蒼海に消ゆ 祖国アメリカへ特攻した海軍少尉「松藤大治」の生涯 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
4.14
  • (3)
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 25
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041027127

作品紹介・あらすじ

米・サクラメントに生まれ、「日本は戦争に負ける。でも、俺は日本の後輩のために死ぬんだ」と言い残して死んだ松藤少尉。生前の松藤を知る一人ひとり訪ね歩き、その生涯に迫った感動の歴史ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 戦争の時代、多くの若者が亡くなった。日本にとってどれほどの損失であったかと思い、悔しくてたまらない。彼らはそれがその時代の逆らえない現実ととらえ、特攻に行く前日にも文句ひとつ言うことなくその目的に向かうことだけを考えていた。強い精神力を備えていた。こんな時代を二度と迎えてはいけないし、また今自由に意見の言える世の中であり、それはないと思いたい。ただ、当時の日本人の精神的な強さや何かに真摯に取り組む姿勢には感心する。ある意味忘れてはいけないことかもしれない。主人公の松藤大治さんの強さや正義感、人間的大きさを思う時、小さなことに悩む自分が勇気づけられる思いだ。

  •  感情的になるでなく、淡々と進んでいく。学徒出陣の写真は見たことあったけど外側から。読んでると内側から見てるみたいだった。
     時代に抗えない中、精一杯生きた若者達。

  • 「苦悩こそ人間の特権だ。人間の幸福だ」

  •  祖国アメリカへ特攻した日系2世の海軍少尉「松藤大治」の生涯を描いたノンフィクション。

     特攻を描いた名作といえば、「永遠の0」がありますが、あくまでもフィクションであり、今作が大きく違うのは、真実に迫ろうとしたノンフィクションであるという点です。

     筆者は、戦争への怒りを極力抑え、あくまでも主人公を知る貴重な方たちから聞いたことを冷静に描き、真実に迫ろうという姿勢でこの作品を書いています。

     そして、この作品の主題である、なぜ主人公は祖国へ特攻して死んだのかということの答えをあえて描かず、読者にその答えを委ねています。

     そのことを戦後70年を生きる自分たちがしっかりと受け止め、これからの日本と子供たちのために平和を保ち続けなければならないと感じました。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1958年高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。政治、歴史、司法、事件、スポーツなど幅広いジャンルで執筆。2010年『この命、義に捧ぐ――台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(角川文庫)で第19回山本七平賞を受賞。主な著書に『甲子園への遺言――伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯』(講談社文庫)『なぜ君は絶望と闘えたのか――本村洋の3300日』(新潮文庫)『死の淵を見た男――吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)などがある。

「2018年 『敗れても 敗れても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

蒼海に消ゆ 祖国アメリカへ特攻した海軍少尉「松藤大治」の生涯 (角川文庫)のその他の作品

門田隆将の作品

ツイートする