平安うた恋語 花嵐と銀の少将 (角川ビーンズ文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 94
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041030226

作品紹介・あらすじ

今を時めく藤原氏の娘である茜は、忌み子とされる双子の妹。 美しい姉・照子の入内が決まり、お付きの女房としてついて行くことに。 しかし和歌が苦手な照子の代わりに、帝の主催する宴に出席することになり?

感想・レビュー・書評

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  • 双子という存在を忌むというのは、いつの時代からあったことなのだろう。主人公の茜は双子の妹で、いないものとされて、別の場所で祖母に育てられ、祖母の死後、本宅であやかしと言われて冷遇されている。姉の帝への入内に伴い、付き人として宮廷に上がる。即興で歌を作るのが苦手な姉に代わり宴に出るが、うっかり歌の腕前を披露してしまい、ややこしいことになる。その後、呪詛事件に巻き込まれてしまう。お約束で、一見冷淡なイケメン、遊び人のイケメンなどが入り混じ登場するが、勿論、主人公のお相手は前者のイケメンだ。歌がちゃんと示されているのがいい。先がちょっと気になる。

  • 平安時代の恋愛物語が好きなので購入しました。まず、主人公の茜に好感が持てます。色々な苦悩やコンプレックスを抱えながらも健気に自分の役目を果たそうとする女の子。
    表紙でもある通り、可愛いです。双子のお姉さんの方も綺麗で美人なのですが、私は茜の方が好きでした。

  • 美しい黒髪が持て囃される平安時代に天然茶髪の色素の薄いお姫様がいたら…というお話。
    主人公の茜がまっすぐで一生懸命で、少女漫画の主人公みたいだった。
    茜が歌は好きだが活発な感じがするので、平安時代の部屋に篭ってほとんど運動もできない生活はきつそうに感じる。

    ひとつ気になるのは表紙と内容がずれていること。
    こんなにラブラブ(死語)な雰囲気ではなかった。
    続巻はまだ読んでないけど、二巻の表紙のイメージだ。

  • 平安時代の話ということで読んでみた。
    和歌の解釈がストーリーに絡んでるところや言葉選びは面白い。平安時代としては変わり者の主人公を取り巻く男性キャラに余裕があるのも素敵。
    恋物語は次巻以降に期待です。

  • 主人公の茜が粗忽なくらい真っ直ぐ。
    周りの身分の高い男性陣に余裕があって、それを楽しんでいるので欠点にならずに魅力になってます。
    しっかりした内容ですが男性陣が思いの外甘くて、恋愛要素も十分です。

  • 内大臣の娘である茜は、双子として生まれる。双子は忌み子のため、娘として認められてなかった。姉である照子と、茜は容姿も全く異なり、色素の薄く、双子に見られることはありませんでした。照子の入内が決まったため、侍女として着いて行くことになりました。
    女御として入内した照子は、歓迎の宴に、怖くて出たくないということで茜が身代りに出ることになります。

    そこで、銀の少将といわれる源雅雪と出会います。また、素晴らしい和歌を詠んだことで姉の照子は、帝に気に入られます。
    雅雪は鋭利な銀の少将である自分を花にたとえた茜に興味を持ちます。
    二人で内裏に起こる事件にかかわっていくうちに、容姿を理由に茜が冷たい視線にさらされているときに、茜をそれとなくかばい、普段の冷静さを欠いて、対応してしまったりしていました。

    そういった触れ合いをして、ゆっくりと雅雪がひかれていくのが、とてもじれったくて、続きが気になり、どんどん世界にひきこまれていきました。

  • 藤原氏の娘なのに、双子で他と大きく違う容貌で、両親から忌み嫌われて暮らしていたヒロインの茜。
    双子の姉の照子が入内することになって、女房として宮中に。

    まずヒロインの茜は、ちょっと嫌いな猪突猛進娘系な感じで、よせばいいのにトラブルに突っ込んでいきます。ヒーローの雅雪は、最初いい感じで茜と出逢った感じがしたのに、その後の事件のときの疑いようが微妙。

    最初は嫌な奴からはじめて、だんだん気になってくるって感じになるんだと思うんですけど、まだ1巻なんで脇役も放置が多いかも。帝が茜に興味を持ってるみたいで、姉照子がどう変わるかも気になるし、幼馴染みの保秋もどうからんでくるのか気になります。

    イラストの茜はいいけど、雅雪がちょっとイメージと違うかなって感じです。

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著者プロフィール

4月22日生まれ、愛知県在住。第6回角川ビーンズ小説大賞にて<奨励賞>受賞。2009年に「赤き月の廻るころ」でデビュー。その他の著作に「蒼の狼は華を愛でる」、「薔薇は王宮に咲く」「巫女華伝」がある。

「2023年 『後宮の錬金術妃 2 悪の華は黄金の恋を夢見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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