ファミレス 上 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041031605

作品紹介・あらすじ

中学校教師の宮本陽平は、子どもたちが家を出て、妻・美代子との初めての二人暮らしに困惑中。
ある日陽平は、美代子の署名入りの離婚届を見つけてしまう。
彼女は離婚を考えているのか? 
唯一の趣味である料理を通じた友人の一博と康文は、様子のおかしい陽平を心配するが、彼らの家庭も順風満帆ではなく……。
「人生とは、腹が減ることと、メシを食うことの繰り返し」。
50歳前後の料理好きオヤジ3人を待っていた運命とは?

●2017年1月公開映画「恋妻家宮本」原作

感想・レビュー・書評

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  • 傍若無人な振る舞いの非常識なエリカ先生とその娘ひなたちゃんの振る舞いには驚かされた。
    一博は家を二人に乗っ取られたが、大の大人がこんな弱腰でいいのだろうか?
    嫁が逃げた気持ちもわからないでもない。

    ファミリーレストランを略してファミレスだが、ファミリーレスとも取れるという内容。
    家庭の冷めきった様子は見ていて心が痛くなってくる。そんなに父親を邪険に扱わなくても…と同情すら沸く。

    それでも中学生の絶妙な精神年齢とその行動の中に、重松さんらしい着眼点があって流石だなと思った。

  • 著者の作品は、結構読んでいるような気がします。どうしてなのか。一つには目線が優しいこと、文章が読みやすい、感情移入をさせてくれることなどなのでしょうか。この作品も読みやすい。主な登場人物は50歳前後の男たち3人。三人三様の悩みを持っています。私は登場人物たちより一回り年上、さらに未婚。理解できる部分や共有できる部分はないと言っても良いのですが。なんだか自分のことのように思わせます。著者の筆の力でしょうか。下巻でどのような展開になるのか楽しみです。

  • どうなってしまうのだろう。上巻を読んだだけだと、女の人達は元気で1人でも大丈夫な感じ。男の人達は一生懸命なのに空回りしている感じ。主人公の息子、大学生なのに父親に対する言葉が冷たくてちょっと解せない。下巻が全く予想出来ない。

  • 子どもたちが家を出て二人暮らしになった夫婦の話。
    ファミレスがファミリーレスかもって言う言葉が印象的。

  • 重松清の久しぶりの本。
    3つの家族が織りなす決して円満ではないストーリー。
    50代を迎える筆者の心情が色濃く出た作品だったせいか、これまでの重松作品とは少し違ういびつさがありました。号泣するような物語ではない。後悔を受け入れ、少し笑える強さを持って前進するような物語。いつか自分もこのときの気持がわかるようになるのか。
    切ないだけではない。正しい別れもある。いびつな関係性を吸収するような物語。

  • エミリ先生やその娘が非常識すぎて不愉快にしか思えない。その非常識な母子を住まわせていることを妻にひとことも言っていない(言い出しづらいとかいう問題ではない)一博も同じくらい非常識でびっくりする。
    陽平の妻も流石に子供すぎて笑ってしまう(なにも告げずに息子の所へ行きメモだけ残す予定だった、など常識的に有り得ない)。下巻では何かが変わることを期待。

  • 中学教師の宮本陽平は、子どもたちが家を出て、妻・美代子との初めての二人暮らしに困惑中。ある日陽平は、美代子の署名入りの離婚届を見つけてしまう。彼女は離婚を考えているのか?唯一の趣味である料理を通じた友人の一博と康文は、様子のおかしい陽平を心配するが、彼らの家庭も順風満帆ではなく…「人生とは、腹が減ることと、メシを食うことの繰り返し」。50歳前後の料理好きオヤジ3人を待っていた運命とは?

  • 人を良くすると書いて『食』。
    宮本陽平・武内一博・小川康文。料理好きの3人を中心に巡る物語。
    ファミレスは、ファミリーレスの略なのか。

  • 誰かのために、料理をしたくなる。

  • エリカ先生とその娘のずうずうしさ、一博のおどおどした感じにいらいらした
    人生の核が出てきた時に自分自身の核を考えるきっかけになった

  • 自分と同世代の同じような環境の夫婦のストーリー。
    子育てが終わって「おひとりさま」行動をとりたがる美代子さんの気持ちに共感できる。 
    作ってみたくなる簡単で美味しそうな料理も沢山あってメモに残した。
    結末はどうなるのか、下巻が楽しみ。

  • 映画「恋妻家宮本」の原作。
    でも、途中まで気づかなかった!

    映画は宮本が中心だけど、原作はあと2人の男性がいる。
    熟年離婚!?下巻が気になる。
    重松清は正統派、真面目なイメージだったけど、これは結構砕けてる感じ。国語教師の宮本が出てくることもあって、言葉遊びが多くて面白い。
    重松清のイメージが変わった。

    出てくる料理の美味しそうなこと!

  • 下巻にて

  • 重松清にはめずらしく、美味しそうな料理がたくさん出てくる。メモしたいレシピも多々。
    ただ、、諸事情によりストーリーが頭に入らず。。ごめんなさい。でも下巻も読むよ。

  • ほのぼのした中にも様々な事件が・・・。

    面白いです。

    下巻に突入します。

  •  何で、この題名なのだろう。三人のおっさんが、ドタバタし、あたふたする。
     陽平の場合。専門店で、家族が同じ物を食べるのではなく、ファミレスで、好きな物をそれぞれ食べる。家族とは、夫婦とはいったい…

  • 思ってたのと違った

  • 素晴らしい。
    今の歳が主人公達と一致していて、共感する。
    夫婦も永久ではなく、卒業しても良い。もっと自由に生きていい。
    食事の大切さ。誰かと食べる。手間暇をかけなくても良い。

  • 再読。宮本先生が(全校生徒の前だけど)ドンに、食事を作って食べることを訴えるシーンは心にささった。子供は平等に栄養をとって欲しい、こんな世の中だけど。
    タケと北白川親子のやりとりはあまり響かずさらっと読んでしまう。

  • 料理好きなオヤジ3人。
    その中で中学教師の陽平は、最近子供たちが家を出て妻と2人の生活が始まった。
    なんだか、よそよそしい感じのする新たな2人の暮らしに戸惑っていたら、妻の書いた離婚届を見つけてしまう。
    一体これはなんなのか?妻は自分と別れるつもりなのか?
    そんな心配を抱える陽平の気持ちを他所に、子供たちは大丈夫なのかとやたらと心配してくる。
    妻の本心や如何に??
    あとは、料理好きな話だけあって、いろんな料理が出てくる。
    ちょっとした手間だけで出きるものは、夕食のヒントになる!

    2021.2.24

  • 50絡みのオトコ3人のそれぞれが抱える物語。こ3人の共通項としての男の料理(お手軽料理)のレシピが多数紹介される。その料理とは柔軟かつ斬新な発想かつシンプルであり試してみたくなる。
    中学教師の陽平に関して言えば嫁の態度が腹立たしさを覚えるが本人は不安のみでなんだか情けないし息子は心配しているらしいが別れたら母につくと言い放つ始末であまりにかわいそう。
    一博の、嫁を想いながらも同居人を世話を焼く心理は理解不能。
    ファミレスという場所をもっと掘り下げる展開を大いに期待していたが、“ファミリーレス”と掛け合わせてるのかー…と少し残念。
    後半ももちろん読みますけど。

  • 子供の独立で夫婦二人での生活が始まり離婚の危機を迎える陽平、妻との別居中に流れされてシングルマザーと妊婦の娘を引き取ってしまった一博、嫁姑戦争で前妻と離婚後若い後妻をもらった康文。
    3人の中年男が趣味の料理を通してこれからどう人生を過ごしていくのか。
    下巻が楽しみです。

  • 大人が料理を介して人と関わっていく。
    離婚の危機かもしれない展開、押しかけてきた妊婦とその母、母親が不倫で事故に遭い残された生徒。
    彼らが料理を通じてどうなっていくのか。
    下巻の展開に期待。

  • 下巻も絶対読んで!

  • 夫婦と一言でいっめもいろんな形がある
    自分の固定観念にとらわれず、改めて『夫婦』とはどういうものなのか、どうあるべきというものはなく、お互いがどういう価値観があるのかが大事なんだと気づく。

  • 途中、あまりの図々しい親子の居候にはイライラしたけど本来の本題の子育てを終えた夫婦のあり方、問題、などはまさに自分がもうすぐむかえる課題なので興味深くどうなるのか先が気になって読みすすめた。四字熟語やことわざ、言いまわしに勉強になることも多い。料理の描写も細かく再現してみたくなった。旦那の趣味が料理、っていうのも羨ましい。実際そうだと面倒なこともあるかもしれないけど特に夫婦2人となると旦那が料理できるかどうかは日常の中で大きな違いだ。結末に期待して下巻へ。

  • 子育てが一段落したりすると、夫婦関係も見直すことになる。大体男の方が弱い立場になって苦しむことになる。

  • 平成30年12月

    重松さんが好きで、映画も見て、泣いた。
    さーて、原作はどんな本なのかな。

    中年の夫婦が3組。
    結婚後、子供がいたから成り立っていた家族。その子供が巣立って一人暮らしを始め、残ったのは、夫婦のみ。どんな会話をすればいいのか。。。そんななか妻の本に離婚届が…。
    スマートなおじさん。妻と別居して5年経過。別れるつもりもないし、それはそれでありかなと思いつつ。。。
    離婚後、年下の子と結婚し、連れ子とともにすっごく幸せに過ごしている。
    そんな3組の夫婦があれやこれや。
    夫婦とは、そして、料理とは。を教えてもらえる。

  • アットホーム重松さんでした。
    暗い→いじめ(野球)→泣ける系→アットホーム
    アットホームかつ、料理。
    さらに、サクサク読める。とりあえず下巻も読む。

  • 下巻参照。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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