母の死 改版 (角川文庫 緑 28-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041028018

作品紹介・あらすじ

死にゆく母を見まもる日々、私は悪いことでもするように、そっとひとつ母の額にくちづけた。そしてある日、母はかすかに「あした…」とつぶやく。透明な悲しみに満ちた表題作「母の死」。年の離れた少女妙子との純粋無垢な愛の交流を、淡々と描く「郊外その二」など八篇を収録。ロングセラー「銀の匙」の作家中勘助の珠玉作品集。

感想・レビュー・書評

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  • 表題作「母の死」友人の娘妙子さんとの交流を描いた「郊外そのニ」など、八篇を収めた作品集。<br>
    親子ほど年が離れている妙子さんと中勘助の関係は、見てはいけないもののような気がしてしまう。こっちが邪な目で見ているせいなのかなんなのか。妙子さんかわいいです。<br>
    「母の死」に描かれている悲しみは、誰でも経験するかなしみなのだろうなあ、たぶん。
    「覚醒して苦しんでるのよりは麻酔した寝顔のほうが見たい。」「意識は確だが目をあかなくなった。母よ。母よ。私はもっと見てほしいのに。」

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著者プロフィール

1885年、東京に生まれる。小説家、詩人。東京大学国文学科卒業。夏目漱石に師事。漱石の推薦で『銀の匙』を『東京朝日新聞』に連載。主な著作に小説『提婆達多』『犬』、詩集に『琅玕』『飛鳥』などがある。

「2019年 『銀の匙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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