ノンフィクション作家だってお化けは怖い

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 91
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041030271

作品紹介・あらすじ

ノンフィクション作家である著者には、日常的に霊や不思議なものが視えてしまう。雑踏を匍匐前進する青年兵、生首の髪を切る美容室、深夜に階段を上がる衣擦れの音…じんわり怖くて、味わい深い怪談実話エッセイ第2

感想・レビュー・書評

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  • 先日読んだ北大路公子さんの書評で知った1冊。工藤美代子さんのお名前は知っていたけれどノンフィクションはあまり読まないから初読作家さん。本作はタイトル通り「見える」人なのでそれに纏わる作者本人や家族や友人知人の不思議な出来事のエッセイ。煽る文章は全くなく、日常誰にでも起きそうなことばかりでじんわり怖い。どこか古い施設や病院とかにあるトイレのスリッパの数とか私はあえて数えたことなかったけどこれからも数えないことにした(笑)他の著作(ノンフィクションも)読みたくなった。

  • 工藤さんの心霊体験を書いたエッセイ。工藤さんの心霊本、何冊か読んだけど経験談だけあってうさんくさい話は一切なく逆に幽霊が何のためにそんな行動を起こすのかわからない話もあった。タイトルには「怖い」とあるが、たくさんの心霊体験をされてるので実際は慣れていらっしゃるのがわかる。幽霊に遭遇してしまった時の対処も参考になった。

  • 北大路公子さんのエッセイで知った一冊。初読み作家さんでしたが、すごい読みやすかった。それでいてジワ〜っと怖かった。特に使っていないトイレの中に髪が落ちていたとかトイレットペーパーが減っていた話、借りたアパートに抜け道が無いのに声が聞こえる話あたりが。アパートなんて写真もあるから余計に怖い。夜に読んではいけなかったな…

  •  日常のエッセイなのだが、そこにはお化けや、目に見えない異常がある。
     前作では作者のことであったが、今回は作者の周りの人たちが見ている世界のことが書かれている。さすがノンフィクション作家。怖い。そして怖いけど、怖すぎることはなく日常の範疇にある。そのすっと読める感がすごい。

  • そんなに怖くなかったです。加門七海さんや伊藤三巳華さんの本などを読んで、私の中の「怪異」「怪談」のハードルが上がったのかも・・・。

  • 作者が遭遇した怪異について、飄々と淡々と語る13編。
    いたずらに怯えもせず、ことさらに煽りもせず、ようようとひけらかしもしない。
    たぶん、作者にとっては彼岸も此岸も、総じて世界の一部なんだなぁ、と感じました。頭ごなしに否定もしないし、どっぷりと信じすぎることもない。
    自分と周りの世界に対する距離感と接し方が素敵。

    「時計だって嫉妬する」が好きですかね。こういう経験はしたことないけど(愛用している服飾品がそもそもない)、かわいいあんちくしょうみたいで。

    ミドリさんの話は好きじゃない。

  • 死霊と生霊、はたしてどちらが怖いのだろうか…?生首の髪の毛を切っている美容院、ひそやかに階段を上がって来る衣ずれの音、通り抜けられないはずの袋小路に歩き去って行く人々―。不思議なモノが視えてしまうノンフィクション作家がつづる、ひんやり怖くて、じんわり温かい怪談実話エッセイ。小泉八雲をめぐる、作家・山田太一氏との対談と13話を収録。(アマゾン紹介文)

    上品な語り口で、仰々しい書き方もされていないので、ぞっとするような怖さはありません。
    ただ、なんというか、どこか女性の怖さ的なモノを感じました。

  • 既出の話があったり、ダラダラしてまとまりが悪かったり
    文章としてイマイチ。
    あと、多分自分撮影?の写真下手だし、別にいらないんじゃ…
    うちの母は小さい頃から死ぬまで力ありましたよと。

  • 一気読み。この世のものではないものに遭遇したら目を合わせないこと。怖いだけじゃないエッセイに引き込まれて読みました。普通の人の旦那さんが良いです。この人のおかげで癒されます。でも、けっこう話は怖いです。工藤美代子さん全然知らなかったけど他の本も読んでみたいかも。

  •  本当に怖いものは怖いと言って良い世の中であってほしい。だってそれを自分は見てしまうんでしょ。見て人にいう事により頭がおかしいと思われたら本二重のショックだから

     怖い体験というものはその人の生き方、人生の充実度に比例するものだと感じる。見えなければ良い、悪いの問題ではなく著者の様に自分の感性に置き換えられることの方が大切なものだという事。

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著者プロフィール

工藤美代子(くどう・みよこ)
昭和25(1950)年東京生まれ。ノンフィクション作家。旧チェコスロヴァキア・カレル大学を経て、同48年からカナダに移住し、バンクーバーのコロンビア・カレッジ卒業。『工藤写真館の昭和』で第13回講談社ノンフィクション賞受賞。そのほか『国母の気品 貞明皇后の生涯』『香淳皇后と激動の昭和』『美智子皇后の真実』『美智子さま その勁き声』など著書多数。

「2021年 『女性皇族の結婚とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

工藤美代子の作品

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