- 本 ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041031582
作品紹介・あらすじ
建設中のアパートで何者かに車が放火された。決死の消火活動が行われるも、突然の爆発により消防士の峯岸健文が殉職してしまう。果たして犯人は誰か。遺された者たちはそれぞれ動き出す……。
感想・レビュー・書評
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帯には2015年に放送された「HEAT」と関係があるようなことが書かれているが、実際にドラマの原案とは関係ない感じの内容で、消火活動中に亡くなった一人の消防士の話。
160ページとかなりページ数が少なく、ストーリーもありがち。さくっと読めるけど、小説としてはかなり物足りない。
いつも重厚な作品を描く作家さんなだけに、消化不良感が半端ない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
オイラも遺言を書いておこうかな。なんとなく命は火がだんだん小さくなっていくように失うものだと思っていたけど、予想もしないかたちで失くすかもしれない。誰にも看取られずに。大切な人になんの言葉も残さずに別れるのは淋しい。残された人も可哀そうだ。健文みたいな遺言を、健文みたいにヘンなところに置いておこうと思う。
P97 源太→玄太 誤植発見 -
建設中のアパートに停めてあった車に放火されて起きた火事によって、一人の消防士が殉職した。
妊娠中の彼の妻。
放火された車の持ち主。
その車を売ったディーラー。
残された人々のそれぞれを描くストーリー。
表面上だけ取り繕ったようなご近所付き合いや冷めた夫婦の日常。
そこで起きたひとつの火事で、感情が動き、人生が変わる。
殉職という悲しい始まりから、ラストは心温まる一冊でした。 -
ほうかによって、1人の消防士が亡くなることから始まるストーリー。
色々な人間の感情が描き出されていて、身近であるはずがないのだが、身近に感じる。
そして、放火犯は、すぐにピンと来た。
ラストの話は、想定外だったが、人間再生の物語として終わっていて、死から始まるストーリーなのに、読了感がとてもよい。
スピード感もあり、やはり、この著者の作品は読みやすく、自分に合っているのだなーと思った。 -
ひとりの消防士が、火災現場で殉職した。
その火事の原因は放火。
消防士とその家族、放火をした犯人とその家族、そして放火された家の所有者、それぞれにある背景が火災に集約され、そして思わぬ展開から解決、そして未来に向かうよくできたドラマ。
でも、一ヶ所とても強引で辻褄が合わないところ(と私は思いました)があり、読後感としては、あそこ変だったなという印象に。そこが少し、いや、かなり残念だった。 -
建設中のアパートに停められた車が放火され爆発し消防士の一人が殉職した事から始まる、妊娠中の妻やアパートのオーナーや野次馬ら元同級生達の事情。間抜けで愛ある遺書の下書きと等身大の消防士という格好良さ。意外な犯人の軽率な優しさがつらく重い。死から始まるけれど暗くなく誰もが人間臭くて温かさにしんみりした。
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放火による火事の消火活動中に殉職した消防士を巡るお話。ミステリ度は低めでヒューマンドラマ的な仕上がりです。WikiによればTVドラマ「HEAT」の「プロジェクト原作」とされているのですが、意味不明(笑
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サクサク読み終わる。
犯人お前かい!そんな理由かいってなる。
著者プロフィール
秦建日子の作品





