駆け引きのインサイド・ベット (角川ルビー文庫)

洸

• KADOKAWA (2015年7月1日発売)

作品紹介・あらすじ

気づけばディーラーの竜崎を目で追ってしまうカジノホテル監視チーム員のケイン。竜崎の窃盗スパイ容疑を晴らすために尾行しているのがバレ、咄嗟に告白じみた言い訳をするものの「じゃあ寝てみるか？」と誘われ…。

感想・レビュー・書評

[通りすがりのミステリ好き(にわか)さんの感想 · 2021年11月22日]

書店の新刊コーナーで目に留まり購入しました。
ラスベガスを舞台に、二人の恋愛の裏で揺れ動く事件の真相が気になり一晩で読み進めてしまいました。
私はあまり海外事情に詳しくないのですが、すんなりとお話に入り込むことができました。
ホテルのカジノで事件が起き、その捜査が進んでいく様子がスマートに描かれ、まるで海外ドラマの小説を読んでいる気分になりました（元々サスペンスが好きなこともあり）。
竜崎とケインの大人な恋愛と見せかけて素直に本心が言えない雰囲気にとてもドキドキしました。
ケインの描写はとても丁寧でしたが、私としては竜崎がどこからケインのことを気になる存在として見ていたのか、その辺りが書いていなかったので残念でした（ポーカーフェイスな彼なので彼自身も始まりはわからないということでしょうか・・）。
星4つにしたのは竜崎の視点がもう少し欲しかったなということと、竜崎がケインは捜査の為に自分に近づいていたと失望してからが冷たすぎるなぁ・・・という竜崎への叱咤がありまして・・・（きっと文字には載っていない、ケインを好きでいたいけれど自分が傷ついてしまうのは嫌だ、という葛藤があったと思いたい！）
受けを大事にしたがるのは私の悪い癖です（笑）。