沈める鐘の殺人 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2015年12月25日発売)
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本棚登録 : 91
感想 : 10
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  • 本 ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041031773

作品紹介・あらすじ

名門女子学院に赴任した若い女教師はいきなり夜の池で美少女を救う。折しも、ひと気のない校内で鐘が暗く鳴り、不吉な予感が……。女教師の前に出現する奇妙な出来事、奇妙なの雰囲気漂う青春推理長編。

感想・レビュー・書評

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  • 鐘園学院へ赴任した迎三千世。そこは教師の事故やいわくつきの伝説が残る学院だった。池で溺れた生徒を助けた時、池に沈んでいるはずの鐘が鳴り響く。彼女は過去と現在が交錯する事件へと巻き込まれていく。

    PS2のゲームソフト『月の光~沈める鐘の殺人~』の原作小説。ゲームを当時にプレーしたことがあって、懐かしく思い返しながら読んだ。伝説が残る寄宿制の女学院を舞台に繰り広げられるミステリーということで雰囲気はたっぷり。ただ、物語は軽やかに進んでいきサクサク読めるエンタメ。メインの殺人における登場人物のやり取りは切なくなるものがあるよね。後半はバタバタと終わってしまって、もう少し長く読みたかったかなと。

    あと、生徒を風呂で殺しかける同僚教師とか、事件現場に立ち会ったのに警察へ連絡をせずに甘味処に入ったり、いやいやそれはないだろ!と思わずツッコミを入れたくなる展開も。登場人物がみんな極端すぎるというか、突っ走りすぎで怖い。ラストシーンは一見すると美しいんだけど、いやそこまでする必要あった?と疑問を感じる。まあ、事件は狂気を持つ人間が起こすものだからこんなものなのかなあ。

  • 昔、この本を原作にしたゲームで遊んでて、漸く。

    ホラーゴシック味のある学園もの、
    という設定が好み。

    終盤で、登場人物たちが次々と
    衝撃事実を告白するシーンが
    度重なって、その後、急に終わるのが
    ちょっと心残り。

  • 古谷公子の竹を割ったような性格が良い! 主人公殺しかけたけど。

  • 娘が読んでたので一緒に読んだ。
    有名な赤川次郎さんだから期待したが、なんだこれ?みたいな。
    娘とも
    多分締め切りせまっとったんやで!
    と次郎を庇う始末
    なんか薄っぺらい!
    そう思うと今の小説家はスゴイと思う

    なのにもう娘は一冊次郎を買ったらしい
    新品をw
    バカァ〜

  • 学院の鐘にまつわる謎や、違和感だらけの殺人、主人公やその周りで起こる事件に、ハラハラしながら読んで、同じようにそこに居て一緒に解決に向かって進む感じが楽しかった。後半になって徐々に明かされていく謎の答えに、悲しくなったりすっきりしたりと、不思議な感覚がある面白い作品。

  • 10年くらい前にしたゲームの原作本、結局クリア出来ずだったので気になって。
    元々世界観はわかっていたので一気に読んでしまった。テンポもよく、事件の謎も徐々に明かされ流石と言った感じ。ただ、結末に関しては事件以外の謎も残り、やや消化不良。同僚の行為も違和感があり、それで良かったのかなと思ってしまった。
    ミステリーとしては十分面白いが、余韻を残す結末に評価はわかれそう。後日談的な話があればもっと良かったと思った。

  • この人のミステリってテンポも良くて面白い。……結末を除いては。
    途中までは夢中になって読むのに、最後の最後で何か足りないというか、違和感とかモヤモヤが残っていまいちスッキリしない。

    ・同僚の先生がしていることって殺人未遂なのに、ごめん一言であっさり解決するのが謎。というか甘くない?
    ・元婚約者が結局いい人なのか微妙。恋愛に関しては余韻もなく、その後どうなったのかも分からずじまい。
    ・証言や罪の告白などを打ち明けられるのがことごとく主人公だけ、という違和感。主人公が聞いたこと→刑事に話すっていう流ればっかりで、普通だったらうまく行き過ぎというか、逆に疑われないのかこの主人公?
    ・女子生徒の父のこともこじつけ感が強いような?
    ・そもそも池の中に沈んでいたはずの鐘の音が鳴り響いたのはなぜなのか、謎のまま。

    途中までが面白いだけに、最後の終わり方だけがただただ残念というか、もどかしい感じがする。

  • この小説を原作とするゲームをプレイしたことがあり、なかなか面白かった記憶があるので読んでみた。意外というか、あっさり終わってしまった印象。もっと色々事件が起きた記憶があるのだが……

  • 婚約者とはどうなるの❓
    この作者のいろんな作品で感じることだけど、中途半端なままなことが多いように感じるんだけれど…。
    でも読んじゃうんだよな…。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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