銀の匙 (角川文庫)

著者 : 中勘助
  • 角川書店 (1988年5月発売)
3.86
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041028070

銀の匙 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • さまざまな賛美の言葉で表しても足りない抒情世界。
    静かでありながら、奥底にある心は常に潤い、沸き立っている。身体の弱いコドモであっても感情がないわけではない。そんな世界を静かに静かに語っている。主人公が生まれた直後の文の波(=主人公の命の波)は静かで頼りないが、子どもが成長し、知識や体力をつけていくごとにぐんぐんと跳ね上がるリズムで引き込まれる。

    宝箱に銀の匙が入ってる子どもは幸い哉。宝箱は持たずとも心に銀の匙を大切に持っていられる子どもも幸せ。心に銀の匙を持っていられる限り永遠の子どもでいられる。

    漱石先生が絶賛した作品らしい。素晴らしい。

  • こんなにも日本語が美しいと感じた小説はありません。

    著者独特の擬音語擬態語に酔わされて、巧みな描写に夢中になりました。

    するすると、明治時代の少年の日常にタイムスリップして、主人公と古き良き日本を味わいました。

  • 透明でほんのり甘く、きらきらかがやきを閉じこめた、水飴のような涙のような印象。

  • 日本にこんな美しい描写の本があったとは知らなかった

  • まるで京料理のやうな、味はいがあつて、実に美しい。感性の鋭い、透明な、そして文才のある子どもが日々の自身の営みとそのまま綴つたやうな筆致だ。

  • とても美しく情緒豊かな作品で読んでいて心地よく面白かった。

    しかし作品を読んたあとこのような情緒ある作品はなぜ面白いのかが疑問に思ってしまい夜眠れなくなってしまった、 一体自分はこれのどこが美しくどこが面白いと思ったのだろうか?

  • 素晴らしかった。
    明治の中頃が描写されていると思うが、全くの普遍性を感じる。
    就学前後の年齢の主人公の周りに起こる出来事とそれに対する主人公の感性。
    伯母さんの存在が大きく素晴らしい。

    巻末の解説で平岡敏夫は「比類なく美しい幼少年期の物語」といい、郷原宏は「永遠に錆びない『銀の匙』」といっている。
    平岡敏夫の解説も素晴らしい。

    「銀の匙」を最初に読み、最初に認めたのは夏目漱石だそうだ。
    そんな知識などなくても素晴らしい小説だ。
    うーん、なぜもっと早くに読まなかったのだろう。

  • 前編が強く印象に残りました。どことなく文章にぎこちなさが感じられて、それがなんだか小さな頃の思い出を手繰るみたいで。
    特に好きなのは、お国さんとのエピソード。幼い2人の、ちいさなちいさな秘密の世界みたいなものは私にも身に覚えがあるだけに、懐かしい気持ちになりました。
    少ないページ数ですが、一気に読むより少しづつ、じっくりと美しい世界を細かく思い浮かべながら読んでいくのが合う作品でした。

  • キラキラひかる宝石箱のような物語

    例え体験していなくとも、
    繊細な描写からありありと情景を思い浮かべることができる。

    少年、少女のころの淡い夢。
    ゆらゆらゆれるセピア色の景色。


    主人公がヘタレなのもかわいい。

  • 匂い立つような言葉の細やかさ。

    小箱から取り出した銀の匙をきっかけに、子どもの頃を回想するお話。描写がきれいでうっとりしてしまう。

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