今日も一日きみを見てた

著者 : 角田光代
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年1月30日発売)
4.21
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  • レビュー :109
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041027332

作品紹介

2010年子猫をもらい受け、最初はおずおずと戸惑いながら、愛猫の行動のいちいちに目をみはり、感動し、次第にトトのいない生活なんて考えられないほどに溺愛していく角田さんの、愛ダダ漏れの極上猫エッセイ。

今日も一日きみを見てたの感想・レビュー・書評

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  • 最後の方読んでて訳も分からず涙が出てきちゃった。
    なんだろう、この気持ち。
    角田さんの書くエッセイでこんなにも優しい気持ちになるのってなかった。
    “小さくてふわふわしてる生きもの”
    こんな表現を角田さんがするなんて!
    「笹の舟で海をわたる」と同じ書き手なんて信じられない。
    今まで角田さんが苦手だと思っていた人もこれ読んだら絶対好きになるんじゃないかな。

    猫を飼った経験のなかった角田さんが、トトと出会うことによってどんどん変化していく様が面白い。
    小さい頃から猫がそばにいた私には想像できない気持ちの変化。
    酒好きで知られる角田さんがトトが心配で宴席を抜け出して周りを驚かせたというエピソードに笑ってしまったり。

    「愛するものができるということは、こんなにもこわいあれこれが増えるということだし、こんなにも非理性的な想像力が鍛えられることであると、私はふかふかのちいさな生きものに、日々教わっている。」
    恐ろしく同感。
    私の場合、猫じゃなくて子供だったけど(笑)

    我が家にいる猫に似ているせいか妙にトトに親近感。
    また今日も角田さんのブログ「トトほほ日記」をのぞいてみよう。

  • 先日見たテレビ番組で、
    「音読は黙読よりも脳を広範囲に活性化させる」
    とやっていたので、早速この読書から
    家で読む時のみ音読してみました。

    声が…震えてしまうのです。
    途中から抑えきれなくなってしまいました。

    角田さんが迷ったり、狼狽したり、躊躇したりと
    右往左往している姿や、
    トトちゃんの人っぽさや奥ゆかしさに
    思い当たることが多くて、可笑しくなるのです。

    目と耳の両方から入ってくる文章が
    ダブルの可笑しみとなり、
    その笑いを抑えようと声が震え、
    震えている声に我慢ならず最後は笑い声のみ。

    そのうち文章に書いてない
    「いや~ん、可愛すぎるぅ」
    「じっとりぃぃぃ」「それは負けちゃうよ」とか
    自分の心の声まで音読する始末。

    角田光代さんの家にやってきた、愛猫トトの記録。

    猫を家族として迎え入れた角田さんと私。
    人間の家族猫になったトトちゃんと私の相棒猫。
    性格も、行動も、猫歴も似ても似つかないほど違うのですが…。

    不思議なことに、深くうなずくことが多いのです。

    もしかして、猫と一緒に住むようになった人々は皆
    似通っている深い深い理由があるのではないかと。

    計算された偶然の中、
    この人には猫が望ましいと決定すると
    その人の学ぶべきことに合ったタイプの猫が
    「自分、行きます」と立候補して来てくれるのではないかと…。

    そんなSFチックなことを思わずにはいられない一冊です。

    BC時代とAC時代の表現、お気に入りです。
    猫の力はこんな風にその人の年表を分けてしまうほど
    影響力絶大になってしまうものなのですよね、角田さん!

    今日も、せっせと伝えます。
    「私の家に来てくれてありがとう」と。

  • ある日家に小さくてふわふわの生き物がやって来た、アメショーのトト。猫と暮らす前とその後の生活、ご自身の変わり様をBC(Before Cat), AC(After Cat)と表現されていた。座布団1枚!

    状況は昔の我が家と全く同じです。拾われた時の小さな毛玉であった彼は、その後自分の価値を理解し大きな顔で家族の一員として暮らしていました。ただ、雄である故か大人しくはなく、数日家に戻らないこともしばしば。

    角田さん宅のトトは大変奥ゆかしいお嬢様のようでうらやましい限りです。それでも最初に食べた猫缶じゃなきゃいやだとか、遊びたがりで手作りのおもちゃを追いかけながら廊下をドリフトしていたり、トトの仕草の一つ一つにあるあると頷いてしまいます。

    表紙があまりにも猫萌しているので、電車の中でカバーを掛けながら読んでいたのですが、顔の表情にダダ漏れしていたかもしれません(恥ずかしい・・・)。

  • 愛猫・トトへの角田さんの柔らかなまなざしが感じられる1冊です。

    これまで動物を飼ったことがなく、自分は犬派だと思っていた角田さんの元に1匹の猫がやってきます。
    トトと名付けられたアメリカンショートヘアの女の子は、家に来たその日から、あたりまえのように角田一家に馴染んだのだそう。
    それ以降、すっかり猫中心の生活になった角田さんの様子がとても微笑ましいです。

    BC(Before Cat)とAC(After Cat)、すなわち猫が来る前と後では、世界がまったく違って見える…というのは、一度でも猫を飼った人なら味わったことがある感覚ではないでしょうか。
    そして「この子がそばにいてくれてよかった」という猫への感謝の気持ちも。
    家の中で人間以外の柔らかな生き物が、伸びたり、丸まったり、時には寄り添ってくれたりする心地よさは何ものにもかえがたいことだと、本書を読んで改めて感じたのでした。

    トトはあまり人見知りをしない猫なのだそうです。
    撮影のカメラが入ると、ちゃんとレンズの前でお利口にしているのだとか。
    人見知りでスマホのカメラを向けても顔をそむける我が家のにゃんことは大違い…飼い主に似たのか…?

  • この本が発売になったとき、
    「トトほほ日記」で角田さんがトトちゃんの隣に本を並べて大喜びされていた。
    「あれだけたくさんの本を出版されている角田さんが…」
    でも読んでみて、この本が角田さんにとってどれほど特別な一冊なのか、よ~くわかりました。

    私もオットと二人暮らしで、母親になったことがありません。
    だからよけい角田さんのトトちゃんへの愛情や心配がわかるのかも…。

    レム睡眠するトトちゃん。
    その夢のなかですら怖い思いをしませんように…と願う角田さんの思いが
    痛いほど伝わってきて、胸が熱くなりました。

    以前読んだ石田ゆり子さんのエッセイに、
    ”動物は人間より早く逝ってしまう。
    その短い生涯のどこを切り取っても幸せだったと思ってくれたらいい”
    というようなことが書かれてあったのが忘れられません。

    今回、この本を読んで、あらためてうちの子達を思いました。
    角田さんの表現された”ちいさくてふわふわの生きもの”が与えてくれた幸せを…。
    その存在がどれほど支えとなってくれたかということを…。

    家族だけど子どもではないトトちゃん。
    でもおそろいのテーブルマットを持つトトちゃん。
    角田さんちの唯一無二の宝物だね!

  • 時々ブログで拝見していますが、トトめんこいなぁ…。しみじとそう思う。なんかひとの気持ちを見抜いているような達観しているようなトトの顔を見ているとホッとします。

    ひもじい顔がなんとも可愛い。あと自分玉のページの顔やしぐさが愛くるしい。

    うちの猫はもっとクールな感じで時々塩対応になるので、トトの顔を見ているとものすごく和んで、猛烈に睡魔が襲ってきて困りました。いいニャン相していると思った。

  • 犬も猫も、普通に好き。でも飼ったことはなく、住宅事情で今後も飼うことはないだろう。そして角田さんと同じく、これまでちいさい生き物しか飼ったことがなく、どちらかといえば犬派だった。だから、そんな角田さんが猫を飼い始めたと知ったときは正直意外だった。確かにトトちゃん、特別な猫好きじゃない私から見ても、美猫ちゃん。このトトちゃんエピソードまるまる一冊のエッセイがずいぶん好評で、「そのうちいずれ読めれば」と思っていた私も興味が湧いた。
    角田さんの旦那様は猫との暮らしの経験があるけど、角田さん自身は初めて。猫初心者の視点から語ってくれるので、猫生活未経験者の私が読んでもとてもわかりやすく、ありがたい。トトちゃんが心臓病を患ってることが判明したときはこちらまで胸をぎゅっと掴まれる思いだった。薬を飲みながらもすくすくと育つトトちゃん、彼女の行動に一喜一憂する角田さんもまた微笑ましくって、今更ながら「こんな角田さん知らなかったなぁ」なんて思う。いやはや、猫パワーってすごい。何より、とにかく、トトちゃんがもうもうもう可愛くって!!!猫を飼ったことがない私まで骨抜きにされちゃうなんて。
    最後の「猫、世界を変える」「猫がきた理由」そして「あとがき」は、胸に沁みまくりです。トトちゃんとの出会いの意味。トトちゃんが角田さんにとってどんなに大切な、かけがえのない存在であるか。本書のラストでまたも胸をぎゅっと掴まれ、猫生活未経験者の私にとっても、非常に意味ある一冊となりました。角田さんが「私の猫紀元前」とその後をBC(BeforeCat)とAC(AfterCat)と表現しているけど、私もこの本に出会ったことでBC・ACがはっきりしたかも。それほど意識が変わったね。
    角田さんがAC時代突入後に再読して号泣したという「綿の国星」を私も読み返したくなった。そして、トトちゃんが西原さんとこの文治さん&菊美さんの子供だと知り、西原マンガも読み返している。改めて、猫という存在の奥深さを感じてますよ。 

  • 初めて猫を飼った角田光代さん。
    おずおずと可愛がり、感嘆し、だんだんと愛が深まっていく様子が、控えめな筆致で描かれています。

    猫好きなら、わかるわかるの連発!
    最初は犬派だった作者が書いているので、猫好きでない人にも、入っていけるでしょう。

    トトちゃんの、なんて可愛らしいこと。
    大きな目、柔らかい身体、お茶目な態度、優美なポーズ。
    そっと寄りそってくれる猫らしい優しさと、猫らしくない?ちょっと、とぼけたところも(笑)
    角田さんとダンナさまの撮った写真ならではの、信頼感溢れるくつろぎぶり。
    見ているだけで、癒されますね。

    このトトちゃんがまた、おっとりしていて、愛想が良くて、写真好き、お客様好き。
    猫がみんなこうなら、猫嫌いは激減するでしょう!
    猫って、それぞれ性格は違うので~猫好きはまあ、癖のある猫も変わった猫も面白く愛おしく感じますけどね(笑)

    どちらかといえば犬派と自認していた角田さん。
    大ファンである作家(西原理恵子)さんから、いきなり、子猫が生まれたらあげるという話をされて、驚きつつも、もともと猫好きなご主人は大喜びで、否やはない。
    ドキドキしながら一緒に、子猫が生まれるのを待ったのです。
    そして、後に‥
    なぜ、あのとき、子猫をあげるといわれたのか、がわかり‥

    猫飼いはすべての猫の幸せを願うようになる。
    そのわけとは‥
    自分とは異なる生き物と共に暮らし、目で追い、触れ合い、いつしか心通い合う。
    この幸せを多くの人が実感してくれますように。
    出来るだけ長く続きますように☆

  • 近日発売の角田光代さんの愛猫トトちゃんにまつわる
    エッセイ。
    「本の旅人」に連載されていたのを、このお話を
    読むためだけに旅人ゲットしていた私は
    1冊にまとまった本が発売となり、楽しみで仕方ありません。
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    発売日当日、入荷が少なくてすぐに書棚から
    消えていましたが、無事に手に入れることが
    できました。

    カラー写真も豊富で、ソフトカバーですが装丁も
    気に入りました。
    角田さんのツィッターでPOPがかわいいという情報が
    あったので、POPも見なきゃ!

    読んでいると自然に笑顔になっていて、
    「いとしい」という言葉を味わいながら読書している
    という感じです。

    最後のほうに出てくる、ある人の言葉が印象的でした。
    確かに、私も猫とつく物語・写真集・雑貨すべてに
    反応してしまう、全猫を愛する一人である(笑)と。

  • トトちゃん、とってもお利口さんだね。
    角田さんのお家に貰われて本当に良かった。

    写真も数点載ってて、どの表情も超かわいい。
    なんで猫ちゃんってこんなにも癒されるんだろう。

    角田さんのトトちゃん愛がいっぱい詰まった素敵なエッセイでした。

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