バケモノの子 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041030004

感想・レビュー・書評

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  • 映画をTV放送してたのを、チラッと観ただけした。こんなに面白い展開になっていたとは、つゆ知らず…
    次はしっかり映画を観てみます

  • 映画バケモノの子の原作本

    母親を交通事故で無くした蓮は、離婚した父親ではなく、
    本家に引き取られることになるが逃げだす。
    渋谷の街中で点々と生きながらえ世の中を憎んでいた。
    そこに渋天街のバケモノ熊徹に出会い、見初められる。
    蓮はその影を追いかけるうちに迷い込み、
    熊徹の弟子となり、九太として生きていく。
    師弟関係になり、互いに高め合う二人。
    九太は渋谷の街に戻り、楓と出会い、
    自分が知らない世界を知りたいと強く願い始める。
    そうしているうちに、父親の居所がわかり、
    人間の世界で生きることを選択するか迷い葛藤する。
    師である熊徹に相談したかったが、
    人間の世界に興味をもって勉強ばかりで、
    修行していないことを指摘され、喧嘩別れしてしまう。
    父親のもとに向かうが自分の気持ちをうまく整理できず、戸惑い、渋天街へ。
    宗師様のあとを決めるため、熊徹は猪王山との試合。
    苦戦を強いられているところに、
    迷った挙句に罵声を浴びせる九太。
    二人で勝利をおさめ、喜んだのもつかの間、
    猪王山の弟子、一郎太が闇に飲まれて熊徹を瀕死に追い込む。
    九太は怒るが闇に飲まれそうになるのを踏みとどまり、
    意を決して一郎太との戦いに臨む。
    渋谷での決戦で楓を守りながら戦うが窮地に追い込まれる。
    今度は熊徹の助けを得て、二人で勝利する。


    師弟関係という間柄でありながら、互いに学び合い強くなっていく二人。
    そして「胸の中の剣」は知らないうちに磨かれているように思った。
    白鯨の話が随所に絡み、
    楓が言う「自分を映す鏡」というものが、
    蓮にとっての一郎太であり、
    クジラの姿として対峙するところもおもしろかった。

    映画を観て、いままでの細田作品の中で、
    もっとも男の子に向いたエンターテイメント性の高い作品だったように思う。
    冒険活劇と銘打つだけあってさすがの出来だと思う。

    細田作品は、キャラクターの葛藤や成長の姿をかならず描いていて、どの作品もその色が違うのについ引き込まれてしまうすごさがある。
    そして、どの作品も「ひとりじゃない」ことに気付かせてくれるそんな作品の良さを改めて感じた。
    これからも応援し、観続けていきたいと思う。

  • 映画が公開されてますね
    これは映像でみたいなあ
    でも行けないから活字でガマン
    孤独な少年がバケモノの師匠に育てられ、
    師匠も大切なものを身に宿していく
    ラストもいいな
    動くブックカバーもらったけどまだダウンロードしてない、できない(泣
    《 お互いの 絆が育つ 知らぬ間に 》

  • 読みやすい作品でした。映画は観てませんが機会が有れば観てみたいと思います。個人的には二郎丸のキャラが好きです(o≧▽゜)o

  • バケモノの子
    細田守

    ∞----------------------∞

    人間の世界とは違うもうひとつの世界はバケモノの世界というパラレルワールド。

    人間 < バケモノ < 神 ?
    闇を持つ人間は神にはなれない。それを思うと、人間とバケモノの間には更に動物とか植物とか居そうだな。

    バケモノには闇が無いって言うのは二郎丸から感じてて、いじめっ子なのかと思いきや、自分の好きな強い人と分かると途端に懐くとか、多々良やみんなも軽口は叩くけど悪意が無いなって思った。それに対して一郎彦は人を蔑んでる感じがあったよね。
    ただ人間=闇では無くて、憧れの父のように牙がなくて鼻も長くなくてとか悩んでることに、周りが気付いてあげることって大事だなと思った。
    一生守っていくべき相手に「そのうち生える」って適当すぎだよ。

    それに比べると、熊徹の育て方はどうだろう。ほとんど放置してる気はするけど、自分のことをすごく気にしてくれてるのは分かる。ダメな親だと子が立派に育つ典型かもしれない。

    こっちの世界とあっちの世界を行き来出来るようになったり、最後の一郎彦と九太が戦うシーンで、2つの世界が連動してるのがすごく面白くて、これから地震とかあると「実はバケモノの世界で?」とか思いそう。
    こっちが雨ならあっちも雨なのかな?

    熊徹が転生して九太の胸の剣になるって言うのは泣いた。2人で一人前って言うのが良いね。でもずっと心の中から語りかけられるってストレスたまりそうではあるけど。相手が神なら仕方が無いか。

    2023/06/24 読了 (図書館)

  • バケモノの世界に迷いこんだ少年の成長の物語。
    色々な人達のおかげで自分を取り戻す姿に感動。九太とくまたつのコンビプレーもかっこいい。
    映画もおもしろかった。
    (映画は多分★★★★★)

  • バケモノと人間が交わるいい話であった。

  • 3回目か4回目の再読。何回読んでも素敵で大好きな作品。れおくんがおすすめ映画で話してて映画見ようかと思ったけどとりあえずもう1回小説読もうと思って読んだ。学校で読んでたのに何回も泣きそうになって危なかった……。胸の中の剣をグッと握って戦いたいです私も………(???)

  • 最初はとっつきにくい、少し読み進めにくい話だなと思っていたけれど、半分を過ぎたあたりから読みやすくなり、ぐんぐんと最後まで読み終えることができた。
    九太が人間でありながらバケモノの世界で生きていく覚悟とか、熊徹の不器用な愛情表現とか、楓との心のつながりとか、色々なものが胸にせまる内容だった。九太に、いつでも胸の中にいて自分のことを応援してくれる存在ができてよかったと思った。幸せな人生を送ってほしいと願う。

  • 人は皆コンプレックスや劣等感を持って生きている。そして人は一人では生きていけない。それを教えてくれる作品。

    熊徹と九太が徐々に絆を深めいく姿に感動する。

著者プロフィール

1967年富山県生まれ。91年東映動画(現・東映アニメーション)入社。アニメーターおよび演出として活躍後、フリーに。『時をかける少女』(2006年)、『サマーウォーズ』(09年)を監督し、国内外で注目を集める。11年には自身のアニメーション映画制作会社「スタジオ地図」を設立。監督・脚本・原作を務めた『おおかみこどもの雨と雪』(12年)、『バケモノの子』(15年)はいずれも大ヒットとなり、『未来のミライ』(18年)ではアニー賞を受賞、米国アカデミー賞長編アニメーション部門にもノミネートされ世界中で注目を集めた

「2021年 『角川アニメ絵本 竜とそばかすの姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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