しろいろの街の、その骨の体温の」読んでみたいと思った。
    こういう、自分が知らない面白い本をオススメしてくれている本、好き。

  • 西加奈子さんの6年分に及ぶエッセイ集。
    読んで衝撃を受けた「うつくしい人」を書いたルーツがこれを読んで少しわかった気がした。
    とっても面白かった、次は「サラバ!」を読んでみよう。小林エリカさんの解説も素敵でした。

  • 初めて読む西さんのエッセイ。いや~、おもしろかった。
    読み始めてすぐ大阪出身なんだと知りました。
    図書館でフッと目について軽い気持ちで借りましたが、「私よ、よくぞ手に取った」と言いたい。

    ・第1~2章  「日々のこと」
    わかる~。共感だらけでした。

    ・第3章  「音楽のこと」
    音楽に対しての西さんの熱量を感じた。興奮は伝わってくるのに、知らないミュージシャンや曲ばかりで共感できなかったのが残念でならない…。

    ・第4章  「本のこと」
    感銘を受けた本・人生に強い影響を与えた本などを、溢れる思いとともに紹介。
    内容が重いものも結構ありましたが、目を背けたくなる自身の感情・史実にも真っ直ぐ向き合い目をそらさない西さんの姿勢みたいなものを強く感じました。

    西さんのお人柄について触れられる1冊。
    そして音楽、本の情報も!

  • かなり短いエッセイが100近く収録されているので、ハマるものもあればあまりわからないものもあり(特に音楽には疎い私なので、第3章「音楽のこと」では読むスピードが急にダウンした)、星がつけづらかった。
    ただ、西加奈子さんの本が大好きで西さんのふだんが知りたくて、手にとった。

    印象的だったものは数多くあるが、特に第1章の「日々のこと」では、「それな」の嵐でドスドス胸に入ってきた。
    なかでも、「どやどやどやどや」では最近読んだ本でも、表現に凝りすぎた、いわゆる違和感のある「どや文章」に出会ったばかりなので、にやにやが止まらなかった。

    高校時代、小論文の練習で「電車内などの公共の場所で化粧をする是非」について意見を書いたことがある。
    個人的には、ひとに迷惑をかけるわけではないのでどうでもよくて、まあお行儀が良くないのもなんとなくはわかるけど、そういうこと言ってくるのって、大体無神経なオッサンじゃ…?とか色んなことも考えながらも、うまくまとめられなかった記憶があった。
    本冊に収録されている「恋する般若」では、それらのモヤモヤをズバッと言い表してくれていて、スッキリ、笑ってしまった。
    彼にさえ可愛く見られれば、それでいいのだ。
    ほんとそれ。

    西さんのことをまたひとつ知れたような気がして(考えは変わっていくので、正確には過去の西さんの考えのこと(?))、読んでいて楽しかった!

    第4章の「本のこと」に出てきた本たちはコツコツ読んでいきます。
     

  • わたしは生粋の西加奈子ファンなので、エッセイは嬉しい。彼女の心の中を覗けるのが嬉しい。
    小説に比べると、サービス精神旺盛でユーモア過剰な書き方のとこもあるけど、それでも好き。

    数年前に読んでたんだけど、最近読み返したところ新鮮に面白かった。

    乙姫の話、
    小説家とか全く興味なかったんですけど、道で子供たちに物語を聞かせているのを、たまたま弟が聞いていて、知らぬ間に出版社に応募していたんです。無理だ。、
    わたしこの店に200年いますけどね、それを手に取ったのは、あなたが初めてです。、
    作家ではないのにナビが驚くほどうまい人という、よりほめられやすい自分を選んだ。、
    ちょっとしたシチュエーションなんてないよ。

    などなど、クスッとさせてくれるにくい文章が続くのだけど。

    数年前に読んでずっと覚えてた「エキのこと」という章。
    友人が自殺した知らせが入ったすぐ後に拾った猫が、ちゃんと生きた話。

    友人には、もっと生きていて欲しかった。泳ぎが、とても上手い人だった。
    最後のこの文章で、不意に胸が詰まる。


    後半は彼女が好きな音楽や、本の話。
    音楽はYouTubeで聴いてみつつ、へー、こんなのが好きなのねと興味深かった。
    本は、紹介されてたほとんどをAmazonで買い求めてみた。村田さんのしろいろの街の…に出会えただけでも、感謝。
    洋書はあんまり読まないんだけど、彼女のおすすめなら読んでみたい。楽しみ。

  • 西加奈子さんは面白いとよく聞いていたけれど、以前読んだ小説になんとなくタイミング的にもハマりきれず…でもやはり面白いとよく聞くのでもう一度チャレンジしてみようと読み始めた。
    え、めっちゃ面白いやん。共感できるところもあれば、あーこうやって人生楽しんで味わって生きたいなぁと思うところもあり。今まで読まなかったことを後悔。西加奈子さんの作品、早く買いに行かねば!

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著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ!』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。

西加奈子の作品

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