- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041029589
作品紹介・あらすじ
元秋月藩士の父、そして母までも惨殺された臼井六郎は、固く仇討ちを誓う。しかし武士の世では美風とされた仇討ちが、明治に入ると禁じられてしまう。おのれは何をなすべきなのか。六郎が下した決断とは?
感想・レビュー・書評
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最後の仇討ち
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仇討ちから少しずつ面白くなる。幕末明治の有名人どころをちょこちょこ出してきて、という風味はわざとらしいところもあったが。
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2018.2.9
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幕末から明治への移り変わりは、とても大変な時代だったのだと、歴史音痴の私でも感じることができます。
歴史背景が難しく、挫折しそうになりましたが、後半興味深く読めました。
自分の生きる道を探しながら成長していく六郎の姿が清々しく思えました。
最後がちょっとバタバタした感じで終わってしまったのが残念です。 -
7月-3。3.5点。
幕末、九州の藩である武士が寝込みを襲われ、殺害される。
息子である臼井六郎が、仇討ちを決めるが、明治になり
仇討ち禁止令が。
仇討ち相手を見つけ、東京に出る六郎。
面白い。歴史に即しながら、時代の変わり目と武士の本懐のせめぎ合い。
題名も、その意味も非常に良い。 -
実話、なのかな。幕末から明治にかけてのお話。
父の仇討ちを果たそうとする若者。しかし、時代が変わり、仇討ちは禁止される。 -
明治初期において、日本史上“最後の仇討ち”をした人物として知られる「臼井六郎」の物語。
作品の中で彼はそれほど魅力的な人物として描かれている訳ではないし、史実としても当時世間で騒がれたほどには、面白みのある人物ではなかったようだ。
しかしながら物語にはグイグイ引き込まれてしまい、睡眠時間を削って一気読みをしてしまった。
それは幕末から明治維新にかけての、矛盾をも含んだ熱量を、独特の静かな筆致で描いていく、葉室麟の力量のなせる技故だろう。
歴史小説、時代小説問わず、やはり氏の小説は安心して読める。