箱入り王女の災難 魔術と騎士と黒猫の序曲 (角川ビーンズ文庫)
- KADOKAWA (2015年6月1日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041029503
作品紹介・あらすじ
落馬事故に巻き込まれた王女フレデリカは、目覚めると召使いの身体に乗り移っていた! しかも王女は死んだと王宮中がパニックに! 元の姿に戻るため、「地獄の番犬」と名高い騎士・イザークの力を借りるけれど?
感想・レビュー・書評
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フレデリカは国王夫婦の一人娘で、次代の王様。慣習に沿って教育され、親しい友人もなく両親とさえ一緒にいられない。王の予定が変わり、来客のもてなしで馬の遠出ができなくなったため、代理のフレデリカが乗馬中に馬が暴れだし、それを止めようとして蹴られた台所番のグレーテルにフレデリカの魂は入ってしまう。フレデリカの体は虚ろなので、腐らない死体になった。グレーテルの魂はというと…。元に戻るための方法を探すなか、第三騎士団長のイザークと親しくなっていき、元々親しかった第一騎士団団長のユリウスも大きく関わってくる。
軽いタッチでお話が進むのに根底には国を守る王としての心構えであったり、キュンキュン要素が絡んできたりと、大変面白く読めました。あきさんのイラストも素敵過ぎます。もっと見たい、カラーで。
フレデリカが複数のならず者に襲われそうになるシーンはあるものの、小学生が読んでも特に問題なさそう。やや、艶っぽくなりそうな際どいラブシーンもアリ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
けなげな小さい子が成長していく話。
かわいらしい~ -
入れ替わった相手の下働きの娘・グレーテルがほとんど出てこないので驚いた。イザークに言わせれば相当変わった悪魔っ娘らしいけど、その本性がまだ掴めない。でも悪い娘じゃなさそうだ。ユリウスの立ち位置だと普通はイザークの当て馬だろうが、それがそうでも無いみたいで意外だ。
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作家とイラストのそれぞれが好きで読んでみた。
好きでした♪ -
フレデリカ王女はよくも悪くも素直にガンバるヒロイン。この著者はこういうタイプの主人公の女の子うまいですね。物語自体はオーソドックスですが、周りの主要キャラはみんな一癖あっておもしろいです。今後のユリウスとグレーテルのはじけっぷりに期待してます。
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王女フレデリカはある日、落馬した拍子に召し使いの体の中に入ってしまった。
だれも信じてくれないなかで、「地獄の番犬」と名高い騎士イザークは気がついてくれたけれど…
啓蒙思想が広がりはじめ、隣国で革命がおきる時代。のさばる貴族に反感が増える中で、箱入りの王女は貴族嫌いの騎士に拾われ、元の体に戻るために悪戦苦闘しながら、国のあり方について考えはじめるというお話。
ビーンズ文庫らしい生真面目さと、シュールな笑いの混じった、国作り系のファンタジーです。
とことん気弱で、弱腰な王女フレデリカが、守りたいと感じたもののために一生懸命になる姿が良いです。
作者の描く、頑張る乙女は好きです。期待しております。
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4613.html -
王道系の少女小説。こうなるだろうなと予想する展開を裏切るような驚きはないものの、キャラが魅力的で楽しく読めました。
主人公が努力出来る女の子で可愛いです。 -
三川さんの新シリーズの主人公は、気弱で自分に自信がないけれど、素直で責任を果たそうと頑張る王女フレデリカ。そんなフレデリカが遠乗りの際、落馬に巻き込まれてしまい、何故か馬の前に飛び出した召使いの娘と体が入れ替わってしまう。自分の体に戻るため、地獄の番人と名高い騎士で魔術師のイザークに力を借りることになるが、彼は貴族が大嫌い。しかもフレデリカと体が入れ替わってしまった召使いの娘グレーテルの魂は黒猫に入ってしまっているが、その猫がまったく見つからない。焦る中、フレデリカはイザークやグレーテルの両親たちの優しさに触れ…。
三川さんらしく読みやすい内容でした。フレデリカが自分の寂しさと向き合い、優しさを与えてくれた人たちのために出来ることをしようと頑張る姿は好感が持てました。グレーテル曰く、フレデリカは泣きながら女王になっていくのでしょう。一癖も二癖もあるのに何だかんだ優しいイザークや、だいぶ物騒な(笑)血の天使のユリウスも今後もっと活躍してくれるのでしょう。新しい信頼できる臣下が次巻でも登場するのかな?次も買うと思う。
著者プロフィール
三川みりの作品





