- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041030158
作品紹介・あらすじ
如何にして拝み屋と成り得たのか。霊を霊と認識していなかった幼少期から拝み屋開業にいたるまで、人ならざるモノと付き合い続けた恐怖の半生記。取材をもとにした怪異譚も併せて収録する、かつてない怪談実話集!
感想・レビュー・書評
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ただの実話怪談集で終わらない!
私が怖がるドンピシャなシリーズなんだよなぁ…(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)
拝み屋シリーズ第3弾!!
前巻『拝み屋怪談 花嫁の家』ですっかり拝み屋シリーズにハマってしまった…。
めちゃクソ怖かった……。(-_-;)
今回も、1巻の『拝み屋怪談 怪談始末』と同じような形式で、郷内さんの体験談や相談者さん達の実話怪談がたくさん載っています。
中でも印象深かった作品をいくつか挙げます。
【やぶ寿し】
小学2年生の双子の兄妹が夏休みに広大な雑木林へ。
そこは親に絶対入るなと止められている場所だった。
昆虫採集に夢中になり、兄弟はどんどん奥まで足を踏み入れる。
道に迷って彷徨っていると「えいらっしゃい!」と威勢のいい男の声が。
そこには『やぶ寿し』と書かれた看板が掛けられていた——。
これ嫌だ〜(;´Д`)
こんな体験したくない〜!
入っちゃダメって言われている場所は危険!
【離魂病】
夫婦が居間でくつろいでいると、風呂場から高校生のひとり娘の悲鳴が。
気付くと丸裸のまま娘が居間へ駆け込んできた。
「風呂にあたしがいる!あたしがいるのよ!」と叫ぶ娘。
話をよく聞くと、シャワーで頭を洗い終わり浴槽に戻ろうとしたら、もうひとりの自分が湯船に浸かってこっちをみてニィーッと笑ったと言う—。
ドッペルゲンガーの話の中で、これが1番怖い……。
お風呂で髪洗って目瞑っている時が1番怖いですよね(;´Д`)
【幽霊神輿】
男が茶の間のこたつに入ってうたた寝をしていると、突如仏間の襖がばーん!と蹴り倒され、白装束に三角頭巾を頭にまいた男女が十数人、どっとなだれこんできた。
次に気付くとそこは——。
こえぇ!!
こんなん急に現れてこんな仕打ちされるなんて……。
おちおちうたた寝もできん(༎ຶ⌑༎ຶ)
【同じものを見ている】
著者が体験した怪談話。
家族に話すと、父も弟も妹も…。
著者の家に纏わる因縁が続く。
やばい。
これ以降の短編、全部怖い…((((;゜Д゜)))
郷内さんが拝み屋になるきっかけとなったお話です。
こんなに色々な体験をしていたら、拝み屋になろうというのも納得する…。
郷内さんの小説の良い点は、怪異を根拠もなく全面的に肯定するだけではない所。
自分の幻覚だと思っていて、最初は否定していたという所。
徐々に否定するだけでは説明がつかなくなる現象にぶち当たる事もあるのですが(-_-;)
最初から全肯定されると、自分としては引きますからね…(^▽^;)
この『逆さ稲荷』を読んで再度気付いたのですが、実話怪談にたまに出てくる怖い体験の中に、
「自分の近くで複数の人がコソコソと小声で会話している描写」
があります。
これ、私学生時代によくありました。
眠りに入る(醒める)狭間、私の頭の周囲で何人かの人が会話している…。
たまに笑ったり、ほんと普通の会話なんだけど、不思議と内容は頭に入ってこない。
で、ザワザワ〜ってなって目が覚めたり。
これって、私が霊現象を体験しているのか、はたまた、誰もがする体験で、怪談に寄せていた方が霊現象だと勘違いしているのか……( ≖ᴗ≖)
謎は深まるばかり。
続けてシリーズ第4弾
『拝み屋怪談 禁忌を書く』読みますヽ(´▽`)ノ
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本当に怖がりなんですが、怪談話って面白い。
拝み屋になる経緯面白かったです。この作者の伏線が僕には丁度ツボ。 -
ラストヘ向かうにつれて怖さがジワジワと増してくる。
曽祖母、超怖い。一体何なのだろう。
拝み屋になるきっかけが語られている。 -
拝み屋の作家の体験談がメイン、読みやすい
「透明人間」「幽霊神輿」「体験願望」あたりが好みだった
タイトルの「逆さ稲荷」は逆立ちしてる狐のイメージだったけど、
お米の中にあげがうまっている逆稲荷寿司ということでした -
郷内さんが拝み屋になるきっかけの事件を書いた「逆さ稲荷」。
合間合間に拝み屋として、経験・収集した怪談が挟まれています。箸休め。
その中では、狸に化かされる話が好きですね。やりこめるオチが民話のようで。
曾祖母の霊が起こした怪異の数々。幻視で経験した惨劇。
郷内さんの先祖の行状と思われていたことが、そうではなかったというのであれば、なぜその怪異が起こることになってしまったのか、なんだよなぁ。
先祖の悪行の報いを受けている、という祟りではないらしい。
因果は解明できないまま、怪異が起きなくなり日常が戻ってきた。そして、自分と向き合うために、拝み屋を始めることにした。
雑にまとめると、そういうことか。 -
ノンフィクションかフィクションか分からず読み進める。ホラーというより、どこかほのぼのとした、子供の頃には誰もが感じてた感覚を描いた小品が多く懐かしく読んでいた。
後半は一転して筆者が拝み屋となった経緯が描かれているが、イマイチ、パンチにも説得力にも欠けており残念であった。ただ、またまだ続いていく感じなので期待したい。 -
タイトルと中見はあまり関係なかったけど
面白い! -
"実話"だからやはりハッキリとした落ちやどんでん返しはないのか~と読み進めていたら……。楽しませていただきました。