- 本 ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041030080
作品紹介・あらすじ
重い腎臓病を抱えつつ将棋界に入門、名人を目指し最高峰リーグ「A級」で奮闘のさなか生涯を終えた天才棋士、村山聖。名人への夢に手をかけ、果たせず倒れた“怪童”の生涯を描く。第13回新潮学芸賞受賞。
感想・レビュー・書評
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。・゜・(ノД`)・゜・。
三月のライオンの二階堂のモデルがいたと知って読んでみようと思ったの。
そんな軽い気持ちで読み始めたの。
もう…感想なんて書けない。゚(゚´Д`゚)゚。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
将棋好きの友から聞いて知っていた。
漫画「3月のライオン」の二階堂くんに、モデルがいることを。
この本はノンフィクション。
人の一生、生き様に評価星なんてつけられない。
将棋に出逢い、将棋に命を捧げた人、村山聖。
その生き方に、周りに沢山の理解者がいたこと。
残した足跡は、たとえ生きた時間が短かったとしても、今後も沢山の人に影響を与えて続けるだろうこと。
命を捧げてもいいくらい好きなものを見つけた人。読んでいる間、羨望の気持ち、応援したい気持ち、それに相反する暗い気持ちが交錯する。
何故か手に取ってしまったこの本。
人間として生まれたら、誰しも避けられない未来。読後、考えることが多すぎる。
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2024/09/04
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2024/09/04
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2024/09/04
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常に死と隣り合わせで、それゆえに精一杯生きたということが、文章から伝わってくる。晩年、薬を使わずに、痛みを我慢していた事実は衝撃的だった。ご両親は、本人が望む治療を優先して見守っており、さぞ辛かったのでは、と想像を絶する。本を通して、素晴らしい棋士と出会えた。村山聖の生き様を忘れないでいたい。
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村山聖(さとる)が将棋にかける思いがつづられた作品。名人になるという目標を掲げながら、29歳という短い人生を懸命に生きねいた。
師匠の森との絆の深さ、面倒見の良さにも驚いた。
三谷工業のオジちゃんとは誰なんだ?登場人物皆素晴らしい。 -
幼い頃にネフローゼという難病に罹りながらも将棋に出会い、いつか「名人」になることを夢見て命がけで指す、ノンフィクション小説。
なんという精神力…
素晴らしい師弟愛…
ライバルたちとの友情…
言動の端々が胸にささります
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ノンフィクションは噛み締めて読むので時間かかった。
村山棋士の事は、リアルタイムでは拝見した事は無かったのですが、凄い棋士と話は聞いていたので興味が有り読んでみました。
将棋の事は少ししか分からないので、分かる人の方が凄さは分かるはず。
そんな私でも村山棋士の気迫や執念はもの凄く感じました。
人間性の魅力や周りの人達の温かさや苦労も細かく書いてあり読み応えの有る1冊でした。 -
私個人は将棋を指さず、また将棋ファンでもありません。ただ、時々ノンフィクションを読み、小説とは違う、未知で実在した(する)人の生き様を知り、感銘を受ける機会も大切にしたいと考えています。
短い生涯を彗星の如く駆け抜けた天才棋士・村山聖(さとし)にまつわる本書は、出版から20年になるのですね。沢山の新しい感動をいただきました。そう言えば、松山ケンイチさん主演で映画化されました。
天才等の称号をもつ有名棋士の自伝は数多あるでしょうが、本書は『泣き虫しょったんの奇跡 サラリーマンから将棋のプロへ』(瀬川晶司 著)と対極をなすのでは? と個人的に思いました。一人の人間が見せる多面的な側面を炙り出す素晴らしい内容でした。
藤井聡太五冠(R4.5現在)の活躍で空前の将棋ブームのようですが、将棋だけでなく病気や年齢とも壮絶な闘いを繰り広げた棋士がいた・いる事実を、また陽の目を見ずに道を閉ざされた多くの棋士・奨励会員がいることをしっかりと胸に刻みたいと思います。
29年の生涯は、一般的尺度からすると短いのでしょうが、その中身は人の何倍も濃密で、生きること・将棋をし名人を目指すことの意味を問い続けた泥臭くも純粋な生涯は、決して色褪せることはないでしょう。
『聖の青春』という直接的で分かりやすいタイトルが、もっと多くの若い読者の獲得につながることを願います。 -
著者、大崎善生さんの作品、ブクログ登録は2冊目。
大崎善生さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
大崎 善生(おおさき よしお、1957年(昭和32年)12月11日 - )は、日本の作家、元雑誌編集者、CS日本番組審議会。
で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)
重い腎臓病を抱えつつ将棋界に入門、名人を目指し最高峰リーグ「A級」で奮闘のさなか生涯を終えた天才棋士、村山聖。名人への夢に手をかけ、果たせず倒れた“怪童”の生涯を描く。第13回新潮学芸賞受賞。
誰でも、歳を重ねるにつれて、若い頃の純粋さは失われていくものと思う。
それ故に、本作の主人公の純粋さには、心が洗われる。
最後に、本作の主人公、村山聖(むらやまさとし)さん、どのような方かを、ウィキペディアで確認しておきます。
村山 聖(むらやま さとし、1969年(昭和44年)6月15日 - 1998年(平成10年)8月8日)は、日本の将棋棋士、九段(追贈)。森信雄七段門下。棋士番号は180。いわゆる「羽生世代」と呼ばれる棋士の一人。
広島県安芸郡府中町出身。血液型はAB型。 -
島田潤一郎さんの本で知って、早く読みたかったこの本。読了直後に泣きながら書いた感想をそのまま投下します。↓
寂しい、初めて村山さんのことを知ったのに、寂しくてたまらない、虫が良すぎるけど
村山さんの将棋を生で見てみたかった。
運命が残酷、もう読む前の私には戻れない読んだ後も涙が止まらない。これからの私の人生で村山さんを忘れることは絶対にないし、29歳の誕生日、私は村山さんのことを思い出すと思う。名人、とってほしかった。
悲しくて寂しくて辛い。どれほどの辛さ、痛さ、無常感だったんやろう。想像を絶する。そしてどれほどの、名人への渇望だったんやろう。死が常に隣にあり、命あるものは髪も爪も切れない、でも将棋も自分が生き延びるか相手を殺すかだという葛藤。思い通りに動かない体、暗闇と水滴の音だけの中で過ぎゆくのを待つ無力さと恐怖。。現実の自分の体といつか必ず来る死、それに打ち勝つには将棋しかなかった。将棋と、名人になるまで全員を倒す、勝利しかなかった。自分だけが知る自分の体の予感、コントロールして付き合ってきたからこそ最期の時や悪い進展もわかる、その恐さはどれほどやったやろう。。それでも諦めず、自暴自棄にならず、名人への切望を死ぬまで忘れなかった。ひたむきとか懸命とか純粋とか、この世にある言葉では表せない気がする。
大傑作やった。2024年序盤も序盤やけど、今年良かった本ランキング間違いなく一位。本の好きなジャンル関係なく、是非読んでほしいと思った。 -
一切の予備知識もなく手に取った本なので、この本がまさかノンフィクション作品であったとは知りませんでした。
また恥ずかしくも、私は将棋の世界についてほとんど知識もなく、駒の動かし方くらいしか将棋については分かりません。なので、当時騒がれていた、棋士の羽生善治という名前だけは聞いて知っている程度の貧弱な将棋知識です。
棋士、羽生善治が頭角を現してきたその同時期、もうひとりの棋士、村山聖という人間がいたことを初めて知りました。
その彼が、どのような人物でどのような生涯を送ったのかをこの本によって知ることができたことは、とても価値がありました。
著者プロフィール
大崎善生の作品





