太平洋戦争 最後の証言 第三部 大和沈没編 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041027011

作品紹介・あらすじ

なぜ戦艦大和は今も「日本人の希望」でありつづけるのか――。人類未曾有の46センチ砲を9門も搭載した巨艦の最期を90歳を前後する老兵たちの証言で綴った渾身のドキュメント。シリーズ三部作、完結編。

感想・レビュー・書評

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  • 読んだのは電子版。
    戦記、大和乗組員のインタビュー。
    あまり知ることのない大和に関することが多く語られ面白く読めた。
    生き残った人達が申し訳無さそうなのが、心苦しい。

  • 2018/4/28 Amazonより届く。
    2020/7/21〜7/28

    門田さんの最後の証言シリーズ最終巻は、戦艦大和編。このシリーズは本当に全日本人が読むべき書だと思う。戦争を礼讃するわけではなく、実際に経験者の体験として、語られる戦争のリアリズム。平和ボケした我々であるが、最近の米中の対立を見ていると、どこまでこの一見平和な体制が続くことやら。戦争とは何か、何を我々に強いるのか、がよく分かるシリーズである。

  • 太平洋戦争を生き抜いた方の証言に基づく著者の3部作の完結編。日本海軍の象徴的存在であった「大和」の建造から、太平洋戦争への参戦、そして沖縄へ向けての最後の出撃と沈没までの生涯を、「大和」元乗組員の証言から描き出します。当時世界最強・最新鋭の戦艦として日本の建艦技術の粋を集められて建造され、「大和が沈むときは日本が沈むとき」とまで信望された「大和」。その技術遺産は戦後の日本の造船を世界一に躍進させました。船としての「大和」については様々な資料でその性能などが論じられていますが、船上での日常や戦闘時の様子などは生き残った乗組員の方が非常に少なく(3300人余りの乗員のうち、生き残ったのは250人程度)、記録が少ないです。数少ないご存命の元乗組員の方が、どのような経緯で乗艦を命じられ、それぞれの持ち場でいかに戦われ、そして生還されたのか。1隻の船の命運の陰に、3300人余りの方の人生があることを改めて実感させられます。本書の巻末の解説にある次の1文が心に残ります。以下抜粋『多くの人が戦争の悲惨さをいつまでも忘れることなく次世代に伝える努力をすることによって、戦後70年を80年、100年とすることが出来るのではないか。』。

  •  戦艦大和の生き残った乗組員たちの証言集。戦争ノンフィクション3部作の完結編。

     ヤマトといえば、宇宙戦艦のイメージが強い私たち世代にとって、この戦艦大和の最後の姿に強烈な印象を受けました。

     戦艦による特攻という3000人を超える人たちが国や家族を守るため、命をかけて沖縄に向かっていく、そんな熱い思いを一心に大和が受け止め、戦い沈んでいく姿を、戦後70年経った今でもしっかりと感じていかなければならないと強く思いました。

     また、大和と対照的な駆逐艦「雪風」の存在も日本のあるべき姿を象徴しているようで、考えさせれらました。

     戦後70年のこの夏、この3部作を読むことができてとても意味のある夏になったと思います。

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著者プロフィール

作家、ジャーナリスト。1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社入社。『週刊新潮』編集部記者、デスク、次長、副部長を経て2008年独立。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。主な著書に『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『日本、遥かなり─エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『疫病2020』『新聞という病』(ともに産経新聞出版)、『新・階級闘争論』(ワック)など。

「2022年 『“安倍後”を襲う日本という病 マスコミと警察の劣化、極まれり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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