スピーチライター 言葉で世界を変える仕事 (oneテーマ21)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041028438

感想・レビュー・書評

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  • 日本テレビでスピーチライターが登場するドラマが始まったり、こんな本が出版されたり、今週、スピーチライターの方と飲むことになっていたり、スピーチライターは流行りなのかと思ったら、ドラマが始まるので出版されたらしい。スピーチライターになりたいと思ってなくても、スピーチの仕方について参考になるし、人のスピーチを聞く耳も変わると思う。

  • 初めて知ること

  • 具体的エピソードが多く、その道に興味があまりないので学ぶところは少なかった。

  • 「Yes we can」
    オバマさんではなく、オバマさんのスピーチライターが産んだ言葉だそうです。

    著者はスピーチライターとして活躍されており、
    心構えやノウハウを書いておられました。

    ○話し手の腑に落ちる言葉を使う
     あくまで、話し手の納得のいく言葉を使うことが大原則。
     ライターが出すぎることは厳禁。
    自分の言葉が、話し手の言葉になりえるかどうか。

    ○共感を呼ぶ
     リンカーンが、南北戦争に赴く兵士を鼓舞する言葉。
     「人民の、人民による、人民のための政治が、地上から滅ぶことがないようにしなければならない」
     人民を3回くりかえることで、歯切れよく、心地よく、リズミカルに訴える効果があるようです。

     いまなお、色あせることなく、語り継がれる言葉ですから、
     直接語りかけられたら、、、死をもおそれず、心が動きそうですね。

     なお、この文章とは別ですが、誰もが否定しえない事実を繰り返し述べることで、
    共感を高めるという手法もあるようです。

    ○まず、意見を固める
     自分が言わせたい意見から、逆算して、有利な事実を書き連ねる。

    ○反感に反論
     あらかじめ、想定される反感に、スピーチの中で反論することは一策。

    ○サウンドバイトを織り込む
     サウンドバイトとは、キラーメッセージのようなものです。
    無難な表現を、聞き手の印象に残るようなフレーズに言い換えることです。
     
     本書で紹介された例は、、、
     「今日、お話しするのは、プレゼンテーションをどうすれば上達するかについてです」
    ➡「今日、お話しするのは、たった3日努力するだけで、見違えるほどでプレゼン力が向上する方法についです」
     この例では、3日という言葉を使うことで、ひっかかりを作っています。
     
    また「農業のグローバル化を進めます」という平板な表現をいいかえて、
    「地産海消を進めます」というオリジナルワードを作るなど。

     センスが問われまずが、私は、ここがライターの頑張りどころと感じました。

    ○調整
     その他、スピーチライターが産んだ表現が社内で「攻めすぎ」など、
    とおらなかったりするというエピソードも紹介されていました。
    これは、どこの職場でも共通するハードルなんですね。


    「I have a dream.one day,my four children…」
    スピーチの力を、この本を読んで、あらためて、なつかしく、痛感しました。

  • プロのスピーチライターが解説する出来るスピーチの要諦。ボスのプレゼンを山ほど作っていた時期、どのような口調で、言葉で語りたいか日頃から言葉を集めて資料作りに反映していた。なるほどプロは短期間でそれを実現するものか。更にスピーチの内容そのものだけでなく場のセッティングからメディアトレーニングまで、言わば広報代理店の実務そのものまで担うというスピーチライター。広報だけでなく、自分でプレゼンをする機会のある人、上司のプレゼンやスピーチを作る機会のある人にはお役立ち。

  • スピーチライター
    180828読了
    今年62冊目今月5冊目。

    #読了
    #蔭山洋介
    #スピーチライター

    原田マハの、本日はお日柄もよく、を読んで触発された。

    説得や提案の場は多く、原稿代筆屋だけではないスピーチライターの仕事に自分との重なりが見えた。

    構成力、伝達力、演出力、なのかなぁ。

    参謀役であり、将軍でもある、そんな感じ。カッコいい。

    スピーチライター 蔭山洋介 読了

  • 名演説の陰にはスピーチライターあり。

    昔は黒子のような存在だったスピーチライターも最近は表に出てくるようになってきました。

    とはいえまだまだ「スピーチライターって何?」という方も多いと思います。

    私自身、この本を読むまでスピーチライターの存在はしっていましたが、具体的にどんな風に仕事をしているのかはは初めて知りました。

    大変面白かったです。おすすめです。

  • スピーチライターにはコミュニケーション能力が重要。
    先日「英国王のスピーチ」を観た。この映画は吃音の英国王がスピーチできるようにする医師(?)と英国王の交流を描いた映画だ。この映画で印象的なのは、医師と英国王の関係ではなく、訓練(コミュニケーション)を通して、「かけがえのない友人」になっていくところだ。この本の中にも、スピーチライターの蔭山さんと新社長に就任する加藤さんの就任演説ができるまでの会話がフィクションで書かれている。スピーチライティングはコミュニケーションを通し、本人が言葉にできない思いを探り、表に生んで行く作業だということがわかる。
    誰しも自身のストーリーを持っていると思う。それをはなか
    ら話すような内容ではないと切り捨ててしまっていたり、うまく表現できなかったりするだけかもしれない。我々の多くはスピーチライターを雇う余裕はないので、印象に残ったティップスをいくつかメモしておきたい。

    ・共感を積み上げる。「今日は暑いですね。」→「外を歩くのが億劫になりますね。」→「ビールを飲みたくなりますね。」大多数は今日は暑いと思うが、ビールを飲みたくなるのは少数かもしれない。いきなり「ビールを飲みたくなりますね。」から入ると反感を買う可能性がある。
    ・知っていたことが、別の見え方をした時に人は感動する。
    ・共感を積み上げる方向はゴールに対してまっすぐでなければならない。例)亡くなった戦友や大義を通して、兵士を奮い立たせる。
    ・話のつなぎを自然に。
    ・リアリティを持たせる。例)「自然が豊かで癒されました。」ではなく、「日本の自然とマレーシアの自然は異なり、荒々しく・・・癒されました。」

  • お仕事紹介で、実用度は低い

  • ☆つながりの絶たれた社会こそスピーチが求められる。これから必要となるスキルとなる。
    ☆「スピーチライターのスキルを身につけるには」
    ・演劇の素養はとても有用。映画、落語、弁論も。
    ・講演会やワークショップにはできる限り参加
    ☆活躍するスピーチライター
    ・安倍晋三を支えたジャーナリスト谷口智彦
    ・オバマ:ジョンファブロー、アダムフランケル
    ・「本日はお日柄もよく」原田マハ
     「学校のカイダン」日本テレビ
     

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著者プロフィール

スピーチライター、ブランディングディレクター。
パブリックスピーキング(講演、スピーチ、プレゼン)やブランド戦略を裏から支えるブレーンとして活躍。
クライアントには一部上場企業、外資系企業、中小ベンチャー企業の経営者や管理職、政治家、NPO 代表、公益法人理事長、講師などのリーダー層が多い。
『スピーチライター 言葉で世界を変える仕事』(角川oneテーマ21 出版)、『パブリックスピーキング 人を動かすコミュニケーション術』(NTT 出版)『なぜ、あなたの話は響かないのか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を執筆

「2021年 『「気弱な人」の失敗しない話し方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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