からくり同心 景 (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 7
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  • 本 ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041031506

作品紹介・あらすじ

父の跡を継いで同心となった慎之介のもとに、謎のからくり人形が持ち込まれた。自ら動き、ひとたび覚醒すれば無敵のからくり「景」は、慎之介を主と認めて従うようになるが……。大江戸からくり捕物帖!

感想・レビュー・書評

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  • 岡っ引きが見つけてきた一体のからくり人形。同心の慎之介は知り合いの発明家の所へ持ち込む。人智を超えたテクノロジーで造られたというからくり人形は見事復活。そこから、からくり人形がからむ事件が続々と発生する。修理の時の部品の調達は?なぜ慎之介を主と認識したのか?動力源は…それ?ツッコミどころはあるが楽しく読了。知らぬ間に江戸に根付いていたからくり集団。その正体は?目的は?続きが気になるものの、続編は出版中止になったとか…モヤモヤ。

  • 父の跡を継いで同心となった慎之介は、壊れて動かない一体のからくり人形と出会う。
    そのからくり人形『景』を正体不明の襲撃者が襲うが、突然動き始めた景は高い戦闘力で撃退した。
    景は美しい若武者の姿に擬態し、慎之介を唯一の主と認めて付き従うようになるが…。

    最初は現代調のライトな筆運びにとまどいましたが、一種の「ネオ時代小説」というか、和製ファンタジーだと理解しました。
    簡単に言えば、高い戦闘力を持ちながらも記憶を失ったドラえもん(またはキテレツ大百科のコロ助)を主人公が拾って、ドラえもんを発明した黒幕と戦う、という話です。

    ありがち展開には既視感を感じながらも、躍動感あふれる戦闘シーンや景と人間たちのちぐはぐな会話を楽しみました。

    話はまだまだ序章のうちに終わってしまったのですが、編集者による無断改変により本書と続編は絶版だそうで。
    続きが読めず、残念です。

  • オーバーテクノロジーのからくり人形が人の振りをして同心の仕事をするような話。
    というより、ただ同類と戦っているだけなんだけど。(^^;
    アシモフのロボット三原則が直接的にではないけれど流用されているのが工夫と言えましょうか。
    ただ、伏線やら謎やらがすべて残りっぱなしなところが、どんなものか。
    続きが順調にでれば良いんですけど、1 冊の作品としては満足はしかねる感じでした。

    ……っていうか、もしかして、これって某ロボット刑事のパロディ?懐かしすぎて気付かないところだったけど。

  •  
    ── 谷津 矢車/THORES 柴本・画《からくり同心 景 20150825 角川文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4041031508
     
    …… 出版大手のKADOKAWAは、20151225 発売する予定だった
    新作小説『からくり同心 景 黒い好敵手』の発売を中止すると 1224 発
    表した。
     同社によると、作家の谷津 矢車(やつ・やぐるま)さん(29)から
    「原稿の改変が行われているのではないか」との指摘を受け編集部で調
    査したところ、担当編集者が無断で原稿を変えていたことが判明した。
    あわせて、8月に刊行された同シリーズ第1作『からくり同心 景』に
    も、改変があったため、初版1万部を回収して絶版にするという。
     同社は「原稿の無断改変は、決して行ってはならないこと。チェック
    体制の厳重強化、編集者の指導、教育を徹底し、2度とこのようなこと
    を起こさぬよう再発防止に努める」と話している。
     谷津さんは同社の公式ホームページで「ゲラチェックの際、明らかに
    わたしのものではない文章が混入していました。しかも、中にはキャラ
    クターの台詞などの小説にとって核である要素にさえ手が加えられてい
    た形跡がありました。何者かが、わたしの文章を大幅に改竄していたの
    です」と憤りをあらわにした。「改竄者が担当編集者であったこと、さ
    らにはその改竄範囲が広範にわたることも併せて判明するに至り、もは
    やわたしの著作物と胸を張れる代物ではなくなっていたことが判明した
    のです」として、印刷段階に入っていた第2作の発売中止を申し出たと
    いう。
     谷津さんは平成24年に「蒲生の記」で歴史群像大賞優秀賞を受賞。
    喜多川歌麿や写楽を世に送り出した江戸時代の出版プロデューサー蔦屋
    重三郎(つたや・じゅうざぶろう)の波乱に満ちた半生を描いた「蔦屋」
    (学研)など歴史小説を多く手がけている。
    http://news.yahoo.co.jp/pickup/6185303
    http://potato.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1450970097/
     
    (20151225)
     

  • 見目麗しい表紙絵に負けることないストーリー。
    同心ものと言ってもエンターテイメント要素もありつつ、話数完結で読みやすい。
    何処かで特撮のようなと表現されていたけれど、分かる気がする。
    大人向けで作ったら如何か?

    ただ残念なのは、面白いのに頁数が一般的なものの半分弱な所。
    普通に300頁越えても行けると思う。
    是非、次回作をと期待せずにはいられない!

  • 物語の入り口で、出会いや関係を築くまで。
    どうなっていくんだろー。
    平蔵なんていいやつなんだ…。最後のショートはかわいかったー。

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著者プロフィール

1986年東京都生まれ。2012年『蒲生の記』で第18回歴史群像大賞優秀賞を受賞。2013年『洛中洛外画狂伝』でデビュー。2018年『おもちゃ絵芳藤』で第7回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。演劇の原案提供も手がけている。他の著書に『吉宗の星』『ええじゃないか』などがある。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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