新訳 から騒ぎ (角川文庫)

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041029787

作品紹介・あらすじ

友人思いのドン・ペドロの尽力で、クローディオとヒアローは婚約し、ベネディクトとビアトリスの恋も始まりそう。ところがドン・ペドロの異母弟ドン・ジョンの策略で、クローディオはヒアローの浮気を信じこむ……。

感想・レビュー・書評

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  • 原題 Much ado about nothing
    (往年のTV番組「恋のから騒ぎ」は Much ado about love が副題だった。)

    アラゴン大公のおかしな動機と、付人の聞き間違いと、大公への嫉妬に基づくドン・ジョンの悪意と、ベネディックとベアトリスの意地の張り合いと、いろんなものが相互に影響しあって、訳の分からないドタバタ劇となるも、最後は大団円、という喜劇のお手本の様な内容。

    注釈を読む限り、細かいところでは、いろいろと辻褄が合っていないところが多いようで、大御所作家が年月を掛けて書き上げた名作というよりは、当時の売れっ子脚本家(宮藤官九郎のような)が短い時間で書き殴った即興作品、といった感じだろうか。

  • リア王の悲劇の後は、軽い喜劇で心を中和。
    序盤のビアトリスとベネディックの心を探り合うような辛辣且つ軽妙な掛け合いが楽しい。フェイクと姦計に振り回され一度は諦めながらもクローディオはヒアローを、ヒアローと侍女の作り話を聞かされたビアトリスはベネディックを愛することになる。二つの恋が悪意と善意のなかで撹拌されながら、やがて不純物が取り除かれ実を結ぶ。

    「友情は不変といってよいが、色と恋が絡めば話は別になる。」”Friendship is constant in all other things,
    Save in the office and affairs of love.”

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著者プロフィール

1564-1616。イギリスの劇作家・詩人。悲劇喜劇史劇をふくむ36編の脚本と154編からなる14行詩(ソネット)を書いた。その作品の言語的豊かさ、演劇的世界観・人間像は現代においてもなお、魅力を放ち続けている。

「2019年 『ヘンリー五世 シェイクスピア全集30巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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