- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041028513
作品紹介・あらすじ
時は大正。伯爵家の嫡子・裕太郎と奉公人の学は唯一無二の幼馴染。優しくしてくれる裕太郎に、身分の違いから一線を引こうとする学だが、裕太郎の強い想いには抗えず…。
感想・レビュー・書評
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大正時代の裕福なお家の主従関係もの。攻めが受けを溺愛するのも、狂っているのもおいしく頂けました。最後に妹の手紙でなんとなく予想はしてたけど、なるほどと思いました。お父さんは知ってたのかな?知っていたから余計に受けに暴力をふるっていたのかもしれません。まぁなんにせよハッピーエンドでよかったです。
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以前はご自身でイラスト描かれていた丸木センセですが、「罪の蜜」「鬼子の夢」「忍姦」等、笠井あゆみセンセとの最強タッグで魅せてくれる作品がすごくいいですね。互いの持ち味が生かされています。
隠微で官能的な丸木文華ワールド全開のストーリーでした。
大正レトロBL。伯爵家の嫡子と奉公人の身分を超えた禁断の愛が描かれています。
裕福で何不自由ない暮らしを送る祐太郎は、明るくて頼もしくてイケメンでどこから見ても完璧な王子様です。
そんな彼が溺愛して庇護する学は、父親から暴力を受けても忍耐し健気に日々を過ごす薄幸のヒロインそのもの。
独特の仄暗いドロドロした濃厚なエロさはさすがでしたw
この先何かあるよね?ぜったいあるよね??と思わせる不穏な予兆、伏線にゾワゾワさせられました!
父親の暴力に耐え抜く学は痛々しいですが、我慢するうちに抑圧された感情が無意識のうちに膨らんでしまったんでしょうか…
祐太郎も完璧な王子というわけじゃなく、かなりひどく侵されていましたw溺愛じゃなくて、執着しまくりです。
なぜ、学にそこまで執着を見せるのか?というところが病んでいましたね…
学の一線を引いた態度に、あと一歩踏み込めなかった祐太郎。とてもじれったかったのですが、その分、学の父親失踪事件の後、タガが外れたように学を抱き潰すシーンでは萌え滾りました…w
ものすごく執拗に学を抱く祐太郎は、王子様キャラ完全に消えて危ない人レベルになってるけど、これはこれで萌えます。可愛い、可愛いって言い過ぎ~!
何でそうなったかというのは、次第に理解できてくる仕掛けになっています。
究極のハッピーエンドでした。葵がキモッって怒っているのが目に浮かぶようです…
話のまとめ方は「妖の宴」のようなかんじ。独特の情念の世界が確立している丸木センセです。