- 本 ・本 (440ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041027561
作品紹介・あらすじ
「女が乗っているぞ!」その声が満州の空に届くことはなかった。白いワンピースの女を乗せた機体を操縦していたのは谷藤徹夫少尉(22歳)、女性は妻の朝子(24歳)。最後の特攻は夫婦で行われていた!!
感想・レビュー・書評
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本編の途中で、満洲国についての記述があるのだけれど、これが面白い。巻末の参考資料の中から満洲国に関するものを何か選んで読んでみようかな、と思うくらい。
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終戦直後の昭和20年8月19日。
妻を乗せて満州から飛び立っていった谷藤徹夫氏の生涯を、満州の歴史・情勢と重ね合わせながら記している一冊。
途中満州の歴史についての部分がかなり長いが、メインはあくまで谷藤氏の生涯と、終戦後の特攻へ至る背景である。
満州の歴史についての記述がかなり多いのは、それだけ時代背景や史実を正しく理解していないと、谷藤氏の特攻の意味を理解してもらえないのではないかということなのだろうか。
最後、彼らを決断させたのは、軍人としての誇りなのか、意地なのか、責任感なのか、何れにせよ極限状態での決断であったことは間違いない。8月15日を過ぎてもなお、戦争は続いていたのだ。 -
これまで、海軍の戦闘については知る機会が多かったものの、陸軍の、特に満州に関する状況については、まったく知識がなかった。 戦争を知らず当たり前のように平和を享受している身としては、軍民を問わず苦難を越えて国を護ってくださった先人にただただ感謝申し上げたい。 <(_ _)>
著者プロフィール
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