小説 天気の子 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2019年7月18日発売)
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  • 本 ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041026403

作品紹介・あらすじ

高校1年の夏、帆高(ほだか)は離島から家出し、東京にやってきた。連日降り続ける雨の中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は不思議な能力を持つ少女・陽菜(ひな)に出会う。「ねぇ、今から晴れるよ」。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――。天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」する物語。長編アニメーション映画『天気の子』の、新海誠監督自身が執筆した原作小説。
(C)2019「天気の子」製作委員会

感想・レビュー・書評

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  • 小説も映画も、全部面白い。
    これは小説会での革命。
    何回でも読める。

  • 今更ながら天気の子を読んでみた。ドドドファンタジー!晴れ女と家で少年の物語。日本は雨がやまない異常気象、100%天気にしてくれる晴れ女が存在する?まぁ~なぁ~中高生にはおもしい話なんでしょうが、大人になるとツッコミどころが多くてねぇー
    周りに迷惑かけすぎやし、お世話になった方へ不義理多いし、警察がしょぼすぎて逃げられすぎやし、日本の警察そんなやわやないで!拳銃拾って所持してるし、普通に発砲するし、お世話になった方に拳銃むける?発砲する?んで許してもらって普通に戻る?天気がどうこうってより信じれんお話でした。んで根本的に少年がなぜ家出してるか分からない。新海さんいい話で終わってるけど、そこんとこってどう?
    雨は嫌なことばかりやなくて恵みの雨ってもいうから、山林火災で大きな被害を受けた地域は本当に雨が恋しくて待ちわびてて、逆に雨乞いして、晴れもいいけど雨もいいってこと!

  • 君の名はと同じで、空が綺麗だから映画向きかなぁ。(´・ω・`)

  • とっても良かったです!映画や小説の中でも天気の子は特に好きで感動しました。特に心に残ったのは「だから、泣かないでほだか」です。声優さんの暖かい声が文字に宿ったようで凄かったです。皆さんも是非読んで見て下さい

  • 映画と小説とが互いに補完し合ってるように、映像では表現できないこと、映画の尺では収まらないことがこの小説の中にはたくさん詰まっている。勿論、映画を先に観た人には真新しいことはそれ以外にないし、どこかライトノベル感があることも否めない。だけど、誰かや世界も気にすることなく、自分の本当の想いをぶつけるまでに成長する姿に、忘れてしまっていた勇気を思い出す。

  • 自分的には君の名はより面白かったけどなぜか公開されてない時に低評価など押されてたからそれが許せないあと何度見ても映画でも本でも最後がよくわからない

  • 劇場で初めて見たときは、前作の『君の名は。』以上に、荒唐無稽でめちゃくちゃな話だと思ったけど、あの結末を描きたかったなら、さもありなん、なのかなあと思った記憶があります。

    小説版『天気の子』で久々にこの物語に触れましたが、やっぱり相変わらず荒唐無稽で、でもこれまでになくさっぱりと、晴れ晴れした気分になる物語だと、改めて感じました。

    数十日以上、降水を記録する異常が襲う日本。故郷の離島から家出し東京にやって来た高校生の穂高は、東京行きのフェリーで出会った須賀の仕事場に転がりこみ、なんとか居場所を確保する。
    そんな穂高に訪れた、陽菜という少女との出会い。彼女は祈ることで、空を晴れに出来る能力を持っていた。陽菜が弟と二人暮らしで、生活費に困っていると知った穂高は、陽菜にあるビジネスを提案する。

    映画『天気の子』の小説版。新海さんは映画では映像や音楽、そしてシーンの切り替えなどで、物語に勢いづける印象だけど、小説ではきっちりとそれぞれの内面を描く印象があります。

    映画では基本穂高視点が中心でしたが、小説では晴れを祈るときの陽菜の内面の描写や、須賀、須賀の下でバイトする夏美など、それぞれの心理も要所、要所で切り取りつつ、物語に弾みをつけていく。
    このそれぞれの内面描写であったり、小説ならではの比喩表現であったりが繊細で、改めて新海さんは、映像と文字というメディアを理解しつつ、それぞれの受け手に刺さるものを目指しているのだな、と感じます。

    これまでにない、さっぱりとした晴れ晴れさ、というのは、穂高の選択の明快さにあるのかもしれません。

    数十日降り続く雨という異常気象は、クライマックスでは夏なのに雪を降らせるというさらに異常な事態に。そして世界から姿を消してしまう陽菜。穂高は大人たちや社会を振り切り、再び陽菜に会うため逃げ続け……

    先に書いたけど、物語はやっぱり荒唐無稽。陽菜のファンタジー要素は抜きにしても、これだけ警察を敵に回して逃げ切れるのか、と思うし、逃走の場面もツッコミどころはいくつも感じます。

    でも、身も蓋もないことをいってしまえば、ファンタジー要素も、警察も全ては象徴にすぎなくて、究極的にはこの物語は、たった一つのことしか尋ねてきていないようにも思います。

    「世界を選ぶか、日常を選ぶか」

    サブカル評論でよく出てくる『セカイ系』というジャンル。世界の運命と、主人公たちの日常が地続きで、普通の日常を送っているはずの主人公たちが、いつの間にか、世界の運命を握ってしまう、というのが自分の理解。

    『新世紀エヴァンゲリオン』『涼宮ハルヒ』シリーズ『魔法少女まどか☆マギカ』と、そのセカイ系の系譜の作品の基本どころや、それに関する評論もそこそこ読んでいたけど、『天気の子』は、そんな名作たちとまた違う、清々しいまでに正直で、ある意味狂っている選択を、受け手に突きつけます。

    この選択が、自分には衝撃的でした、そんな真っ直ぐに選択できる物語があるんだと、いう衝撃。その選択がもたらす不思議な晴れ晴れとした気持ち。荒唐無稽さも、ツッコミどころも、予定調和な物語の落としどころも全てを「そんなの関係ねえ!」と吹き飛ばされたような、そんな感覚。

    常識とか、良識とか、調和とかを突き抜けた物語は、荒削りではあるんだけど、全てを突き抜けて、それでも残った思いというものは、狂おしいほどに真っ直ぐでキラキラと、受け手の中で忘れがたく輝き続けます。
    『天気の子』は自分の中にあった物語における常識を、突き抜けてしまった作品なのです。

  • 文句なしに面白いです。
    これはぜひ、映画も観てみないと。
    「君の名は。」の映画は一度観たけれど、やはり似通ったものを感じた。これが新海ワールドなのか。

    ひとつの作品を映画と小説、同時に製作するのは珍しいことなのかどうなのかよくわからないけれど、全く違う媒体のエンタメなので、その製作作業は本当に大変なのではないかと推測できる。と思っていたら、まさしく、映画と小説の表現の仕方の違いにあとがきで触れられていて、そうかそうか、そうだろうよ、と分かった気になった。
    映画鑑賞はまだこれからだけど、小説では、情景描写がとても丁寧で、キレイで、私の想像した情景が映画でどう表現されているかとても楽しみ。

    あとがきで、新海さんのエンターテイメントの定義というか、エンタメ製作にあたっての決意のようなものが書いてあるのだけれど、まさにその通り、と思ったし、そのあとがきを読んで、この物語の終わり方もすとんと自分の中に入ってきた気がする。

  • こちら、映画も観ています。新海誠さん節といいましょうか、情景描写や表現など、読んでいて『ああ、彼の小説だなあ』と思います。
    映画を観たことのある方はぜひ小説も手に取っていただけると情景が広がってくるのでお薦めですね。

  • まだ読んでないですが、映画の中で1番好きな作品なので小説も読みたいと思っています。本当に感動する映画だったので小説も楽しみです!

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著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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