ラプラスの魔女

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年5月15日発売)
3.52
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本棚登録 : 5214
レビュー : 711
  • Amazon.co.jp (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041029893

作品紹介・あらすじ

東野圭吾さん作家デビュー30周年記念作品!
円華という若い女性のボディガードを依頼された元警官の武尾は、行動を共にするにつれ彼女には不思議な《力》が備わっているのではと、疑いはじめる。
同じ頃、遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きていた。検証に赴いた地球化学の研究者・青江は、双方の現場で謎の娘・円華を目撃する――。
価値観をくつがえされる衝撃。物語に翻弄される興奮。

「マスカレード・イブ」から約9ヶ月ぶりとなる最新刊です。

”これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった。
そしたらこんな作品ができました。”       ――東野圭吾

感想・レビュー・書評

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  • 温泉地で起きた中毒死。その発生の仕方に疑問を感じた青江の前に現れた少女は、別の中毒死の場所でもみた少女だった。その少女が探す青年と、二つの中毒死につながる事柄から事件の真相が明らかになっていく。
    最初にボディーガードの武尾の話があり、青江先生の話と変わっていくので、ちょっと戸惑うところは、あったものの、それぞれで明らかにされていくことから、真相に近づいていくところは、おもしろい。ただ、ちょっとあっちいったり、こっちいったりのところもあって、戸惑ったところは、ありました。
    超常的能力が絡むものの、使い方が、単純ではないところがよかった。途中で人については難しいとしていたが、最後の方は自在になっているような感じがしたのは、ちょっと違和感があった。
    話の本筋ではないが、ブログの記事によって家族のイメージをコントロールしようとする話が印象に残った。この話では、うまくいっていないが、文献史学が言われるように、事実と異なる状況も作り出せてしまうということは、怖いところがある。
    どんどん読み進められていったが、あっさりとした感じでした。

  • 3.4
    中盤面白かったですね、ここから後半どんな展開が待っているのかとワクワクしながら読み進めましたが、期待していたほどの驚きの展開にはなりませんでした。
    東野圭吾って事でハードル上げすぎたかもしれません。
    もうちょっとニュートラルに読んだ方が良さそうです。

  • う~ん…
    何て言ったらいいのか…

    東野さん、いつも読みやすくて大好きなのですが、これは思うように読み進めることができなかった。
    誰が主人公(?)というか、感情移入して読んだらいいのかわからなくて…

    私の中で東野圭吾さんの作品=絶対面白いといった図ができてしまっているので、ハードルを上げすぎているのかもしれない。
    それか、連日の猛暑で私の集中力がバテバテだったか?

    楽しみにしていただけに、残念です。
    また、いつか読み直したいです。

  • 不思議な物語でした。

  • 東野圭吾さんは大好きな作家さんのひとり。
    東野圭吾さんの本は、この本で77冊目ですが…

    途中で、全くページが進まなくなり…
    ようやく読み切りました。

    • hongoh-遊民さん
      東野圭吾を77冊読み切ったとは!
      こちらはまだ40冊、負けてます(笑)
      この作品の評価は、イマイチですね。文庫になってから読むことにしま...
      東野圭吾を77冊読み切ったとは!
      こちらはまだ40冊、負けてます(笑)
      この作品の評価は、イマイチですね。文庫になってから読むことにしましょう。
      2016/05/10
    • azu-azumyさん
      hongoh-遊民さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます!
      一時期、東野圭吾さんにはまって、東野さんの本ばかり読んでいた時期が...
      hongoh-遊民さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます!
      一時期、東野圭吾さんにはまって、東野さんの本ばかり読んでいた時期があります。
      かなり偏ってました~(笑)
      なので、77冊です!
      個人的にはこの作品はあまり好みではありませんでした。
      2016/05/10
  • 東野圭吾2015年5月発行の意欲的な長編。
    空想科学的な要素を含み、「これまでの自分の小説をぶっ壊してみたかった」とのこと。

    かって起きた竜巻。
    母子が巻き込まれたが‥?

    元警官の武尾は数理学研究所の依頼で、羽原円華という若い女性の警備につきます。
    行動を共にするうちに、彼女には不思議な力が備わっているのでは、と思うように‥

    二つの温泉地で、相次いで硫化水素による死亡事故が起きます。
    検証のために訪れた研究者・青江は、双方の現場で謎めいた娘を目撃します。
    一方、事件を追う中岡刑事。
    冷たい美貌の甘粕才生という天才と、その息子の健人。何かが欠落している人物の研究による、思いもよらない結果が今起きている‥?!

    普通の人間達が、天才の引き起こした未来的な事態の謎を追う展開。
    先の予想が出来る能力は場合によってはすごくカッコいいけれど、現実に生きていくのは難しくなるという点も。
    ファンタジー‥だけでもない微妙なところがポイント?
    不思議な作品でした。
    好きってところまで行かないけど、イメージの豊かさや展開の上手さで、読んだ甲斐はありました。
    作家デビュー30年、80作目の到達点だそうです。

  • すでに各シーンが映像化されてイメージさせられて流石だなぁと、完成度の高さに感嘆の溜息がでてきました。
    ただ、これまでの作品とは一味違ったものというようなコメントが帯にありましたが、そうでもなかった気がしたのは私だけでしょうか?

  • さすが東野圭吾。読了後はその一言につきます。

    いくつもの謎をばらまき、物語の所々に絶妙なバランスで散りばめ、絡め合わせて一気に読み手の心を鷲掴みにし、謎の答えを求めどんどん読み進めしまう…。東野圭吾作品を読むときは毎回の事ですが、今回ももれなく東野ワールドにどっぷりと浸かってしまいました。

    予想の斜め上を滑り込みながら、物語は進行します。「えっ!?そんなこと起きる?」「そんなことありえるの?」と思うようなことが起こります。でも納得できる説明が必ず出てくる。さすが東野圭吾。知識と文章の構成力は衰えを知らず、どんどん進化し続けている印象を受けます。

    この物語のキーを握るのは「円華」。彼女が謎を振りまき、事件現場に必ず現れ、奇妙な現象を感じさせます。”違和感”や”偶然”という言葉で片づけてしまうにはあまりにも不思議な事象に、疑問を抱いた学者が事件の謎を解き明かそうと奮闘します。

    犯人だけでなく円華も人知を超えた力を使い、悪魔と化す犯人の後を追い、罪を重ねるのを止めようとします。そこに至るまでの、過去の辛い出来事がまた物語に深みを増し、親子ともに抱えている気持ちの描写が繊細で、円華の選んだ方法と羽原先生が行った実験とも呼べる手術も、もし同じ立場だったとしたら、その道を選ぶことによって、たくさんの未来を変えられる可能性があるならば、もしかしたら私も選ぶかもしれないと思わせるような内容でした。

    最後にはきちんと決着がつくので、読了後の気分は悪くはありません。櫻井翔さん主演で映画化された作品をぜひ見てみたいと思いました。

    心が動いた一文
    作中では物理的な説明が随所に出てきます。その中で印象に残った言葉がありました。

    「この世に存在意義のない個体などない。ただの一つとして」

    事件の首謀者が言ったセリフです。読み進めるとその一言の重さを感じます。

    また、円華が最後に未来を聞かれたときの一言。この本の最後の一文です。ぜひ読んで知ってほしい。人知を超えた予測能力を持つ彼女が予期した未来をどう思っているのかを…。

  • 竜巻に巻き込まれるシーンからいろいろと場面展開が激しくて、
    どこに集約されるんだろうと最初は読みづらかったけど、
    途中から羽原円華と甘粕謙人の秘密がわかってから一気に読んだ。

    こんな事本当にあるんだろうか?
    脳って不思議だ。そっちが知りたい。

  • 過去に映画館で予告を観たことがあったので、円華は広瀬すずちゃんという明確なビジュアルイメージを持って読み進めました。映画の評価はよくないですね。豪華キャストなのに。

    東野圭吾の小説はそれほど沢山読んだことはありません。おそらく10~15冊くらい。でもやっぱりずばぬけて上手い作家だと思います。ストーリー、人物設定、文章すべてにおいてバランスがとれています(『ダイイング・アイ』以外は)。
    ところで、この小説は主人公というのが特に存在しません。青江・円華・武尾・中岡・甘粕あたりがメインどころとなり、物語のハンドルを代わるばんこに握っていくイメージでしょうか。

    とある温泉に訪れた夫婦のうち、夫が硫化水素のガス中毒で死亡する。当初は事故として片づけられるが、別の離れた温泉地でも同様の中毒死が起こる。
    地球科学が専門の教授青江は2つの事故の調査を依頼され、その両方でピンクのニット帽をかぶった若い女性を目撃する。
    2人の被害者には、死因以外にも映画関係者という共通点がある。
    最初の事件では、妻が夫を殺害するに値する動機がある。
    では殺人だとしたら、一体それはどうやって行われたのだろうか。

    空想科学を題材とした話なので、殺人方法に関するトリックは現実的なものではありません。これは「Why done it?」の小説です。
    そしてその動機はあまりにも自分勝手な、しかし考えようによってはどうしようもないものでした。
    女として生まれてきたとか、足が短いとか、そういうのと同じ生まれつき持って生まれたもの。
    ラプラスの悪魔の力は、医学の力による後天的なもの。
    これは先天的な悪の行いに対して、後天的な力を授かった悪が死をもって復讐しようとして、最後に後天的な力を持つようになった善に阻まれるおはなし。


    ちょっと先の未来が予測できるのって(予知ではなくあくまでも予測)生きるに疲れるだろうなと思います。でももし、もしこのわたしにラプラスの悪魔の力が備わったとしたら、それは善と悪どちらにより多く傾くのでしょう。
    もちろん、わたしは凡人なので、それすら予測できないのですが。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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