水木しげるの古代出雲 (角川文庫)

著者 : 水木しげる
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年6月20日発売)
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  • レビュー :15
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041030073

作品紹介・あらすじ

鳥取県境港に育った水木しげるは幼いころ島根半島によく出かけていた。夢に現れた出雲族の青年の言葉に導かれ、隠岐に水木しげるのルーツを辿り、出雲神話に隠された壮大な謎に迫る、水木版・古代出雲史!

水木しげるの古代出雲 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「出雲王朝があった」という立場から、古事記と出雲国風土記を再編して作り上げた水木版古事記である。巻末の参考文献が60冊以上並んでいて、一生懸命研究しながら描いたことかうかがわれる。ほとんどが5年前から3年前の作品であり、水木さんホントにお元気だったんだなあ、と思った。

    所々考古学的な知見も混ぜていて、ジオラマの写真をそのまま絵にしたようなものもあるが、そこに出てくる人物は水木しげるフィルターを通っていて生き生きとしているし、鳥の姿をしているシャーマンの姿など(49p)は、文献以上によく調べているように感じた。

    困るのは、多くの所に専門的な正確さがあるのと同時に、好い加減な所も多々あるのである。出雲王朝が新羅の国に侵略されて「播磨や吉備が獲られた」などと簡単に書いていて、おいおいそんな根拠は何処にもないよ、と言いたくなる。出雲王朝説は、そもそも非常に根拠が薄いと私は思う。もちろん、国譲り神話のもとになった大きな「争い」はあったと思う。しかし大和王朝の前に、出雲が西日本一帯を統一していた根拠はない。

    まあ、それはいいとして、水木しげる版の豊かな神話表現は、他の漫画版の古事記ともまた違い素晴らしかったのは確かだ。

    今度「古事記を訪ねる島根の旅」を計画しているが、そのためのいいシュミレーションが出来た。
    2015年12月22日読了

  • 予想通りというか、漫画のわりに難しい。

  • 島根に旅行に行って、出雲大社にも参拝して、出雲の歴史を肌で感じて、ちゃんと神話のことも勉強しようと思った。地元の本屋さんに並んでいたので購入。マンガだし分かりやすくて読みやすかった。入門編&水木しげるの熱い思いが込められた本だと思いました。

  • 古代出雲に興味もあり、古事記にもチャレンジしようと前々から思ってもいたが
    何しろ難しいので、この漫画からトライ。水木しげるさんの飽くなき追及と勉強で描かれた古代は、やっぱり難しい。たくさんの神様が入り乱れやっとの思いで読了。
    もう一度読みなおさなきゃ。

  • 最後、屁の報告で終わるのが水木サンらしくてよい。

  • 出雲から美保関あたりの神社を友人についてまわったばかりで、記憶も新しく関心しきりでした。行く前に読んでいれば、また違った視点で観て回れたのではないかと思います。知的好奇心を刺激されました。
    この本は、先生がお年をめしてからの本だと思いますが、先生のパワフルさが溢れています。いくつになっても意欲的に取り組む姿勢に、人のパワーは年齢に非ずだ!と勇気をもらいました。

  • どこまでが神話でどこからが史実なのか、突拍子もない展開に驚きつつもますます古代に興味を持ちました。一見憶えにくく眠くなる名前の長い登場人物も、水木さんに描かれれば記憶に残って理解しやすい。

  • 最後の京極夏彦氏とのやりとりが面白い。

  • 水木しげるさん2012年の作品。最晩年の仕事ね…と思ってちょっと調べたら、水木さんは本当に亡くなる間際までほかにもたくさん漫画描いてらしたんですね。すごい。

    さて内容はタイトルの通りなのだが、なんでもこの30年来、古代出雲族と思われる青年が水木サンの夢枕に立っては自分たちの無念を訴え続けてきたのだそうで、水木サン自身のルーツとも関わりの深い古代出雲のありし日の姿、そして国譲り神話の真実、これを描くのは自分の使命であると考え研究を続けてきたということである。
    古事記はいわば勝者の言い分、そこで語られなかった真実を追い求めるという立場がはっきりしているので、ロマン溢れる読み心地で楽しめます。

    でも内容の真偽のほどや、へ~情報よりも、水木翁が古代霊にせっつかれながら色々調べてこれを描いたっていうできごと全体が、なにより楽しい。
    出雲での(弟子?の京極夏彦氏を伴っての)フィールドワークにも熱心だし、参考文献には2010年代出版の本も並んでいるし、精力的である。
    そして、真面目なのにくすっとくる語り口。独特。

  • この手の漫画の極北は「ぼおるぺん古事記」だが、
    本書は出雲神話という観点で貫かれている。
    さらにいえば出雲人の無念さが動機にあるので、飄々とした中にペーソス漂う。

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