アノニマス・コール

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.48
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感想 : 106
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041030288

作品紹介・あらすじ

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。自力で誘拐犯を捕まえるため動き出すが、誘拐事件はやがて真志がすべてを失った原因となる過去の事件へとつながり!?

感想・レビュー・書評

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  • 元警察官・朝倉真志。
    3年前に退職し、同時に家族も捨てた。
    離婚以来、連絡を取っていたなった真志の携帯に、娘の梓かと思われる電話。
    梓が誘拐され、元妻・奈緒美に身代金要求の電話。

    警察を信じていない朝倉。
    朝倉を信じていない奈緒美。
    そんなふたりの願いは梓の無事。

    犯人は誰なのか?
    本当の狙いは…

    薬丸さんの本はやっぱり面白い。

  • もう最高薬丸岳さんを惚れ直した作品、誘拐された娘のために奔走する元警官の朝倉とその元妻、奈緒美2人の協力なしでは解決出来なかった誘拐事件、謎が謎をよび難解なストーリー展開、協力者の岸谷、戸田のなんとかっこいい事か、犯人は予想つかない人物、読み出したら止まらない、もう一度読み返したくなります。

  • 娘を誘拐された元刑事が、自分一人で誘拐犯に立ち向かっていく。今までの薬丸岳にはない話の展開だったけど、いくら無実の罪で警察を追われたとしても、誘拐で警察を頼らなかったり、警察を追われた理由となった事件を3年も経って、蒸し返す犯人とか、ちょっと展開に無理があって、微妙な内容。タイトルは「匿名電話」って意味なのね・・・

  • 薬丸岳さん、デビュー10周年記念作品。
    あの「天使のナイフ」から、もう10年が経つんですね。

    とても期待して読んだのですが…
    うーん…
    すっきりしない読後感…。

    犯人の動機が、なんともやりきれない…。
    別の手段はなかったのか、とか、
    身代金受け渡しのやりとりにも、少し疲れました。

    薬丸さんは、こういうエンタメ系のものよりも、
    あの魂を揺さぶられるような作品の方が好みです。

    大切な何かを守るためには、間違っているとわかっていても、
    時に手を汚さざる負えないなんて。
    なんか苦しくなります。

    結果として、信念を貫いた真志が報われて、
    梓ちゃんの夢がかなえられることが唯一の救いかな。。。

  • 犯人から次々にかかってくる電話の指示に翻弄される、娘を誘拐された元刑事と離婚した妻の二人。
    原因は3年前の事件?
    犯人は誰か?
    裏で糸を引くのは警察なのか?
    警察は信用できず、誰が味方で誰が敵か、息詰まる攻防に目が離せない。

  • 誘拐もの。
    最後、予想とは違ったのでびっくりはしたけど、自分的にはそこまでかな?
    自分の子供が誘拐されたらもっともっと動揺して辛いと思うんだけど、解決のためとはいえ、父母ともけっこう冷静に動いていてあまりリアルさがなかった。

  • ハラハラドキドキの誘拐もので結構振り回された感はあるが なんとなくオチは途中からわかってしまったかも。。

    超絶エンタメ系小説なので2時間ドラマ的作品という印象
    薬丸氏の作品としては個人的には物足りなかったです

  • ★3.5

    3年前〝ある事件〟が原因で警察を辞めた朝倉真志。
    妻・奈緒美と離婚し娘・梓とも離れて暮らしている。
    ある日真志の携帯に「お父さん…」と、言って切れた電話が掛かってくる。
    胸騒ぎがして、奈緒美に連絡すると梓は行方不明になっていた。
    やがて、梓を誘拐したと匿名電話がある。
    身代金は一千万円…義父が家を売ったお金がある事。
    奈緒美の仕事のシフトを把握している犯人。
    犯人は一体誰なのかーーー。


    3年前の事から、真志は警察を全く信じる事無く、奈緒美を説得し
    警察に届ず自力で誘拐犯を捕まえる為に動きだす。
    3年前の事を知らない奈緒美はそんな真志を信じきれない。
    だが、身代金の一千万円は序章に過ぎなかった…。
    元刑事の奈緒美は、元警察幹部の父親に相談し警察に届けてしまう。
    奈緒美の気持ちも良く理解出来ました。
    3年前真志が陥れられた事件が次第に明らかになってゆく。
    3年前の事件の真相は一体何なのか?
    誘拐犯は、本当に警察関係者なのか…。

    謎・謎・謎だらけの中、犯人の要求に応えるべく
    真志の必死に追跡する姿・奮闘する姿は凄まじかった。
    奈緒美の父親が警察に通報した事によって
    気が付くと警察に追われている真志
    敵は警察と誘拐犯
    ハードボイルド小説の様な痛々しいアクションシーンは苦手でしたが、
    真志の家族への思いが痛い程描かれていました。
    守るべき者の為に、必死に闘っていた。

    二転三転の展開…予想を裏切る展開の連続で
    全く先が読めませんでした。
    真実が明らかになった時、何て事なの…って思った。
    3年前の事件の黒幕にも守るべきものがあったのです。
    切ないけど前向きなラストは良かったなぁ。
    これまでとは一味違った作品でした。

  • テンポが良くてぐいぐいと読まされますね。
    設定もかなり考えたのだろうなと感じます。途中の振り回される場面では一緒に振り回されてヤキモキします。

    惜しむらくは動機、というか犯人…「ええっ!?」それはちょっと苦しいと私は思ってしまった。こういう人生の過去がある人がこういう犯罪を考えるかなと思ってしまった。
    …まぁ小説なのですから無理というほどの設定ではないのでしょうけれども。
    途中の疾走感がいいと感じただけにそれぞれの幕引きの描写にモヤモヤしました。何か事件は解決したかもしれないけど何も解決されていないぞというような。
    家族としての名誉の挽回の人生を期待していいのかなと思いつつも、そこまで明るい未来でもなさそうな。

    次の作品も早々と出されたようで次も期待しています。

  • 3年前に離婚し、関係を絶っていた娘が、誘拐された。
    警察を信用していない主人公は、自力で解決しようとする。
    過去の事件と、犯人の目的など、気になる謎があり、テンポよく読む。
    警察に頼らず、即席チームで追いかけるというのも、面白い。
    目的に対し、誘拐という手段はやや行き過ぎ感。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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